CCRの本邦デビュー・アルバムは1969年に発売された Bayou Country。
1968年に出たアメリカ のデビュー・アルバム、Creedence Clear Water Rival(邦題、スージーQ)は日本ではBayou Countryの後に出たことになる。
確かに1枚目は暗くて地味なイメージ、新進バンドの本邦デビューとしては営業的に厳しいものが感じられたのではないかと...
Bayou CountryにはCCRの代表的なアップ・テンポで万人受けしそうなヒット・ソング、Proud Maryが収録されていたことから先に発売に踏み切ったのではないかと思われる。
ただ、オリジナルのジャケではバンドのイメージがわかない前衛的なものだったから、日本ではジャケ裏の写真を表に持って来ていかついおっさん4人組の奏でるニュー・ロックはいかが?てな発想のジャケ・デザインになったのではないか。
(US盤のジャケ)
さらに曲順を入れ替えてその印象を帰ることを試みる。即ち1曲目にアップ・テンポのR&B、Good Golly, Miss Mollyを持って来てノリノリにさせ、ブルージーなミディアム・テンポのPenthouse Pauperを挟んで3曲めにProud Maryを持って来て一気に畳み掛ける仕組み。
後は成り行きでお好きに聴いてくれって感じの編集ではなかったかと思うのだが。
しかしこのアルバムの本質は、Keep On Chooglin’に代表されるサイケ調の長尺物だと思う。
この曲の歌詞の内容は、Chooglin'、スラングで楽しくやろうぜ〜ってそれほど大した意味はない。
単調なリズムに乗せて、歌唱、ハープのソロそしてギター・ソロやカッティングが入れ替わり立ち替わりインプロヴィゼーションが続く。
サンフランシスコ出身の彼らは1960年代末のサイケデリック・ムーブメントの影響をモロに受け、アイアン・バタフライのような延々と続く単調なインプロを南部系のシンプル且つ泥臭いサウンドに被せたハイブリッドな構成が売りだったと思っている。
アメリカ西海岸ではサイケデリックとかフラワー・ムーブメントなどの解放的で少しばかりゆる〜く感じる社会的運動が当時蔓延していて、この手の長尺物はそこそこ受け入れられていたのかな?
とゆる〜い頭で妄想してみた。