オイラのウィシュボーン・アッシュはいったい何処に行っちまったんだ!
その嘆きのアルバムが彼らの1976年のライブ盤を入れれば通算7枚目のアルバム、Locked In。
(摩天楼のスカイラインをバックに.....)
節税のためイギリスを離れてアメリカ上陸後の初アルバムとなった前作There’s The Rubはイーグルスのプロデューサーで有名だったビル・シムジクを起用し英ロック志向の芸風にうまくアメリカン・ロックのフィーリングをうまく融合させたような新境地を生み出し、個人的に非常に気に入った。
それが一体どんな風の吹き回しだったのか、本作にオールマン・ブラザーズなど南部サウンドのミュージシャンのプロデュースで有名だったトム・ダウドを起用。南部ロック特有のダウン・トゥ・アースと言うか泥臭さ溢れるボーカリストがいないウィシュボーン・アッシュでは、やっぱり消化不良を起こす。
それまでのアルバムで一番売れ行きが悪かったアルバムとなり、ウィシュボーン・アッシュの面々もそれを自覚していたのか、それまでほぼ1年に一枚アルバムをコンスタントに出してきた彼らが異例とも言えるその6ヶ月後にプロデューサーをアルバート兄弟を起用しアルバム、New Englandを出した。
このアルバムを境にかっての輝きを取り戻すことなく、人気が下降していくことに。
当時の心境としては、行っちまったのではなく逝っちまってAshになってしまったかな?
それでも、今久々に一聴すると言われるほど悪くない。長い彼らの活動歴の中で当時の彼らにとってこれは必然的なトライだったのだとオイラは理解する。
キリッ。