CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

2年縛りの契約での違約金なんてたいしたことは…

2017年08月30日 | 特になし
携帯電話に2年縛りと言う契約形態がある。

日本からシンガポールに来る際、契約を規約しようとすると契約の期間が半分以上残っていたので、契約解除の違約金をごっそり持っていかれかなり頭に来た覚えがある。

シンガポールでも、同様に携帯やブロードバンドの契約は2年縛りとなっている。

1年半ほど前のことだが、どのメーカーのモデルを選択しようかとカタログを見ると、中韓メーカーのオッポ、サムスンとかシャオミーなんてのが広告の前面に打ち出され、これらの中から買いなさいとでもいう印象を受けた。

わが国代表はなんとソニー一社のみで、エクスペリアの広告が寂しげに掲載されていた。90年代には、日本の多くのメーカーが携帯を製造していたのに今ではこの有様。

此処は一つ、日本のメーカーをサポートしようと、エクスペリアで2年契約を申し込むと、在庫がないといわれる。何処の携帯ショップに行っても同じ回答。

そうなると、かえって反骨精神に火がついて、どうしてもエクスペリアを手に入れるって事になって、結局、携帯が壊れてもメーカーの保障なしと言う平行輸入ショップで手にいれ現在に至っている。

つまり、携帯キャリアの2年縛りの契約をしないで、シム・カードを購入しプリペイドの残高が少なくなると、その都度プリペイドの料金をチャージしていく。

スマホになってから画面が大きくなったものの、インターネットでサイトをサーフする場合は文字が小さく老眼鏡が必要なので、基本的にスマホは電話での会話とショートメイルの送受信のみの使用に限定している。

それ以外はPCを使っていて、狭いシンガポールの場合はそれほど不便を感じない。

その様な使い方の場合は、2年縛りの契約より案外安く済むし、やっかいな途中解約の違約金を支払う必要も無い。

ところで有名ロッカー達も何年縛りの契約に苦しんでいるようだ。

何時ヒットするか判らないし、もしヒットしてもそれが何時まで続くるのか誰にも判らない。

稼ぎ時に稼いでおく事が出来ず、縛り契約によってその儲けはレコード会社やマネジメント会社の懐が潤すだけで、契約が変更されない限り何時まで経って貧乏暇なしの状態が続くこととなる。

そのため、頭に来たアーティストは当事者との訴訟覚悟で、実情をぶちまけ一方的に懐の潤った連中を扱下ろす歌で鬱憤を晴らすのだ。

有名なところでは、CCR時代の儲けがレコード会社とその取り巻き連中に吸い上げられ、堪忍袋の緒が切れた、ジョン・フォガティーである。

彼の1985年のソロ・アルバム、Centerfieldで、2曲披露している。それ以外にも、CCR時代のヒット曲Run Through The Jungleと同じコーラス・パートを使ったOld Man Down The Roadと言う曲も収録されていて、ファンタジー・レーベルによる過去の一方的な著作権料搾取に関して抗議している。


Mr. Greed(欲張り野郎)

Mr. Greed, why you got to own everything that you see?
グリードさんよ、何でみるものすべて自分のものにしちゃうの?
Mr. Greed, why you put a chain on everybody livin' free?
グリードさんよ、何で自由に生きてる人々を鎖で繋いじゃうの?
You're hungerin' for his house, you're hungerin' for his wife,
家でもひもじくしているし、カミさんに対してもね
And your appetite will never be denied.
あんたの食欲は尽きることは無い
You're a devil of consumption. I hope you choke, Mr. Greed.
あんたは、何でも食っちまう悪魔さ。喉が詰まったらなって思うけどね、グリードさんよ

[CHORUS]
How do you get away with robbin'? Did your mother teach you how?
どうやって盗みを隠し通せるの? あんたのお袋さんが教えたの?
I hear you got away with murder, did you do your mama proud?
殺人の咎めを受けたって聞くけど、あんたはお袋さんを誇りに思えるってことした?

Vanz Kant Danz
(元々はZanz Kant Danzはだったが、ファンタジー・レーベルの社長、Saul Zaentzからの訴訟を想定し、Vanzとスペルを変更した)

[CHORUS]
Vanz can't dance, but he'll steal your money,
バンズはダンスが踊れね~、金は盗むけどさ
Watch him or he'll rob you blind. [X4]
気をつけな、じゃねーと巻き上げられちまうぜ

[CHORUS]
Out in the street a crowd is gatherin',
人ごみの通り出かけて
Pushed down by the heat of the building, they're wantin' to dance.
ビルの熱気にやられて、何やら楽しみたいみたいだ。
Makin' their way up the street, a boy with a pig and a radio
通りに向って、豚野郎とラジオを伴って小僧が、
Little Billy can work on the crowd, put 'em into a trance,
ガキのビリーは人ごみの中で、みんなをいかれた状態にさせるのさ
For the little pig Vanz.
チビで豚野郎のバンズのために

バッド・フィンガーも一方的な契約でだまされた口で、1974年レコーディングされたものの、2000年までお蔵入りしたアルバム、Head Firstでベースのトム・エバンスがこう歌っている。


Hey, Mr. Manager(マネージャさんよ)

Waiting for the phone to tell me you and I are through
あんたと俺は終わったってあんたからの電話を待っている
And I'm not alone, I guess that everybody wants it, too
俺だけじゃねえ、多分他のみんなそう望んでるさ
You got no feeling, you've been dealing all the wrongs
あんた何も感じないんだね、すべて間違った取引だったってことを
Your lies are stealing Lord, I think you should be gone
神を騙すくらいのうそをつく、あんたは消え失せるべきだって思うけど

Hey, Mr. Manager, You're messing up my life
マネージャさんよ、あんた俺の人生めちゃくちゃにしているぜ。
Hey, Mr. Manager, Don't think I need that kind of strife
マネージャーさんよ、俺が争い事を必要としてるって思わないかい?

It's the same old story, we all know it to the end
毎度毎度の話、俺達結末なんてわかってるぜ
But without your boring glory, we could live again
あんたのちっぽけな見栄なんて無けりゃ、俺達またやっていける。
You got no feeling, you've been dealing all the wrongs
あんた何も感じないんだね、すべて間違った取引だったってことを
Your lies are stealing God, I think you should be gone
マネージャーさんよ、俺が争い事を必要としてるって思わないかい?

かくして、バッドフィンガーはその後栄光の座を手にすることも無く、トムとピートが自殺すると言う最悪の結末を迎えることとなる。

オォー、Queenもやらかしている。

それは1975年の4枚目のアルバム、Night At The Opera!


フレディーに華麗なピアノ演奏に続き、ブライアンのギター・オーケストレーションが続くミディアムテンポの曲で、コーラスもバッチリ決まっている。

ところが、中身はと言うと何やら顰蹙買いそうな強烈な文言がびっしり。

Dedicated …とサブ・タイトルがあるので誰かに対する当て付けかと。うわさでは彼らの最初のマネージャーに対する抗議のような。

Death On Two Legs (Dedicated …)  軽蔑の二本足野郎

You suck my blood like a leech
ビルの様に俺の血を吸いやがる
You break the law and you preach
法律を破りながらもお説教
Screw my brain till it hurts
脳みそに痛みを感じるまでねじ込む
You've taken all my money and you want more,
あんた俺のすべての金を奪って、まだ欲しいって言うの?
Misguided old mule
見当違いの古臭い頑固者
With your pigheaded rules
強情な決め事
With your narrow-minded cronies who are fools of the first division-
第一級のばかげたあんたのけちな取り巻き連中達

Death on two legs
軽蔑の二本足野郎
You're tearing me apart,
あんたは俺を引き裂いた
Death on two legs
軽蔑の二本足野郎
You never had a heart of your own
あんたはまったく自分の心を持っちゃいなかった

Kill joy, Bad guy,
快楽に死を、悪党め
Big talking, Small fry
大口たたきの、ハエ野郎
You're just an old barrow - boy
あんたは古ぼけた豚野郎さ
Have you found a new toy to replace me,
俺達の代わりの新しいおもちゃ見つけたかい
Can you face me
俺達に面と向かえる?
But now you can kiss my ass goodbye
俺のけつにキスをしてさよならさ
Feel good, are you satisfied
気持ちいいね。満足してる?
Do you feel like suicide (I think you should)
自殺したいって?(そうするべきだと思うけど)

日本じゃありえない歌の数々。

携帯の2年縛りの契約での違約金の支払いなんてまったく屁のような話に聞こえる怨念のこもった抗議の歌でした。

サントラ失格!

2017年08月25日 | PROG ROCK
いくら主役が見劣りするからって、決して主役を食うような真似はあってはならぬ事!

我々の使命は、主役をいかに引き立たせるか。

このことを肝に銘じて、職を全うする事!

何のことを言っているかって?

そう映画のサントラのこと。

日本から持ってきたハード・ディスクにピンク・フロイドのアルバムが記録されていたのを発見し、今使っているPCのアイチューンで聴いてみた。

ピンク・フロイドの3枚目に当たる1969年のアルバムで、映画、MOREのサントラである。

前メンバーのシド・バレットがアルバム制作に完全に関わらなくなった後、4名の固定メンバーでの新生ピンク・フロイドとして初めて制作された彼らにとってルーツとなるアルバムでもある。  

恥ずかしながら、CDで持っているのに、今まで聴いた事が無い。

偉そうにプログレを語るが実はこの程度。

何しろ何年か前に発売されたピンク・フロイドのCDボックス・セット、DISCOVERYを購入すれば洩れなく付いてくるってアルバムで、今まで気に留めなかった。

特に映画のサントラとなるとどうしてもアーティストのお味控えめって印象で、よほどのファンかコレクターで無い限り、CDやつい最近リマスターされたレコードなんかを単品で買って聴く人はあまりいないのではないか。

しかも、サントラとは言え、1969年に封切られた大人向け映画は当時子供だった私には見る機会無かったわけだから、映画の場面を思い起こしてアルバムに収録された楽曲を聴くことは出来ない。

また、ヒット・チャートを賑わすようなシングルが収録されていないサントラであれば、どうしても地味目の内容を想像してしまい、場合によってはスルーしてしまうかも知れない。

でもご安心ください。

当時ヨーロッパでMOREと言う映画が有名だったとは思えないにも関わらず、英国のアルバム・チャートではなんと9位を獲得した。

単体で充分に鑑賞に堪えうるのではないか?

実際音源を聴いてみると、そこはピンク・フロイド、人気が大爆発する前とは言え、各楽曲にはなんともいえない“らしさ”をそこかしこに感じ取れる。

あの独特な浮揚感と言うか…

しかし、それはピンク・フロイド制作のサントラと言う前情報があって“やっぱりフロイド!”という様な感想が出てくるのかも知れない。

彼らはどちらかと言うと、イエスなんかのような高度な演奏技術を売りにするプログレ・バンドではなく、アイデア勝負のバンドであるから鮮度が重要。

だから、当時としては最先端のサイケデリック・ミュージックを彼らをまったく知らない今時の人が聴けばどのように感じるのか是非聴いてみたい。

古めかしくまたぬるく感じるところが案外いけてるって感じで、別の映画やコマーシャルなんかに採用されるかも知れない。

ついこの間テレビで放映されていたペプシ現代版桃太郎のコマーシャルに使われていた曲のイントロの部分なんてピンク・フロイドが1972年に制作したサントラ“雲の影” 全英6位獲得(Obscured By Clouds)のサイド1、2曲目に収録されていたWhen You’er Inと雰囲気がそっくり。


今でもいけるんじゃないかと。

ピンク・フロイドの場合、映画よりも彼らのサントラの方が人気があったわけだから、完全に主役を食っちまったことになりサントラ失格と言えるだろう。

お盆の季節にふと思ったこと。

2017年08月16日 | Bob Dylan, Byrds, Band and etc.

日本ではお盆の行事に引っ掛け慣習として存在する夏休みを各人楽しまれたことと思う。

熱帯のこの地では、若干雨の降る量が違うって事で、一応一年が雨季と乾季の二つの季節に分けられているのであるが、実際、日中は30度を越す暑さが年中続き日々の生活にあまり変化は無く本当に単調に感じられる。

つまり年中夏なので夏休みは無い!

仕事が終わり、家の中でくつろぐとなると、そのいでたちは半そでのTシャツかランニング・シャツを羽織り、下は短パンとそこらの屋台のオッサンとあまり変わらない。

夏服一本で、その他の季節に応じた服装が必要でないので、確かに安上がりではあるが、なんとなく物足りなさも感じるときがある。

この単調な状況が何時まで続くのか?

そこで私的に思い起こすのは、ディランの2枚組みベスト・アルバムに収録されたI shall be released.


この歌は、かって70年代フォーク系のミュージシャンによって和訳され歌われてきた歌で、“私はやがて解き放たれるのだ~!”となんとなく魂の開放って言う崇高なイメージを醸し出している感じを持ってきたのであるが、私の拙い英語力で和訳を試みると、アレアレ!ちょっと雰囲気が違うような?

無実って言うか、自身の主義主張がちょっと社会のスタンダードにマッチしないことから牢屋に入れられた人物がようやく出所するって感じになってしまうのだが?

They say everything can be replaced,
Yet every distance is not near.
So I remember every face
Of every man who put me here.
(Chorus)
I see my light come shining
From the west onto the east.
Any day now, any day how,
I shall be released.
奴等は、世の中のすべてのものは置き換えらちまうって言うんだよ
まあ、すぐって訳じゃないけど
だから俺は奴等のすべての顔を覚えておく
俺を此処に放り込んだ奴等すべてをね
(コーラス)
俺の希望の明かりがやって来るが見える
西から東へとね
もうすぐ、どうにかして
俺は解放されるのさ

They say every man needs protection,
They say every man must fall.
Yet I swear I see my reflection
Some place so high above this wall.
(Chorus)
奴等は、世の中のすべての人間は保護が必要って言うんだよ
人間誰しも間違いを犯して落っこちるって
だけど俺は投影される自身を見つめながら誓うのさ
この壁よりも更に高い所にね
(コーラス)

Standing next to me in this lonely crowd,
Is a man who swears he's not to blame.
All day long I hear him shout so loud,
Crying out that he was framed.
(Chorus)
この孤独な群集の中で、俺のとなりで立って,
“誓って俺は無実だ!”って言っている一人の男
一日中、奴が大声で叫ぶのを聞える
泣きながら“俺は嵌められた!”って
(コーラス)

以前記したように、CCRの“雨をみたかい”もなんとなくベトナム戦争を絡めた反戦歌のように聴こえるのであるが、後年作者のジョン・フォガティーは実際のところ、まったなしのCCRの解散についての歌だったと自伝で言っている。

その明るく、美しく晴れた日の空から同時に雨が降ってくるのは、思ってもみない晴天の霹靂。兄のトムが脱退し、残りの3人となる解散寸前のことを歌ったとか。

ディランと直接語り合える知遇を得ることが出来るのであれば、話の種として一度聞いてみたいと思う。

ところで、最近ユー・チューブで、ノラ・ジョーンズがディランとこの歌をデュエットしている動画を発見。ディランはキーボードを弾きながら歌うわけだが、元歌と節回しをかなり変えて歌っていたため、ノラ・ジョーンズは歌唱力があるのでそれなりにデュエットは完成させたが、やっぱりかなり歌いにくそうに見えた。

やっぱり、ディランとデュエット出来るのは、年季の入った付き合いのジョーン・バエズ姉御以外には無いのではと思える。

ローリング・サンダー・レビューのライブを収録した、ブートレグ・シリーズ5集のI shall be released。両人の出だしがぴったりで、息の合ったデュエットを聴くことが出来る。


少し話がそれたが、私にとっては、やっぱり、この熱い日々が続く単調な生活から何時になればI shall be releasedって感じになるだろうか。

しかし会社を首になり、I shall be releasedとなるとこんな悠長なことは言ってられない大問題となる。


OH MY GOD!じゃなくてOH MY ABBEY ROAD!って?

2017年08月10日 | BEATLES-BADFINGER関連
2年ほど前に、このブログで手持ちの国内盤アビー・ロードのレーベルを色々アップした。

1969年 AP-8815 アップル・レーベルの赤盤と1978年 EAS-97001 アップル・レーベルの黒盤、プロ・ユース・シリーズのアルバムは所有していないが、アホみたいに同じものを集めたと自分でも感心している。

列挙してみると

1969年 AP-8815 アップル・レーベルの黒盤、丸帯


1973年 AP-8815 アップル・レーベルの黒盤、アップル通常帯、フォーエバー・シリーズ
基本的に、初回盤と同じ

1976年 EAS-80560 アップル・レーベルの黒盤、国旗帯


1979年 EAS-80560鑑賞用ピクチャー盤


1982年 EAS-60021 オデオン・レーベルの黒盤、ボックス・セット、帯なし


1992年 TOJP-7083 アップル・レーベルの黒盤、30周年、イギリス国旗帯、デジタル・マスター使用


2004年 TOJP-60142 アップル・レーベルの黒盤、日本最終プレス盤、丸帯、デジタル・マスター使用


と国内盤だけで8枚。

さすがにお値段の張る英盤の初回盤やレイアウト・ミスで裏ジャケを印刷してしまったレフト・アップルと称される希少盤など、1982年のモービル・フィディリティー社盤、米初回盤(安くて良いコンディションのものが中々見つからない)、それに高価な各国プレス盤なんかまで手は回らなかった。

しかし、数年前発売されたボックス・セットのアビー・ロードやその他英米盤を含めると、全部で15-16枚のアビーロードが我が家に存在する勘定となる。

更にプラケースや紙ジャケのCD何枚かを合わせると、高額盤は無いものの我が家は正にアビー・ロードの館と言っても差し支えないみたいだ。


さすがにこれはやばいと感じ、無意味なアビー・ロード収集癖もなりを潜めていた今日この頃であったが、ヤフーのサイトをチラッと覗いてみると、またまたアビー・ロードが発売されているではないか!

そう、付録が主体のシリーズ雑誌を手広く発売しているDeAGOSTINI社のザー・ビートルズ・LPレコード・コレクションなるものである。


以前この会社の別の企画で、我が家の子供が隔週でシリーズ物の雑誌を熱心に集めていたのを思い出す。残念ながらそれらをきれいにファイルする最初のバインダーを買ったところで力尽き敢え無くリタイヤ。

最後まで続けて購入する人っているのかな?

ほとんどは途中で興味が無くなったりで未完に終わるのではないかと思えるのだが。

最近では同様の企画でジャズのレコードをシリーズで出していたようだが、今回鉄板のビートルズのシリーズを出してきたようだ。

8月末にアビー・ロードのレコードと解説書が付いて、創刊特別価格として1990円で販売するそうな。

レコードは多分此処何年かでステレオ・リマスターされたものと同じプレスのものだとは思うが、1990円ならレコード単体をいつも利用している某通販会社から買うより安いし、どんな解説書が付くのか興味もあるので、話の種として先日ポチってみた。

今回の購入がアビー・ロードの館にとって最後となるのか、はたまたジャイルズが数年後
50周年記念盤と称してアビー・ロード・リミックス盤を出すのか興味は尽きない。

通りすがりの人:あんた完全にビョーキ!

ビートルズとローリング・ストーンズ

2017年08月01日 | 考察シリーズ
このグループ何かといつも色々比較される。

1963年ビートルズがパーロフォンからメジャー・デビューを果たすと、翌年英デッカからストーンズもデビュー。

この2組のバンド・メンバー達がお互い対抗心の様なものを持っていたのかは定かではないが、少なくとも所属レコード会社セールス部門においてはかなり意識して競争していたように思える。

何しろ、両バンドとも流行の最先端を追いつ追われつでアルバムを次々と発売していったのである。

この関係はビートルズが1970年に解散した後も続く。

特に21世紀になってからの両バンドの旧音源の再発ラッシュはすごいものがある。

2002年、ストーンズは英デッカ( ABKCO)時代の音源をリマスターしSACDと通常のCDで再発。

2009年、ストーンズはストーンズ・レーベル時代の音源をリマスターし通常のCDで再発。

2009年、ビートルズがすべての旧音源をリマスターし、通常のCDのばら売り以外に、ステレオ・ボックスとモノ・ボックスを一気に出す。

2010年、ストーンズはデッカ時代(1964-1969)とストーンズ・レーベル時代(1971-2005)の2組のLPボックスを出す。

2012年、ビートルズも負けじとステレオ・リマスターLPをバラ売りとボックス・セットで販売

2014年、ビートルズはさらにモノ・リマスターLPをバラ売りとボックス・セットで販売

2016年、ストーンズはモノ・リマスターLPとCDの2種類のボックス・セットを販売

2017年5月、ビートルズはサージャント・ペパーズの50周年記念リミックス盤のCDボックス・セットと2枚組みLPを発売。


これで終わりと思いきや、

本日、海外から広告のメイルが届き、ストーンズがビートルズのサージャント/ペパーズに影響を受けた、サイケデリック・アルバム、THEIR SATANIC MAHESTIES REQUEST(魔王賛歌)の50周年記念ボックス・セット(モノとステレオ)を年末に販売するらしい。


現在は、両バンドともユニバーサル・レーベルの傘下であるので、かってのパーロフォンと英デッカの対決と言う構図はなく、ユニバーサルの一人芝居っていう感ではあるが、両バンドのファンであり多額のお布施を要求される彼らの音源のコレクター達は、何時までこんなことが続くのかとため息をつくことになる。

と此処で思い起こすのが、一つの楽曲。

ジョーンバエズが1967年のイタリアでのコンサートで歌った、イタリア語の曲、CERA UN RAGAZZO CHE ME AMAVA I BEATLES E I ROLLING STONES(邦題は確かビートルズとローリング・ストーンズだったような)である。

LIVE IN ITALYとして当時イタリアで発売された。日本盤はLIVE IN EUROPEと銘打たれ、ジャケと曲順が変更されて発売された。

日本でのコンサートを終えた後、イタリアに飛びコンサートの模様を収録したレコードを大昔に買った。そこでは、なんとディランの風に吹かれての一節をたどたどしい日本語の歌詞で披露している。

1960年代当時、果たしてどれほどのイタリア人が日本という国を理解そして認識していたかとなると心もとない。

イタリアの聴衆は、ヨーロッパから遥か彼方の国の言語に何じゃこれは!と反応したのではなかろうかと思うと、これのバージョンを最初に聴いた時は少し気恥ずかしい思いもした。

しかし今思えば、若い頃のバエズの美しいソプラノ・ボイスでディランの日本語盤の風に吹かれてが聴けるのは貴重な音源と思う。

話を元に戻して、そのビートルズとローリング・ストーンズについて書く。

日本盤はこの曲は、サイド2の最後の曲として納められていていた。

アルバムは日本の自宅にあるので、ライナーの翻訳を確認でいないのであるが、曲の内容は確か、ビートルズやストーンズのファンであった若者が、ギターを手放しベトナム戦争に駆り出されて行く話だった。

上官から命令でビートルズやストーンズを聴いたり歌ったりするのは止めろ。

そんな暇があれば、べトコンに向って機関銃をタッタッタッタッと発砲すべきだ!

そして、最後にその若者は戦地で死んでいくと言う悲しい話の歌だった記憶している。

明るいフォーク調のメロディーからはまったく想像出来ない。

本当に戦争となると、この歌のようにビートルズもストーンズもあったものではない。

などと8月を迎えてシリアスに考えてみた。

両グループの新しい音源を出し合う商売上での戦争なんて可愛いものだ。

コレクターとすれば、何とかお布施さえ捻出できれば、ハッピーになれる。