イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

白鳩さんもありがとう

2009-02-08 21:02:57 | 特撮・ヒーロー

あぁ終わってしまいました『炎神戦隊ゴーオンジャー』

先週(21日)放送のGP49、キタネイダス様とケガレシア様の命を賭けた反乱のおかげで、残る敵は総裏大臣ヨゴシマクリタインひとりだけになったし、デウス・ハグルマギアの秘密もわかって消滅したメンバー復活の目処も立った状況で迎えた最終GPだったので、さほど苦戦はしないだろうとは思っていました。

それにしても、先週、シマクリ様に処刑されてしまったキタ様とケガ様の手を早輝(逢沢りなさん)がつないであげる場面は感動的でしたよね。アレ、演出的にどうなのか?とスタッフの間でも多少議論あったんじゃないかという気もするんです。早輝はケガ様とG3プリンセスでコラボ、ロムビアコを撃退したり、座敷わらしを喜ばせたり(喜ばなかったけど)した付き合いもあるし、そのG3Pデビューステージ回では連(片岡信和さん)も走輔(古原靖久さん)もキタ様ヨゴシュタイン様と一緒にウケてたりもしましたが、敵は敵なわけだし、キタ様ケガ様自身、兄妹でも、結ばれなかった恋人同士というわけでもない。

やはりハグルマギアの秘密を伝えた後のケガ様の「仲間と再会できる…よかったでおじゃるな」が効いていた。シマクリ登場前のガイアークは、“ヒューマンワールドを自分たちが住みやすい(=汚染された)世界にする”ことを理想としていただけで、ヒューマンワールドの滅亡がいきなり目的だったわけではない。“自分たちの理想実現のために仲間と協力、リスペクトし合う”という、チームメイトシップの部分が、敵味方を超えてゴーオンジャーにも共鳴したのでしょう。「我らも仲間のヨゴシュタインの待つ世界へ…」「ともに手をたずさえて…」と2人がこと切れたあと、ありがちな爆発飛散も融解もせず、静かに亡骸となって、早輝にしてもらったままに手をつないで横たわっていたのも、“機械生命体と言えども、モノではなく、命は命”感があって胸を打ちました。

…感動はコッチにおいといて、予想通り最強のエンジンオーG12降臨で結構あっさり倒されちゃったシマクリ様の最期の一言が「我は総裏大臣…アイムソーリー!」ってのが実に古典的で、いっそキュート。手先の蛮機獣たちのほうが、「コレTVの前のお父さんお母さんも、お子さんに訊かれたら意味答えられるのか?」ってくらい深ーい考え落ちの一言を残していったヤツも多かったんですがね。

あとシマクリ、先週の段階でかりにゴーオンジャーの最後の3人も全滅させて、めでたくヒューマンワールドゴミ世界化に成功したとしても、ヘルガイユ宮殿にただひとり、威張り相手の部下もなく、3大臣のようにトランプ相手や飲み友達もなく、さりとて歯向かってくる敵も当然なく、何を楽しみに君臨するつもりでいたんだろう。下っ端ウガッツからラスボスに至るまで、ガイアークはもれなくどっかヌケてますな。シマクリもヨゴ様の父だから血(オイル?)は争えないはずで、「何もすることがないナリナ…」と暇つぶしに蛮機獣作って、だんだんハマって強すぎるの作っちゃって、自分が倒されたりしてたんじゃないかな。

最終話で、“ヒーロー卒業後”のメンバーの日常を、これだけたっぷり心ゆくまで描写してくれた戦隊シリーズも久しぶりではないでしょうか。「数ヵ月後」のテロップが、いきなり警視庁全景で始まるとは思いませんでしたよ。軍平(海老澤健次さん)、めでたく本庁刑事になれたけど特“犯”係なんだ。テレビ朝日&東映チームの大人向け看板番組と子供向け看板番組のコラボ。つかちゃっかりいただきオマージュ。窓の向こうに角田課長似の課長役らしき人もいて、似てましたねー。録画、高齢家族に見せたら本人と思うかもしれない。ここらは随伴視聴の親世代、祖父祖母世代へのサービス。小さなお友達は「なんでグンペイあんな格好であんなしゃべり方なの?」と思ったかも。今週水曜の2100、じゃなくて2130まで頑張って起きていたまえ。チャンネルはそのまま。

「今日もヒマか?」と入ってきたヒゲの先輩刑事が去り際「ピザか、もらっていくゾヨ」と何か語尾が聞いたことのある…と思ったらキタネイダス様の声・真殿光昭さんだったんですね。大翔(徳山秀典さん)と「ルネッサ~ンス」と乾杯する紳士は「須塔家のパーティーは豪華ナリ」とヨゴシュタイン・ヨゴシマクリタイン父子の声梁田清之さん。早輝が躓いて飛ばしたケーキに顔面直撃され「おニューのコートがケガレちゃったじゃないの!…でも美味しいワネ」と怒るセクシーな子連れママは、もちろん及川奈央さんでした。OPにそれぞれ“美空”警部補、“清水”奈央、“浄土”頭取と、ガイアーク時代の役どころとは真逆な役名つきのクレジットがあったので、冒頭から落ち着いて注意深く見ていた大きなお友達なら、さては…と、顔出し登場のし方に大体想像がついちゃったかな。

“清水”奈央の娘さんのパパは誰なのか、ちょっと気になりますね。結婚してこの姓だとすれば、やはりニゴー…いや、そんなことはないか。ケガ様イヤがって逃げてたし。

ケーキ屋の奥さん役でベアールVの井上美紀さん、サーキットの送迎バスドライバー役でバスオン江川央生さん、カートの整備員役でスピードル浪川大輔さんと、炎神声の声優さんも顔出しサービス。ここらへんはキャストクレジットのヒントもなかったし、恥ずかしながら、リプレイして聴かないとそれとわかりませんでした。キャラの声あてるときにはちゃんとキャラ声を作り、そうじゃないときには作らない、こういうオンとオフにも声優さんの技量が垣間見えますね。走輔と浪川さんが、役柄的にツノ突き合わせてやり合ってる風に描写されてたのもご愛嬌。

「久しぶりに会えたね」「アイツ(炎神)ら今頃どうしてるかな、平和ボケしてるんじゃないか」と言ってる矢先に空からスピードルとボンパーが降臨、ゴーオンジャーもウイングスも再び戦いへ。「つまらん、退屈だ」と上流社会暮らしにうんざり気味だった大翔と美羽はともかく、せっかく人間世界でのかねてからの夢が叶いかかったほかのメンバーはちょっともったいないんじゃ…とも思いましたが、正確な話数は忘れたけど範人のクレープ屋バイト話とか、軍平の警察での相棒・左京さんとの話など、正義のヒーロー・ゴーオンジャーって一般社会に市民権得て認知されてるらしき描写もあったような。早輝のケーキ屋修業も、範人のピザデリバリーも、軍平の特犯係も「アイツまたゴーオンジャーに行ったか」「おぉ帰ってきたか、世界を守ってくれてご苦労さん」「またウチで働いてね」って感じで、履歴書上の職歴アップと見なされ何度でも再就職できるのかも。とりあえず、来年の今頃には劇場公開中か、少なくともDVDリリースカミングスーンであろう『シンケンジャーVS.ゴーオンジャー』を鶴首。

しっしかーーし!考えてみれば、戦い終えた炎神がマシンワールドに帰る、「帰らないで」「もっと一緒にいたい」となったとき、ゲタさんことキャリゲーターが「次元の安定のために、むやみに別ワールドにいてはならぬのでござる」って言ってましたよ。ゴーオンジャー再結成して、ガイアーク“害統領”に攻め入られたというグラスワールドだかガンマンワールドだかに出張して戦うとなったら、ヒューマンワールド出身のメンバー、“10分間しか炎神に搭乗できるサイズでいられない”のではないかな。あちらワールドでは“走輔ソウル”と“走輔キャスト”、“連ソウル”と“連キャスト”(以下略)に分かれた状態でしか存在できず、10分間の戦闘タイムのためにボンちゃんに「ヒューマンキャスト転送!」してもらわなきゃならなかったりして。普段は手のひらサイズでホログラムになってたりして。

ちょっとそれも見たいな。『VS.』で“出張バトルに再結成した後の、日頃のゴーオンジャーライフ”として紹介されないかな。

毎年冒頭は「今年はどんなんかな?」との好奇心ではまって行くスーパー戦隊も、大体手のうちが見えてきた34月頃「おおよそわかった」か、あるいは夏の劇場版とのリンクエピで「はいはい観に行ってるヒマありません」と視聴体温が下がるのがつねなんですが、『ゴーオンジャー』は珍しく一度も自分の中でトーンダウンしませんでした。仲間割れとか、メンバーの過去トラウマ話とか、敵側キャラとの因縁話など、観てて気を重くさせるイベントが無かったことも良かったし、とにかくゴーオンメンバーもガイアークも、魅力的なキャラ揃いだった。

「一年間楽しませてくれて、役者さんもスタッフさんも本当にありがとう」…心からこの言葉を言えるTVドラマに、またどこかで、できれば何度も、出会えたらこんな幸せなことはありません。

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