昨日レースに出たのだ。ゴールした後、右足のふくらはぎが急につってしまい、1分ほど半泣きの痛みが続いた。
もちろんあの東京マラソンを走ったのでない。
地方で開催された、ハーフに出場。陸連公認ではないが、ハーフとクウォーターのレースで同時に5、6千人程度のランナーが走る割と大きな規模の大会。
しかも、河川敷や人通りの少ない田舎道ではなく、幹線道路を通行止めにして住宅地の中を走り回る人件費のかかった大会で有る。
ここのところ、足の故障などで練習不足となり、いまいちタイムも悪かったので、今回なんとかハーフで2時間を切ってリベンジに燃えていたわけであるが、結果は2時間10分も掛かり今までで最低の記録となった。
最初の11キロでなんとか1時間を切ることが出来たので、最後スパートをかければ、なんとかギリギリで2時間内に滑り込めるのではと淡い期待を抱いていたところ、 練習不足からか、その後急に足が止まりスピードがガタ落ち、さらに悪いことに14キロ地点で急にお腹が張ってきた。
その原因は多分おならだけの気がしたのだが、もしそうでなかったら悲惨なことになるので、エイド・ステーションまでなんとか我慢して走り簡易トイレに飛び込んだ。
やっぱりおならだけだった~
ここで2、3分ロスし、ゴール直前の4、50メートル程度登る坂で精も根も尽きはて、予定より10分以上もかかってしまった。まあ、おじいさん予備軍としては健闘した方だと自身を慰める。
マラソン・レースと言えば沿道からの声援がつきもので、和太鼓の演奏や2、30名程度の楽団によるマーチなどの演奏が定番で、ランナーを元気付けてくれる。
“負けないで~もう少し、最後まで走り抜けて~♪♪”と演奏されるのであるが、今回は練習不足からくる予想外の足の疲れとおならによって、その意に反して負けてしまった。
痛みの残った右足を引きずりながらなんとか家にたどり着き、その夜、久々に聴いたアルバムがこれ。
1978年、アメリカのシンガー、ボビー・コールドウェルがセルフ・タイトルで出したファースト・アルバム。日本でAORのキングと呼ばれるなどに常に人気が高かったシンガー・ソング・ライターである。
ソウルやスムーズなジャズ系ボーカルが特徴で、あのボズ・スキャッグスのAOR時代の名アルバム、SILK DEGREESやDOWN TO LEFT THENのアルバムから、ロック・サウンドを抜き取った感じと言えるのでは… また、ボズにHEART OF MINE、EX-シカゴのピート・セテラにNEXT TIME I FALLを提供し、ソング・ライターとしての実力も非常にある。
アルバムは全米21位、シングル・カットされたYOU WON’T DO FOR LOVEも全米9位とヒットし、まずまずの滑り出しだった。
ただ残念だったことは、2作目のCAT IN THE HATを出した後、所属していたTK・プロダクション(KC・アンド・サンシャイン・バンドも所属していたマイアミのレコード会社)が経営不振に陥り他社に買収されてしまったことだ。そのため継続したプロモーションが出来ず、3枚目のアルバムは、別の会社から発売もチャート・インせず、4枚目は欧米では発売されず人気のあった日本のみでアルバムが発売された。
そういえば、彼の1枚目と2枚目のアルバムのレコードやCDでの再発は日本のみだったということから、彼の日本での高い人気がよくわかる。
夜も更け薄明かりの照明の中で、一人ウィスキーのオン・ザ・ロックのグラスを傾け、今日あったことを思い出しながら1日の締めを行うという日本人が好むシチュエーションにぴったりのアーティストだと言える。
ほんまかいな?
もしレース中にヒット曲、YOU WON’T DO FOR LOVEが頭の中に浮かぶぐらいの余裕があれば、目標のタイムなどいとも簡単に切る事が出来るのではないか? 少なくとも、今回の14キロ地点でお腹の張りの原因はおならである瞬時に判断出来、走りながら放出すれば2、3分の不必要なロスは防げたのでは?
しかし、“君がしないことだって、俺は愛のために何でもするのさ”…そう俺は君への愛のために走り続けるのさ、と妄想しながらレースを続けるのはかなり無理がある!
マラソン・レースでの応援歌は、やっぱりZARDの“負けないで~ほらそこに、ゴールは近づいている~♪♪”
そう、トイレはもうそこだ~
我が家のレコードは、輸入盤だった。TK・プロダクションのインナーが付いている。
TK・プロダクション傘下の、クラウドレーベルから販売
そういえば、グロバー・ワシントン・ジュニアのJUST THE TWO OF USとよく間違える。
Bobby Caldwell - What You Won't Do for Love (Album Version)