20日、〆日なので取引先の信金支店へ。冷房のきいたビルに入ってホッと涼し…と思ったら、何か例月と雰囲気が違う?
どうも“今月のお客様満足度リサーチ・サンプル店舗”に当たってしまったようなのでした。
一歩入った途端、いつもはカウンターに居ないような白髪混じり高ポストそうな役職者お三方が一列に並んで「いらっしゃいませ」「お暑い中ありがとうございます」のユニゾン。
暑いのはわかってるんだから、改めて蒸し返さんでいいですから。
いつもの入金、いつもの出金をいつも通りにやって帰るだけなのに、「ぜひお客様満足度アンケートにご協力を」ってうるさい。
チェックボックスはぜんぶ白地のまま、「顧客の要望を知ろうとする努力は買いますが(←上から目線)(恥)、できれば〆日を避けてください。行員さんだけでなく、客も忙しいのです」と書いて投函して来ました。
高齢家族かかりつけの総合病院でも年に何度かこのテの調査をやっていて、結果も壁新聞やHPで公開していますが、どうも当方が「ひと言モノ申したくてたまらない」ときにはやってなくて、他件で多忙でどっちかっつうと早く用だけ済ませて出たいときに限って揉み手をして「ご意見をぜひ」とすり寄って来る。
まぁ、そんなタイミングへの不満も含めて、いち利用者の要望ってことで受け止めてください。
『金色の翼』第36話。ヴァンピーロ修子、再び島へ飛来。
ラストカットが小型飛行機の乗降口で、「ようこそ」と手を差し伸べながら果し合いみたいにガン見する槙を、1話の島初訪問時と対照的に服も靴もアクセも純白の修子が睨み返す、象徴的な場面でした。
槙の「このままでは終わらない」の対・理生、対・自分へのダブルミーニング。夜のテラスでひとり波のうねりを見つめて「修子、オマエの過去に何があったか、すべてを清算しない限り、オマエに未来はない」とつぶやくところをみると、何のこっちゃねぇ槙、修子への未練を視聴者には隠そうともしません。
かりに隠したってバレバレなわけだが。
“過去を清算させてやる”なんて大上段、強腰に構えたところで、槙の心の奥底には“誰も知らない彼女の弱みを、いち早く自分ひとりが知って、この世で唯一の‘彼女を救える男’になりたい”という願望が眠っている。
「世間のみんなは彼女をワルと言うけど、本当は淋しい女(ひと)なのさ、オレだけが本当の彼女をわかっているのさ」って状況、修子タイプを前にすると、世の男たちはいつも妄想するね。
修子の隠れ家に押しかけてきて、自己流推理で揺さぶりかけたあと、勝手に鰻(うなぎ)を所望して割勘きっちり置いて帰る絹子(高嶺ふぶきさん)が軽くカッコよかった。とにかくこのドラマ、“人の持ち物”“人のフトコロ”狙いの人物が多過ぎますからね。
「この次は泥鰌(どじょう)にしましょう」って、どんだけナガいもの好きだよ絹子先生。
このドラマ、アクの強めな脇役さんがとりどりに彩る中、高嶺さん扮するこの保科絹子のキャラはいちばん不満です。
いつも“ひと騒動起きてから”ギャラリーとして登場して、質問を投げたり痛いところを指摘したりして当事者たちの心を波立たせて行くのはいいのですが、誰の敵でもないかわり味方でもなく“何が狙いなのか、どういう魂胆なのかわからない謎の人物”という位置づけが、物語を盛り下げている…とまではいかなくても、盛り上げにあまりに貢献しなさ過ぎる。
ぶっちゃけ、絹子が画面に入ってくると、謎や心理のアヤのテンションが“一服休憩”してしまうのです。
“過去や出自が謎か、語っても真偽不明”なキャラは、このお話なら修子ひとりで必要にして十分だと思う。
かと言って、腹芸駆け引き二枚舌渦巻くストーリーの中での一服の清涼剤・コメディリリーフと言うには、芝居が様子様子して落ち着かない。
元・宝塚トップスターでもある高嶺さんの演技力をもっと信頼して、地に足のついた、視聴者の「あっソコ、ソコんところをもっと知りたい」「早くこの先を見たい」という“嵌まりのベクトル”をサポートし、ターボかけるようなキャラに造形できなかったものでしょうか。
いっそのこと、“名うてのゴシップライターで、筆に毒が過ぎた上、大物業界人への枕営業拒否して干された”“ベストセラーで一発逆転を狙ってる”等のお笑いな設定にするとかね。この点は返す返すも残念です。
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