CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

別に夜聴かなくとも癒される

2023年04月01日 | SSW

今日から4月、ポカポカ陽気でさらっとした風が吹き込んで気分も爽やか。

そんな日には女性SSW、カーラ・ボノフの1979年のセカンド・アルバム、Restless Nights(ささやく夜)でも。

音楽の活動のスタートは60年代末ごろに遡り、長く続いた下積み時代を過ごしてきた彼女にもようやく春の暖かい日差しが...

かってリンダ・ロンシュタットが所属していたフォーク・バンド、ストーン・ポニーズが解散し、そのメンバーだったケニー・エドワーズが新たにフォーク・ロック・バンドを結成。そのメンバーに誘われレコーディングをスタートしたものの諸般の事情で敢え無く解散の憂き目に。

その後ケニーがリンダのバック・バンドで活動を始め他ことから、リンダとの知遇を得てカーラは彼女の自作曲を数曲提供。その出来が評判となりようやくソロでメジャー・デビューし1977年にアルバムを発売。

素直で伸びのある歌唱に当時のウエスト・コーストの音楽シーンを代表するミュージシャン達がバック・アップし、カラッとした仕上がりでアップ・テンポの曲やバラードが入り混じったアクセントのある好アルバムが完成。

暖かい日差しが差し込む部屋でのんびりと...


カーリーのセカンド・アルバム

2023年03月16日 | SSW

1971年前作のデビュー・アルバムが好評で、全米30位まで上り詰めた期待の女性シンガー・ソング・ライターのカーリー・サイモン。

その当時ロス・エンジェルスでのキャット・スティーブンスのコンサートで前座を務める事になった彼女は、キャットとのデートのために彼に家に迎えにくるよう告げたのに、彼は一向に現れなかったらしい。

それでもキャットに惹かれた彼女は、同年ニューヨークからロンドンに場所を変えてニュー・アルバム、Anticipationを録音。プロデューサーには元ヤードバーズのメンバーでキャット・スティーブンスのアルバムの制作に関わったポール・サミュエル-スミスを起用。このアルバムも全米30位と健闘した。

(Dedicated to Steveって書いてありますね)

一曲目のAnticipationはロスでの出来事が少々頭に来てその時のことを作品にしたらしい。

私たちの未来はわからないけれど

ともかく考えてみよう。

今あなたと本当に一緒にいるのだろうか、それとも別の機会なのかな?

Anticipation(期待してる)、Anticipation(期待してるのに)

これじゃ遅れてしまう、でも待つことに〜♪

 

カーリーさん全然大丈夫だよ!

何しろ、その後新しいボーイ・フレンド(ジェームス・テイラー)ができたし、次作のNo Secretは全米1位の大ヒット。

本当!期待通りに事が運ばなくとも、未来はわからないもんだね。


今日から3月

2023年03月01日 | SSW

暦の上では2月4日の立春から春。

ただまだまだ寒さが続いていた2月は感覚的には春とは思えず、やはり3月1日の本日から春の始まりですかね。

今日は春モードにうってつけのほっこりした曲でも。

シンガー・ソング・ライターのダン・フォーゲルバーグの1979年のアルバム、Phoenixからシングル・カットされ全米2位の大ヒットとなったLongerでも。

ダンの爪弾くアコギに、フリューゲル・ホーンとハープだけが絡むシンプルな構成の曲で、優しさに溢れたメロディーと歌詞が光る。

Longer than there’ve been stars up in the heavens, I’ve been in love with you.(天上で光り輝いてきた星々よりも、もっと長く君を愛してきた。)

生きた化石とも言われている保守的な日本人のオイラとしては、たとえそう思っていたとしても決して口には出せない無理筋なセリフ。

あなたって本当に残念なお方ねって言われそう...


ジョニのセカンド

2023年01月11日 | SSW

ジョニ・ミッチェルの1969年のセカンド・アルバム、Clouds(青春の光と影)でも。

ジョニの爪弾くアコギとソプラノ・ボイスによる唯一無二のフォーク・ソング集。

誰にも真似出来ないジョニ独特の世界が繰り広げられている。

特に青春の光と影(Both Sides. Now)は永遠の名曲ですかね。


ソフト・ロックで行こう!、その2

2022年09月07日 | SSW

彼女の作品をソフト・ロックと呼称して良いのかどうか議論はあるけれど…

肩の力を抜いて聴けるので、個人的にソフト・ロックのジャンルに入れている。

本日はキャロル・キングの1972年、ソロ4枚目のアルバム、Rhymes & Reasonsでも。

彼女の大名盤と称される前々作のTapestryと比べると大ヒット・シングルが収録されていない分少々地味な扱いを受けてきたアルバムではある。

じっくり聴き込めば後からじんわりとこのアルバムの良さがわかるというもの。

とは言え全米2位にチャート・インし大ヒット、このアルバムでもいつもの化粧っ気のないナチュラルでサラッとしたキャロル・キング節は健在。


友だち出来ちゃった

2022年08月31日 | SSW

ジェームス・テイラーのワーナー・レーベル移籍第二弾は1971年のMud Slide Slim And The Blue Horizonだった。

シングル・カットされ全米一位に輝く大ヒットしたYou’ve Gat A Friendはキャロル・キングの作品で、JT以外にも数多くのアーティストにカバーされたが、彼のカバーが一番あっさりしているが故に温かみを感じより心が和んだのではないだろうか。

このアルバム、バックにはダニー・コーチマー、ラス・カンケルにリーランドスクラーの旧友達に囲まれ、さらにピアノにキャロル・キングと当時のガール・フレンドだったジョニ・ミッチェルがコーラスで参加した超豪華メンバー。

JTのボーカルがアコースティック・サウンドに程よく絡むまろやかさが売りの癒しのアルバムとなった。

因みにジョニ・ミッチェルと結婚するのかと思いきや、1973年のカーリー・サイモンのアルバム、No SecretsにJTが登場してびっくり。そしてその翌年の彼女の次作、Hotcakesでは赤ちゃん誕生!何度もスピード感溢れる手際の良さ。

当時のトップに位置した個性溢れる女流シンガー・ソング・ライター3人と絡んだJT。

いとも簡単にYou’ve Gat A Friend。


ソウル・ミュージックに少々接近

2022年06月02日 | SSW

ライナーによるとキャロル・キングは当時黒人シンガー、ダニー・ハザウェイに心酔していたとのことで、1973年の5作目のこのアルバム、Fantasyはアレンジは結構ソウル・ミュージックよりかな?

バックを務めるギターのデヴッド・T・ウォーカーやドラムスのハービー・メーソンらの演奏は軽快で心地よい。

前々作のお化けアルバム、Tapestryのような大成功は収められなかったが、その事がこのアルバムの価値を低くすることには決してならないと思う。


懐かしのNo Secrets

2022年04月20日 | SSW

シンガー・ソング・ライター、カーリー・サイモンのベストといえばやっぱり1972年の3枚目のアルバム、No Secrets。

(このLPの定価は1950円で、当時としては2000円以下で買えたので少々良心的かな?)

個人的には彼女のコンピ物ベスト・アルバムの上をいくまとまりの良いアルバムと思う。

リチャード・ペリーのプロデュースによるロンドン録音ってことで、豪華ミュージシャンらのバック・アップもあって演奏も一段と引き締まっているのもその理由かと。

この当時はまだ高校生で、クラスの中でロック知ってる奴なんてホント少数派。話題はテレビやラジオでよく聴く女性アイドル歌手だとか和物フォーク系が中心で、ロックの話をしようとも中々話が噛み合わない。

とある日の事、他所のクラスの生徒が誰かに貸してあげるのかこのレコードを学校に持ってきたのを目撃、そして隠れキリシタンの如く“オォ~、同志よ!”って心の中で小さく呟いた。

やっぱり、内容的に大人の世界をおおらかに謳うカーリーのファンだとカミング・アウトするのがやっぱり少し気恥ずかしいかったのかもね。

どうでも良い事だけれど、エレクトラ・レーベルってクイーンのアルバムから日本での販売はワーナー・パイオニアって印象だったけれど、それ以前はビクターが販売してたって今更ながら気がついた。


癒し系

2021年11月10日 | SSW

Danny O’Keefeて知ってる?

いや知らないね。

でもこの曲を聴けば、ああどこかで聴いた事あるかな….

Good Time Charlie’s Got The Blues〜♪

ロッキー山脈の東側に位置するワシントン州はスポーケン出身のシンガー・ソング・ライター。

ジャクソン・ブラウン、プレスリー、ジョン・デンバー、ダニー・ハザウェイらによってカバーされた曲も数多く、彼の地ではそこそこ知られた存在かな?

本日は1970年3枚目のアルバム、O’Keefe。

(ロッキーをバックにポーズ。田舎のおっさん丸出し!)

ジャクソン・ブラウンがカバーしたThe Rose、ヒット曲Good Time Charlie’sにハンク・ウイリアムスのカバー、Honnky Tonkin’なんかも収録されていて、全体的には地味ながらもこの手のルーツ系にはいつも癒される私である。

お酒をチビチビ飲りながら、バック・グラウンドで流せば至福のひと時。


土曜日の夜と言えばこのお方

2021年08月14日 | SSW

トム・ウェイツの1974年のセカンド・アルバム、The Heart Of Saturday Night

(このアルバムには場違いとも思えるアセイラム・レーベルの青空が眩しい)

好みの分かれる彼の癖のあるダミ声もこの時点ではまだ控えめってとこでスッキリ聴ける。

ブルージーでジャズよりのアプローチを取るこのアルバムはまさにお酒を一杯やりながら土曜の夜をリラックスして過ごすには打って付け。

てな事を口実に酒盛りが始まる。

土曜の夜、バンザーイ!

 


女性シンガー・ソング・ライター、その3

2021年03月05日 | SSW

ジョニ・ミッチェルがちょっと苦手って言うならこれはどうよ。

リッキー・リー・ジョーンズの1979年のデビュー・アルバム、Rickie Lee Jones。

ちょっぴりジャズ調のポップな作品が並ぶ。

アルバムは全米第3位の大ヒット、シングル・カットされたChuck E.'s In Loveも全米4位獲得。

とても新人とは思えない年季の入った素晴らしい彼女のボーカルだけでなく、バックを固める数多くのすご腕のミュージシャンにも注目。

ドラムスだけでも、スティーブ・ガッド、アンディ・ニューマークにジェフ・ポカーロ。

さらにウィリー・ウィークス、トム・スコット、フレッド・タケット、ランディ・ニューマン、マイケル・マクドナルドにニック・デカーロなどどこかで聞いた事のある著名なお方々全員集合って感じで。

間違いないっ!


女性シンガー・ソング・ライター、その2

2021年03月04日 | SSW

洋楽女性シンガー・ソング・ライターの御三家といえば、私的にはキャロル・キング、ジョニ・ミッチェルとカーリー・サイモンですかね。

本日はそのうちの一人、ジョニ・ミッチェルでも。

(1974年に出たそれまでに出た6枚のスタジオアルバムからの既発曲と2曲の新曲を収めた2枚組ライブアルバム、Miles Of Aisles、アルバム)

(アコギやピアノを弾きながらのソロとバックにLA Expressを率いてフュージョン系のバンドサウンドでの2部構成)

(LA Expressとミッチェル女史)

画家でもある彼女は他のシンガー・ソング・ライターとは一味違った感性があり、フォークからスタートし徐々にジャズ、フュージョンやポップなど色んな要素を取り入れながら独自の路線を歩んできたユニークなシンガー・ソング・ライターと形容出来る。

キャロル・キングやカーリー・サイモンらの様に一発でドンとくる芸風ではなく、透き通った高音での歌唱が魅力で何度も繰り返し聴くことによってその良さがじんわりとわかってくる感じですかね?

まあ難を言えば、と言ってもミッチェルさんに難があるのではなく、若い頃からもっとしっかり英語を勉強しておけばって事ですね。

何を歌っているのか瞬時にわかれば、彼女の奏でる音楽をもっと楽しめるのに…

 


ちょっとニューヨークまで

2021年02月27日 | SSW

1968年アップルからデビューして通算5枚目となるジェイムス・テイラーのアルバム、Walking Man。

(ストップウォッチ片手に、何分息止められます?)

アップル時代からピーター・アッシャーにアルバムのプロデュースをずっと任せていたが、今回雰囲気を変えるためなのか、ニューヨークまで出張ってプロデュースを委ねられたデビッド・スピノザを含む東海岸のミュージシャンに囲まれアルバムを制作。

基本ジェイムス・テイラーの作風は変わらずも、今回ホーン・セクションなんかも積極的に起用し東海岸の落ち着いた都会的な印象が感じられる仕上がりにはなったかな?

なかなか渋くてよろし~

ただ、残念ながらこのアルバムからはヒット・シングルが産まれず、ほかのアルバムと比べると少々地味な印象ですかね。

観察眼を持ち只々歩き続けるWalking Man、立ち止まってお喋りもせず歩き去って行く。

彼は一体何を思っているのやら?

えっ! まさかニューヨークまで歩いていくの?

んな訳ねぇ~


これ結構好きです。その3

2021年02月15日 | SSW

本日はカナディアン・シンガー・ソング・ライターのエリック・アンダーセン 。

60年代中頃からジョーン・バエズなどが在籍していたバンガード・レーベルでフォーク・シンガーとしてアメリカで活動、69年にワーナーに移籍しさらに70年代になってコロンビアに移籍。

芸風で言えばカナダのジェームス・テイラーって感じですかね。もちろんエリックの方が年上で早くデビューしているのでその例えが適しているかどうかは別にして…

1972年、そのコロンビアから出たアルバム、Blue River結構いけます。

優しさに溢れた歌声で本当に癒される。

やっぱりFightingの後はこれに限る。


幻のデビュー・アルバム、Home Free

2021年02月05日 | SSW

透明で初々しさを感じさせる歌唱で始まる1曲目のTo The Morningに続いてアコースティック・バラードの2曲目のStars。

そして3曲目のカントリー・ワルツ、More Than Everへと続いて行く。

ちょっと声が違って聞こえるけど中々よろし〜

てな事で年に出たダン・フォーゲルバーグのデビュー・アルバム、Home Freeを久々に取り出して聴いてみた。

(あの頃君は若かった〜)

ジョー・ウォルシュによる一人CSN&Yをイメージしたウエスト・コースト仕立てのプロデュースだったセカンド・アルバム以降からのファンにとってちょっと物足りなかったかも知れない。

何しろこのアルバムはかってマッスル・ショールズのスタジオ・ミュージシャン出身のノーバート・パットナムによるプロデュースで、爽やか控えめ南部ナッシュビル録音だった。

先に述べたダンの透明で初々しさを出すことは成功しているものの、これが爆発的な売れ行きとなるかは別問題。

実際短期的なチャート・アクションは210位と不発に終わる。しかしながら後のアルバムの成功でこのアルバムも再発されプラチナ・ディスクを獲得。

ただ話題性だけで飛ぶようにアルバムが売れるほど世の中それほど甘く無い。

じっくり聴けばその良さが理解されたと言う事。

これはエルトン・ジョンのファースト・アルバム、Empty Skyと似たような構図ですかね?

当時日本ではLPは未発売。聴きたい人は輸入盤。

約10年ほど経った1981年、ようやく日本でもLP発売。

ロック・マニアック・コレクションのシリーズの一枚としてですが...