CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

カントリー強し

2024年10月13日 | ELTON JOHN

70年代中頃の絶頂期のエルトン・ジョンと言えば、アルバムを出せばほぼ全米チャート1位確定なる無敵の存在だった。

1974年に発売されたアルバム、Caribouもツアーの合間に短期間で制作されたやっつけ仕事感があったが、見事全英・全米でそれぞれ1位を獲得。

このアルバムの先行シングルとして発売されたのが、Don’t Let The Sun Go Down On Me(僕の瞳に小さな太陽)だった。

このパワフルなバラードの歌詞は詩的に優れていて、またビーチ・ボーイズの面々やトニ・テニールらによるコーラスやファンク・バンドのタワー・オブ・パワーのホーン・セクションのバック・アップによる重厚でゴージャスなアレンジが施され、ちょっと軽っぽかったアルバム、Caribouを引き締める役割を十二分に果たしたと言える。

でっ、このシングル盤も全米1位に輝いたのかと調べてみると然に非ず。ジョン・デンバーのAnnie’s Song(緑の風のアニー)が1位を掻っ攫ったそうな。

さすがアメリカ、カントリー・ソング強いね。


初期のCDの音質は悪くない

2024年09月06日 | ELTON JOHN

1982年10月、日本でのCD販売がついに始まり、1986年頃には世界のマーケットではCDの販売数がLP 追い越したそうな。

とは言え、その後もLPの生産も細々と続けられ21世紀になるとLPの音質が見直され生産量が少しばかり回復した。 

そして40数年経った現在、CDの売り上げがLPのそれを下回ることになるとは一体誰が想像しただろうか?

70年代からアナログ・サウンドに親しんできたオイラとしては嬉しい限りではあるが、手軽で便利なメディアであるCDが急に衰退してしまうのもなんだか寂しいね。

てなことで本日は初期に生産されたCDでも久々に鑑賞してみようと思う。

取り出したのはエルトンの1971年作のMadman Across The Water。ポール・バックマスターのストリングスをふんだんに取り入れ重厚な仕上がりとなっている。

今回のCDはAADによる1985年西ドイツ・プレスの初回盤。

当時のマスタリングは90年代に勃発するラウドネス戦争とは関わりのないほぼフラット・トランスファーで音圧は低めも上品な仕上がりでMadman Across The Waterのような重厚作品でも聴き疲れしない。

たまには古いCDを聴くのも悪くない。もちろんマスター・テープがダメージを受けLP盤起こしで制作されたCD音源は論外だが…


Don’t go sleeping with the past!

2024年08月16日 | ELTON JOHN

無敵の70年代と比べると、80年代は少々息切れした感のあったエルトン。

声帯に異常をきたしたり、ゴシップ記事に悩まされたりはたまたアル中に陥いったりと色々あった80年代。築き上げてきた名声に応え続けるための精神的なプレッシャーは半端でない。

そんな逆境にもめげず1989年に出た通算22枚目のアルバム、Sleeping with The Past は80年代に出た代表作とも言える好アルバムに仕上がった。

(このアルバムは君に捧げる、バーニー...)

60年から70年代のR&Bを下敷きにして出来上がったこのアルバムはエルトンにとって精神的なプレッシャーを跳ね返すリラックスした作品となった。

過去の思い出に浸っていちゃダメなんだ!

って気づかされた。

バーニーに感謝!


Empty Skyを眺めつつ

2024年01月31日 | ELTON JOHN

本日はエルトン・ジョンの1969年のデビュー・アルバム、Empty Skyでも。まだまだ無名の新人シンガー・ソング・ライターって事で日本では1年後の1970年に発売された。

このアルバムはヒットしなかったもののオープニングのEmpty Skyなどではエルトンの力強いボーカルを聴くことができるし、またエルトンにとって永遠の名曲とも言えるSkyline Pigeonでは初々しさを強く感じさせ今後ブレークする片鱗を見せた。

(1975年の米盤ジャケ)

ちなみにアメリカでは当時このアルバムが発売される事がなく、エルトンがスーパー・スターとして君臨するその6年後の1975年にジャケのデザインを一新して発売され、何と全米6位の大ヒット。

閉ざされた部屋の窓から虚空を見上げこの大空をいつか自由に飛び回ってみたいと言う願望をわずか数年で叶えさせた。

オイラもそれにあやかってアパートの窓からしばしば虚空を眺めるも、何も起こらないね。


エルトンの埋もれた名曲たち

2024年01月26日 | ELTON JOHN

2020年、Elton Jowel Boxなる8枚組のCDボックス・セットが発売された。

60年代末から70年代初期にかけてのデモを含む未発表の音源、シングルB面の曲とアルバムに収録されたものの従来のベスト物に取り上げられなかった埋もれた名曲などがたっぷり収録されている。中でもエルトン自身が選曲したDeep CutsというタイトルのCDは聴き応え満点。

本日はそのDeep Cuts 2に収録された15曲でも。

  1. Ticking - Caribou, 1974
  2. Crystal - Too Low For Zero, 1983
  3. All Quiet On The Western Front - Jump Up!, 1982
  4. Tell Me When The Whistle Blows - Capt. Fantastic And The Brown Dirt Cowboy, 1975
  5. Freaks In Love - Peachtree Road, 2004
  6. Never Too Old (To Hold Somebody) - The Union, 2014
  7. The Emperor’s New Clothes - Songs From The West Coast, 2001
  8. House - Made In England, 1995
  9. (Gotta Get A) Meal Ticket - Capt. Fantastic And The Brown Dirt Cowboy, 1975
  10. Understanding Woman - The One, 1992
  11. Shoot Down The Moon - Ice On Fire, 1985
  12. Have Mercy On The Criminal - Don’t Shoot Me I’m Only The Piano Player, 1973
  13. Blues For Baby And Me - Don’t Shoot Me I’m Only The Piano Player, 1973
  14. My Quicksand - The Diving Board, 2013
  15. Street Kids - Rock Of The Westies, 1975

かって私が好んで聴いてきた曲とエルトンの選曲が結構被っていてニンマリ。

収録時間の80分があっという間に過ぎ去る。


懐かしのメロディー

2023年11月23日 | ELTON JOHN

23日は祝日なのでちょっとゆったりした気分で夜ふかしでも。

1970年に発売された、エルトン・ジョンのセカンド・アルバムを久々に手に取る。

このアルバムには彼の初期の名曲Your Songが収録されている。

あれから50数年経つのだけれど、いつ聴いても新鮮に感じるとてもいい曲。

後悔ばかりの過ぎ去った日々は変えられないけれど、もう一度あの頃に戻ってみたいと思う今日この頃。

もう少し上手くやれたかも…


いつもそこにはバーニーが

2023年10月22日 | ELTON JOHN

2006年、エルトンは1975年に出したCaptain Fantastic And The Brown Dirt Cowboyの続編とも言われる自叙伝的な作品、The Captain And The Kidを出した。

前作はメジャー・デビュー前後の1967年からその数年後までが描かれているが、続編は1970年から2005年あたりまでの35年間における彼らのクロニクルと呼べるものである。

Postcard From Richard Nixsonは1970年3枚目のアルバム、Tumbleweed Connection を出した後、憧れのアメリカ、ロス・エンジェルスに進出。宣伝を兼ねて赤いダブル・デッカーのロンドン・バスに乗り込んだり当時大統領だったニクソンの”ようこそアメリカへ”などの思い出が語られる。

2曲目のJust Like Noah’s Arkはノアの方舟で導かれた如く一気に成功の階段を上り詰め、Wouldn’t Have You Any Other Way(NYC)でアメリカのシンボル、ニューヨークに上陸。ただ成功するスピードがあまりに早すぎてそれに対応できずに挫折も味わうことに。

4曲目のTinderbox(火口箱)2枚組のアルバム、Blue Movesが出た1976年からその数年後のそろそろ音楽活動が煮詰まって下手をすれば一色触発で終了って曲で、バーニーがエルトンへの作詞の提供を終わらせた。

本作には音源が収録されていないがAcross The River Thamesでは80年代初期にはパンクやMTV など新しいトレンドとなり、その変化を受け入れあれこれトライすることに。And The House Fell Downでは精神的には落ち着かないもののバーニーも戻ってきて活動を続け90年代へと向かう。Blues Never Fade Awayで過去に回帰しある程度自信を取り戻す。

Bridgeは橋を渡るのは常にリスクが伴うがなんとか90年代生き残ってきたことがテーマ。

I Must Have Lost It On The Windでは何とか生き延びたものの失うものも多かったことが歌われ、Old67ではバーニーとのデビュー前のおもいでが語られ、The Captain And The Kidでエルトンはロケット・マンに、バーニーはカウボーイになった経緯が描かれている。

そして最後の曲、12には何故かバーニーの詩だけが記載されたのみ。なんとなくバーニーの締めくくり方がこれでお終いって感じだったのでエルトンがメロディーを付けずに曲を完成させなかったのかな? 

それでもバーニーは次作でも詩を提供しているのでまあ一安心。

ちなみにこのアルバムはヒットを狙ったものではなく、またシングル・カットもされずエルトンのアルバムの中では結構地味な存在ではあるが、曲の背景を理解しながら彼らのクロニクルを辿りながら聴き込んでいくと結構味わいの深いものとなる。


エルトン劇場、開演!

2023年10月15日 | ELTON JOHN

Don’t  Shoot Me, I’m Only The Piano player(ピアニストを撃つな!)開演。

出演はエルトン一座、サポートは作詞家バーニーと制作者のガス・ダッジョン

第一幕は感傷的なメロトロン(フルート音)の音色が脳裏に焼き付くDanielと軽快なロック2連発、Teacher I Need YouとElderberry Wine

第二幕は泣けるBlues For My Baby And MeとちょっぴりファンキーなMidnight Creeper

裏面はポール・バックマスターのストリングスが唸るHave Mercy On The Criminalとミドル・テンポでポップなI'm Going To Ber Teenage Idol

ストーンズを題材にしたTexan Love Songからお馴染みCrocodile Rock へと続き、ゆったりしたバラードのHigh-Flying Birdで幕は閉まる

バーニーとエルトン、A Nice Pair

1973年のこの作品は見事全米1位に輝き、先行シングルのクロコダイル・ロックと第2弾シングル、ダニエルもそれぞれ全米1位と2位と大ヒット。

レコードが擦り切れるまでとは言わないけれど、これまでに何度聴いたことやら....

個人的にはエルトンのベスト・アルバムだと思っている。

ちなみにこのアルバムも発売されて50年を迎えることに。

またまた箱物出ますかね?


ベスト・アルバム

2023年09月24日 | ELTON JOHN

その昔、PCでの音楽管理ソフトがない時代、自分の好きな曲をカセット・テープに落とし込んで制作する自身用ベスト・アルバムの編集作業は大変だった。

まず出来るだけカセット・テープの収録時間に近い曲を選択し、自身が気持ちよく聴ける順番に並べていく。編成が決まるとLPやシングル盤から1曲づつダビングしていくわけだが、レコード各盤によって音圧のレベルが違うので録音前に一度演奏して音が破れない様にカセット・デッキのピーク・メーターを慎重にモニターしながら適正の録音レベルを曲ごとに定め、カセット・テープの両面を完成させる。

60分のテープでベスト・アルバムを作成するとなると丸一日かかる場合もあり、あまりにも面倒なのでオリジナル・アルバムを持っていてもそのアーティストのベスト・アルバムを購入することもあった。

今回はエルトン・ジョンの1977年のGreatest Hits Vol.2でも。

(米盤CD)

収録曲は1974年のアルバム、Caribouから1976年のアルバム、Blue Movesの中からのヒット曲、ノン・アルバム・シングルにTommyのサントラ盤からPinball Wizardとまずまずの選曲。

これなら、1975年に出たGreatest Hitsと合わせれば簡単に自身推奨のベスト・アルバムが出来るのだが、実は英・日盤と米盤の収録曲が若干異なることに後に気づき後に米CD盤を購入してみる事に。

違いは英・日盤に収録されていたBenny And Jetsが米盤には収録されず何故か場違い感のある1971年のアルバム、Madman Across The Waterに収録されたLevonが!

Benny And Jetsは1974年の作品だったが、当時シングル・カットされず1976年に英国でようやくシングル化されGreatest Hits Vol.2に収録されたの事。

ただアメリカではBenny And Jetsがラジオ局のオン・エヤー人気を博し1974年に急遽シングル化され、同年の米盤Greatest Hitsにも収録された。ちなみに英・日盤はCandle In The Windを選択。

(1974年のGreatest Hits)

てなことで、米盤Greatest Hits Vol.2にはBenny And JetsではなくLevonが収録されることに。

この後CD化が一般的になると、エルトンのベスト・アルバムは品・形を変えてどんどん登場し、Greatest Hits とVol.2は廃盤。

ただし、商魂逞しい日本では紙ジャケ化によって今でも売られているみたい。

(当時すざましい人気だったエルトン)

てなどうでも良いような話を徒然に書いてみた。


21世紀のエルトン

2023年08月24日 | ELTON JOHN

1997年のアルバム、Big Picture以降は、サントラ・アルバムの制作に忙しかったエルトン。

久しぶりのオリジナル、スタジオ・アルバム、Songs From The West Coastが2000年のライブ・アルバム、One Night Onlyを挟んで2001年に登場。

(レストラン内をグルッと1周回って撮影したジャケの写真、面白いアイデア)

エルトン・ジョンといえば個人的にはやっぱり70年代のメガ・ヒット連発時代が印象深く、その後は出るアルバムを購入するも以前のようにヘビロテすることは無くなった。

このSongs From The West Coastは、かってのアップ・テンポのロックンロールはないものの、原点回帰と言うか懐かしきバラードがてんこ盛り。

中々いけてるアルバムです。


暑い日にエルトンのカリブーでも

2023年08月12日 | ELTON JOHN

1973年10月に出したGoodbye Yellow Brick Roadが大ヒットし、続くワールド・ツアーも予定がぎっしり。そんな中次のヒット・アルバムの制作も並行して行わなければならない。

てな事で、翌年の1月シカゴのプロデューサーであったジェームス・ガルシオ所有の アメリカはコロラド州にあるカリブー・ランチ・スタジオで次作のレコーディング開始。

なんと、9日間でレコーディング終了。プロデューサーのガス・ダッジョンはその後別のスタジオでホーン・セクションやコーラスのオーバ・ダブを行っている間、エルトン一座は再びコンサート・ツアーを再開。

そしてレコーディング・セッションから約6ヶ月後の1974年6月に8枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム、Caribouが完成。

確か当時夏頃にこのアルバム買って、まだ各部屋にエアコンなんてない時代、ご近所迷惑顧みず窓を全開にしてレコードをガンガンかけてた様な記憶が…

(Pink Eyes Is Back?)

そしてエルトン一座も一息ついたと思いきや、次作、Captain Fantastic And The Brown Dirt Cowboyのレコーディングがスタートし、ツアーも9月から年末まで続いた。

そんなハード・スケジュールの中わずか9日程度で、前作の大ヒットを受けての中制作されたのは非常に困難な作業だったと思われ、エルトンも後日大変プレシャーがかかった作業だったと語り、またプロデューサーのガス・ダッジョンもやっつけ仕事の感がありあまり出来のよく無かったアルバムだったとも述べていたのをどこかで読んだ。

それでもアップ・テンポの派手なホーン付きパワー・ロック、The Bitch Is Backとかウエスト・コースト系の美しいコーラスがついた強力なバラード、Don’t Let The Sun Go Down On Meなど聴きどころも多いし、チャートは全米・全英1位を記録しグラミー賞にもノミネートされた大ヒット・アルバム。

オジンになった今、ピアノの弾き語りのTickingとか2曲目のPinkyなどゆったりした曲に耳が行く。特にPinkyの出だしの日本人にはとても言えないさりげない一節、I don’t wake you. But I’d like to tell you that I love youに憧れる。

くそ暑い夏の日、そんな事相方に言ったら、熱中症か?って言われるのがオチかな。


7インチ・コンパクト盤でも、その2

2023年04月02日 | ELTON JOHN

33-1/3RPMのコンパクト盤は60年代から70年代の初め頃にはよくレコード屋さんの店頭でお目に掛かった。

4曲程度の収録ではあるが、ヒット曲中心にまとめられていてお買い得。

当時はポータブル電蓄を側に置いて内蔵のモノラル・スピーカーを通してシングル盤を楽しむ時代ではあったので、2曲聴いてレコードを裏返すという作業はそれほど苦にもならなかっただろう。

しかしサブスク全盛時代において、オート機能なしのレコード・プレイヤーを使ってコンパクト盤の2ch再生を楽しむには些か慌ただしさを感じてしまう。

ただ、独自のジャケの写真や解説を読んでいるとその当時の懐かしい状況が思い出され結構楽しめるかも。

1971年のエルトンのヒット・シングル4曲入りコンパクト盤

当時吟遊詩人のイメージで売り出したエルトンとライブ・ステージでのワイルドなその姿のギャップに驚く立川直樹氏


一人で行けるさ

2023年02月10日 | ELTON JOHN

エルトン・ジョンはアルバム、A Single Manを前作、Blue Movesから2年後の1978年に彼のロケット・レーベル第2弾として久々に出すことに。

バンド・メンバーもギターのデイビー・ジョンストンとパーカションのレイ・クーパーを除いて全員入れ替え。

更にそれまでエルトンのほとんどの曲の詩を書いてきたバーニーの代わりに、ゲイリー・オズボーンと組むことに。ゲイリーといえばヴィグラスとオズボーンと言うデュオ・グループで活動し1972年に彼らのアルバムからシングル・カットされた”秋はひとりぼっち”が日本でもヒットしたので覚えている人もいるだろう。この曲はForever Autumと言うタイトルでムーディー・ブルースのジャスティン・ヘイワードがカバーしている。

アルバムはそれまでと比べると少々地味と取られたのか、全盛期のアルバムの初登場1位と比べると物足りないかもしれないが、それでも全英/全米のチャートでそれぞれ8/15位と健闘したと思う。

肝心の中身もじっくり聴けばその良さがわかる。

どのような経緯でバーニーとのコンビを解消したのか定かではないが、アルバム・タイトルの如くSingle Manとしてエルトンは新たなる航海へと旅立ったのであった。

あれ? 船じゃなくて車で行くの?


Dogs In The Kitchen

2023年01月16日 | ELTON JOHN

回転チェアにどっしりと腰掛けるハゲワシ親分。その後ろには何癖もありそうな子分たちが控える。

親分の片手に握りしめられた規約書を盾に、首根っこをがっしり捕まれグゥの音もでない可哀想なエルトン。

犬はキッチンに入れたら絶対ダメですよ。やりたい放題になるからね。


エルトンのコンセプト・アルバムでも

2023年01月16日 | ELTON JOHN

1975年のエルトン・ジョンの9枚目のオリジナル・スタジオ・アルバム、Captain Fantastic Brown Dirt Cowboyが出た。

ナイジェル、ディーとデイビーを含むバンド編成はこのアルバムが最後となる。解雇されたナイジェルとディーのリズム・セクションはこのあとバンドに一時的に復帰した時もあるが恒常的な存在ではなくなった。

デビュー当時の自身を振り返ったコンセプト・アルバムで、発売当時はエルトンにとっても人気及び音楽創作活動でピークを迎えていた時期で、アメリカではアルバムの予約だけでチャート登場で即1位となる偉業に輝いた。

このアルバムでは3−4分程度のラジオ・フレンドリーなメロディーをエルトン自身も満足していたそうな。

アルバム全編をまったりと聴いていくのがお勧めではないかと。

ちなみにシングル・カットされたSomeone Saved My Life Tonightの邦題が僕を救ったプリマドンナと付けられているが、曲の歌詞とは異なる安直なイメージ先行のタイトルである。

実際は、エルトンが当時のガール・フレンドとのあまり気乗りしていなかった婚約を解消する手助けをしてくれたSomeoneのことを歌ったもので、プリマドンナがエルトンを救ったわけではなく、プリマドンナはここではエルトンと相対する存在で皮肉っぽく描写されている。

イラストレーター、アラン・オルドリッジによる少々おどろおどろしくも愛嬌のある作風のイラストもこのアルバムの魅力の一部となっている。