日本人は、古くはクリスマスやバレンタイン・デーなど日本の文化とは全く関係ない西洋の行事を取り入れてきて、今ではそれらは完全に日本の文化に同化している。
クリスマスになったら、メリー・クリスマスと多くの人が挨拶を交わすのであるが、メリー・クリスマスの意味って、“楽しいクリスマス(キリストの誕生日)を過ごせますように”というような意味で、キリスト教の信者でもない人が使うのは少し違和感がある。
まあ、日本人は困った時の神頼みと称して、助かるのであればお釈迦様以外にも八百万の神に救いをお願いする民族であるから、イエス・キリストも八百万の神の一人と考えれば納得できるのかも…
日本のバレンタイン・デーは、海外の習慣とは全く異なり、女性が恋愛感情を持つ特定の男性にチョコレートを上げ、後日ホワイト・デーなる行事があり、チョコレートをもらった男性がお返しをする。
まあ、チョコレートをあげる対象が特定の男性だけでなく、友人、家族もしくは会社の同僚までに上げるような習慣となり、チョコレート屋さんにとっては、良き日であることは間違いがない。海外では、花、小さなプレゼントもしくはカードを男女お互いが渡し合うような行事で、以前海外にいた時、その習慣を真似て安い花束をカミさんに買って帰ったような遠い記憶があったような…
ハロウィンについては、いままで仲間内の単なる仮装パーティーと思っていたのだが、ニュースを見ると、多くの人たちが仮装に参加したり、最近では子供たちがTRICK OR TREATと言って近所を回りお菓子をもらうような事もしているみたいだ。まあ局地的な話だとは思うが… 子供達はハロウィンという行事について正確に理解しているのだろうか?
経済的な恩恵を受けるため、関連する企業がその行事の拡大化を図ることを目的に仕掛け人を使い、無理やり行事化しているようでやっぱり違和感がある。海外の行事を日本に無理やり同化させるよりは、廃れていく日本の、特に地方の伝統行事を復活させる方に力をかける方がいいのではないか…
まあ、“楽しければいいじゃないか”と言われればそれはそうだし、また“そう言うお前は外国の音楽ばかり聴いて、日本の音楽を疎かにしすぎだ!”と言われればグーの音も出ない私である。