こないだうちから、ずっと思っていることがある。
昨日、朝日の社説に二つ並んで取り上げられた。一つは前防衛次官の規則破り。
もう一つは、赤福問題である。
二つとも、基本的に規則破り、「ごまかし」の問題だが、一つは個人、もう一つは企業である。
不二家が問題になったのは、今年の1月である。
このとき、「困った、うちもだ」と思った企業は幾つもあったのではないかと思う。
白い恋人もそうであったろうし、赤福餅もその一つであったはずである。
では、その時企業としてどのように対応するのが最善なのだろうか?
あなたならどうする? 私なら、どうしたであろう、とずっと考えていた。
私なら、間違いなくあんなに大きく広げることは避けたであろう。
そこまでは出来るが、若し既に拡げていた企業を引き継いでいたら?
この対処の方法は、現実に物凄く難しいのではないかと思う。
どうしようもないから、「バレるまで今のままで行くか」「バレないこと祈る」このスタイルを続けている企業は他にもあるのではないか?
消費者の立場から言えば、「早く、企業が態度を変えて」ちゃんとして貰えばいいのだが、企業の側はそれで無罪放免にはならないのだろう。
リコールという制度がある。
商品の欠陥をメーカー自らが宣言して、改修するという制度で、アメリカでは古くから一般的であった。
アメリカの市場に早くから進出していた二輪業界は日本でも早くからリコールに対応した業界だと思っている。
食品業界にリコールに類する何か制度はないのだろうか。
日本でも、今ではリコールは当然のように行われているが、
一方、日本には許認可という役所の制度がある。
まだ、リコールが珍しかった昔、役所の担当官が「認可を与えた製品に欠陥があったというのか」とご機嫌が悪かったことが、あったとか無かったとか。 ありそうな話ではある。
食品業界の許認可とか、検査制度が企業がこの種の実態を明らかにしようとするとき、ブレーキになることはないのだろうか?
基本的には、日本の社会の「ごまかし体質」の問題である。
決めたことも、建前と本音を使い分けて守らない。正直者は馬鹿をみる。
マスコミも偉そうに論評するが、マスコミ自体にもそんな体質は残っている。
もうこんな体質にそろそろ「おさらば」して、
アメリカのようにフェアを基本に生きる、そんな社会になって欲しいものだと思っている。
今朝はまた、比内地鶏である。
こないだうちから、モヤモヤしながら二つのブログをアップしたが、改めて書きたくなったので書いてみた。
赤福、お前もか FC2
赤福餅 村ぶろ
昨日、朝日の社説に二つ並んで取り上げられた。一つは前防衛次官の規則破り。
もう一つは、赤福問題である。
二つとも、基本的に規則破り、「ごまかし」の問題だが、一つは個人、もう一つは企業である。
不二家が問題になったのは、今年の1月である。
このとき、「困った、うちもだ」と思った企業は幾つもあったのではないかと思う。
白い恋人もそうであったろうし、赤福餅もその一つであったはずである。
では、その時企業としてどのように対応するのが最善なのだろうか?
あなたならどうする? 私なら、どうしたであろう、とずっと考えていた。
私なら、間違いなくあんなに大きく広げることは避けたであろう。
そこまでは出来るが、若し既に拡げていた企業を引き継いでいたら?
この対処の方法は、現実に物凄く難しいのではないかと思う。
どうしようもないから、「バレるまで今のままで行くか」「バレないこと祈る」このスタイルを続けている企業は他にもあるのではないか?
消費者の立場から言えば、「早く、企業が態度を変えて」ちゃんとして貰えばいいのだが、企業の側はそれで無罪放免にはならないのだろう。
リコールという制度がある。
商品の欠陥をメーカー自らが宣言して、改修するという制度で、アメリカでは古くから一般的であった。
アメリカの市場に早くから進出していた二輪業界は日本でも早くからリコールに対応した業界だと思っている。
食品業界にリコールに類する何か制度はないのだろうか。
日本でも、今ではリコールは当然のように行われているが、
一方、日本には許認可という役所の制度がある。
まだ、リコールが珍しかった昔、役所の担当官が「認可を与えた製品に欠陥があったというのか」とご機嫌が悪かったことが、あったとか無かったとか。 ありそうな話ではある。
食品業界の許認可とか、検査制度が企業がこの種の実態を明らかにしようとするとき、ブレーキになることはないのだろうか?
基本的には、日本の社会の「ごまかし体質」の問題である。
決めたことも、建前と本音を使い分けて守らない。正直者は馬鹿をみる。
マスコミも偉そうに論評するが、マスコミ自体にもそんな体質は残っている。
もうこんな体質にそろそろ「おさらば」して、
アメリカのようにフェアを基本に生きる、そんな社会になって欲しいものだと思っている。
今朝はまた、比内地鶏である。
こないだうちから、モヤモヤしながら二つのブログをアップしたが、改めて書きたくなったので書いてみた。
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赤福餅 村ぶろ
A.売れ残った和菓子の餡を練り直して使っているから
と、街の和菓子屋さんから聞いた事があります。
「隠し味に柿を入れているから」などという答えを期待していたのですが・・・
数百年前の創業時のたれを、継ぎ足しながら使ってる鰻の老舗。
先々代の頃から、関東炊きの出汁を替えてないという大衆食堂。
戦時中の本土空襲の際に、運び出して守り抜いた事が、
美談として語り継がれています。
今回の行政処分の根拠は、再利用による食品衛生法違反だそうですが、
食品衛生法には、再利用の禁止条項は明文化されておらず、
安全性に根拠がない場合に行政処分出来るという、処分の手続きを定めた法律です。
安全性の根拠や基準は、法律以下の政令や省令で明文化されるケースもありますが、
そうならないケースも多く、その時の社会が求めるものというのが実情です。
HACCPなど、近代的な衛生管理手法は数あれど、
経営側も役所側も、残念ながら追いついていなく、それぞれの立場での法解釈で逃げているのが実情です。
また消費者側も、報道から単に「えらい悪い事を」という印象を受けてしまいがちですが、
では善悪の根拠はどこなのかというと、案外、条文自体が無かったりもします。
今回のは、農水省のJAS法の表示条項に基づく処分が、
以前に相談を受けて衛生上問題ないと回答した県保健所の顔を潰してしまった様で、
無駄に大事になっている印象を受けました。
元々、数年前から製造日表記は法律上必要なくなっているのですけど。
個別の事案毎の事後規制にも限界がありますので、
ここらで3年後ぐらいを視野に新法を立ち上げて、業界全体、さらに経営者から現場までの各層で、
問題意識を共有しながら、新法に対応していく形を試みた方が良さそうです。
何処かで過去をチャラにして「新法に対応!凄いでしょ」と言わせてあげなければ、
国全体の食の安全性は向上しないと思います。
消費財の自主回収制度は、先進的な自治体が、
条例制定という形で牽引しながら運用されています。
http://www.kokusen.go.jp/recall/recall.html
かつて、贈答品の過剰包装を先頭に立って規制したのは、神戸市条例でしたが、
現在では、かつての神戸市仕様が全国仕様になっています。
そういった有力自治体の条例レベルの取組みも有望です。
一つは、個々の事業者の規模の小ささと対応力のなさ。加工食品大手から街の屋台まで含む訳ですから、自動車や金融といった業界と異なり、規模が零細で事業者数が膨大です。安全に関わる事ですので、建前上、消費税の様に事業者の外形規模で対象を絞り込む訳にもいきません。この状況の中では、お上も一本釣りしかやりようが無い。
もう一つは、規制緩和に纏わる大きな流れです。ここ10年程の規制緩和の流れは、実は認可手続きの簡略化など、事前規制の緩和でしかなく、逆に役所による事後規制の増加を招いています。今回の様な行政の介入はそういった流れに沿ったものです。一罰百戒のみせしめ的な運用の是非が議論されていたり、お上の恣意的な運用が問題となるケースもある様ですけどね。
食品産業の歴史は他の近代産業よりも古く、それゆえ経験則の世界をひきずっているケースが往々にしてあります。モナカの餡の件などがそうですが、必ずしもその安全に科学的な根拠がある訳ではなく、「経験上、過去に問題を生じさせた事はない」という程度の根拠で続いていってしまっているケースが多い様です。少し前までは、保健所でさえそれで通っていたのかも知れません。
ここで今必要なのは、社会の要求として、「確かに経験則ではそうかも知れないけれども、これからは科学的な根拠が必要だ。大丈夫だという別の根拠を提示しなさい。出せないなら指摘した工程をおやめなさい。」と教えてあげる事です。
突然ブチ切れた様な行政処分で企業を潰していては、メッセージなど伝わりませんし、現在とは消費者の意識も全く異なる数十年前まで遡って罰を受けるというのであれば、他の事業者にとっても動き様がありません。
あと不可解なのが、製品の再利用の事なんですけど、あれではどんな商品でも、人件費が掛かり過ぎて原価を下げるまでには至らない筈です。食品リサイクル法(総排出量の二割を削減させる法律。罰金50万円)対策という意味では、メリットは無くはないんですけど、経済合理性があるのか疑問です。案外「もったいない」という心理だけだったり・・・
それにしても詳しいですね。ビックリしました。
仰っていること、よく解りました。
不二家、雪印、スターゼンなどには顔馴染みがいました。食の安全は確保すべきですし、そのための行政指導も意味のあるものだとは思いますが、問題企業の従業員達が、結果として、経営者と同等かそれ以上の責任を負わされて、この業界から去っていく姿を、随分眺めてきました。刑法犯ではないにしろ、お上が公正な立場で責任を負わせるのであれば、権限相応であるべきだと思います。
ここ2年ぐらいは、毎月の様に回収商品が発生しています。その殆んどが、異物混入と原材料表示の不備によるものですが、偽装牛肉ミンチ事件の様に、原料供給元まで遡って問題になるケースもあり、その場合は、回収対象がやたらと増えます。
食品業界のいい加減なところばかり書いたので、ちゃんとしたところも書きたいと思います。よく金属片や樹脂の混入が報道されますが、あれはほとんどが工場設備の部品の破片です。近代的な衛生管理が出来ている会社では、ラインの始業・就業時に設備の点検を行ない、部品の損傷があった場合、異物混入の恐れありとして、全量出荷停止にする様です。定期点検などで発見された場合は、前の点検時まで遡って全量が回収される仕組みです。
ただ、大規模な製品回収ともなると費用も掛かり、企業の体力だけが頼りですので、仕組みとしてはまだまだ脆弱と言わざるをえないかも知れません。