迫力のあるロニーのボーカル、コージーによる怒涛のドラミング、そしてリッチーのノリに乗ったギターサウンド、これらが一体化し、正に無敵のハードロック・サウンドがついに出来上がったのです。
レコードのA面の4曲の演奏は、2期頃のディープ・パープルの香りも微かに残っていますが、ロニーのパワフルなボーカルがレインボーの色を出していると思います。イアン・ギランのように高音でシャウトすることはあまりありませんが、その分圧倒的な分厚い声でねじ伏せる感じです。特に、4曲目のDO YOU CLOSE YOUR EYESは3分弱のレインボーにとっては比較的短い曲になるのですが、ギターなどの間奏は特に入らず、最初から最後までパワフルに歌い切っています。よく息が続くな~
このアルバムのハイライトは何と言ってもB面の長尺な2曲でしょう。
STARGAZERはまさしくリッチーがやりたかった曲で、スロー・ミディアム・テンポのうねりを持ったサウンドで、オーケストラの音が曲をさらに分厚くしています。またリッチーのギターソロやコージーの曲の出だしでのドラミングも印象的です。
最後の曲の A LIGHT IN THE BLACK はアップ・テンポのメタル系ハードロックで、非常に乗りの良い曲です。しかしながら、家の中でこの曲を爆音でかけると苦情が出るし、ヘッドフォンではなんとなく物足りなかったので、その当時は、主に車を走らせながらカーステで、レコードからダビングしたテープを爆音で再生し聴いていました。
英チャートでは11位でしたが米チャートでは48位とそれほど伸びませんでした。この業界で成功しようと思えば、やはりアメリカで受け入れられることが必要なため、そのサウンドを追求するため、その後メンバーチェンジが再びなされるのでした。アメリカ受けとなると、どうしてもカラッとしたサウンド作りになって、レインボーの個性を壊しかねることになるので、個人的にはこの体制でレインボーを続けて欲しかったですね。
私:リッチーさん、今回はすごい気合いの入ったギターソロでしたね。
リッチー:これが俺のやりたかったやつさ。やっぱ、俺にはファンキーなんて似合わないのさ。
私:なるほど。これがパープルを抜けた理由ですね?
リッチー:もう4回も登場したので、今度は本当に帰らしてもらうよ。ロニー、それじゃ、俺のためにA LIGHT IN THE BLACKでも歌ってくれよ。
ロニー:I’M GOING BACK TO MY HOME~♪♪
リッチー:やっぱり、レインボーは俺のもの♪♪
注:ベースのジミーとキーボードのトニーは、1976年のライブ公演終了後リッチーから解雇されるのであった。
Rainbow - Light In The Black
8分以上の曲ですが、出だしを聴いてもらえば大体どのような曲かわかります、I’M GOING BACK TO MY HOME~♪♪のフレーズは2分40秒あたりで出てきます。