CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

聴かずに死ねるか!

2017年11月28日 | PROG ROCK
その昔、トリオ・ザ・パンチという3人組のコメディアンがいて、中でも内藤陳が腰に付けた2丁拳銃のパフォーマンスをした後、ハード・ボイルドだど!言っていたのを思い起こす。

その彼が、80年台の始め頃に、お奨めの冒険小説を取り上げ、“読まずに死ねるか!”というタイトルでコラムを雑誌に書いていた。

私もそれに感化され、志水辰夫に船戸与一、それから逢坂剛、佐々木譲、大沢在昌、馳星周やジェーソン・ボーンのロバート・ラドラムらの文庫本を当時読み漁り、ハード・ボイルドの主人公に憧れた若き日があった。

しかし現実は、早く食べたいがために、ハード・ボイルドになり損ねた熱々のゆで卵の殻をむいていると、殻に白身がごっそりと引っ付いてきて、その奥から流れ出たドロドロの黄身が掌に漏れ出し、思わずアッチー!。

ハード・ボイルドの主人公とは正反対の間抜けさが漂う。

ところでクラッシック・ロックで“聴かずに死ねるか!”となるとどうなるだろうか?

まあ、特にロックに興味のない方々は、別に聴かなくともど~って事は無いのだが。

無難なところでは、ビートルズ全集買って順番に聴いて行く。

お金と時間が~って言う人は、例の赤盤・青盤の二枚組もしくはシングル盤を集めたBeatles 1はいかが~ってことになる。

博士:月並みな事言ってもらうのは困るのう~

ワシなんか、1973年に出たイエスの6枚目のアルバム、海洋地形学の物語(Tales From Topographic Oceans)なんて一押しじゃ!

助手:当時LP2枚組で発売され、各サイドに20分程度の長尺曲1曲のみが其々納められているやつですね。

博士:その通り!A面 神の啓示(20:27)、B面 追憶(20:38)、C面 古代文明(18:34)そしてD面 儀式(21:35)となっておる。

このレコードをオン・タイムで買った当時は、パイオニアの密閉型ヘッドフォン装着しどんな音も聞き逃すまいとアンプの前に正座して聴いておったものじゃ。

助手:で、どうしてこれが“聴かずに死ねるか!”なんですか?

博士:いや~、“聴かずに、私(し)寝るか”って事じゃ。

今や、聴いている途中にちょっと退屈してしまって、最後まで聴かずに寝てしまうようになったのじゃよ。

助手:単なる駄洒落ですか?

博士:まあその様な側面もあるが、このアルバムの構想は、インドの宗教の経典がヒントになったらしく、出だしからお経のようなサウンドが展開するのじゃよ。

これって、法事でお坊さんの長尺な読経を後ろで正座して聞いていているように思えるのじゃよ。
退屈で眠たくなるの我慢し更に足の痺れと格闘しながら数十分お経を聴いていて、聞き慣れたフレーズがお経の中に再度登場し読経もクライマックスを迎える。

読経無事終了し、眠気と足の痺れから開放されると何か修行を終えたホッとした気分になるのじゃ!

しかし歳をとるにつけ同様に集中力も無くなり、そうもいかなくなったのう~と言う事じゃ。

助手:なるほど、イエスを極めるにはかなりの修行が必要なわけですね。

博士:その通りじゃ。

真のイエス・ファンなら、少なくとも2015年に出た、ほぼ同じ演奏形態を収めた1972年の7公演のCD14枚組みライブ・ボックス・セット、Progenyは一気に聴いてもらは無いと困るのう。


さらに極めつけは、2016年に出たブルーレイと3枚のCDからなる海洋地形学の物語、決定版じゃ! 4枚のディスクにトータル10数時間のオリジナル海洋地形学の物語の同じような音源がこれでもか~とてんこ盛り!

イエスのファンならこれを一気に聴かずに死ねるか!

助手:イエス様、どうかお許しのほどを…


同志諸君、超難解な歌詞は不要じゃ~!

2017年11月26日 | PROG ROCK
旧ソ崩壊直前の90年代のとある日、ロシア人と仕事の打ち合わせをする機会があった。

相手の人も少しは英語を話す事が出来るようだし、また通訳もその場にいたので私の下手な英語でも意思の疎通は出来ると思ったが、場をちょっと和ませようと簡単なロシア語を覚えて喋ってみようと思った。

ちょっと古いロシア語入門なんて本を持ち出し、そこで出てきたのがこの単語、Товарищ(タバーリッシュと発音)。

同志という意味で、このТоварищを名前の前に付けて、同志誰某と言う感じで使う。

ところが、そんな堅苦しい単語なんて今時使わないよと苦笑いされた。

確かに、ロシア革命の時代ではないから、通常の会話では登場しない言葉だった。

しかし、プログレ・ロック・ファンとしては、この言葉を聞くと思い起こす曲が。

そう、1972年にイエスが出したアルバム、Close to The Edge(危機)に収録されたAnd You And I(同志)である。

10分強の組曲スタイルの楽曲で、Cord of Life(人生の絆)、 Eclipse(失墜)、The Preacher The Teacher(牧師と教師)そしてThe Apocalypse(黙示)と言う4部の構成から成り立っている。

And You And Iなら、“そして、あなたと私”と直訳されるのだが、ここではそんな単純な和訳ではなく同志と言う言葉が用いられた。

当時、プログレ・バンドの連中はちょっと尖っていた印象があって、それまでのラブ・ソングに使用されていた単純な歌詞はほとんど見受けられなかった。

日本のレコード会社の宣伝部もその様な風潮に従ったのかどうか、日本独自の小難しい邦題を付け、結果的にプログレ聴くなら覚悟してかかって来なさいというイメージが植えつけられたのではないかと。

それが原因で当時各地でプログレ苦手病が流行したとかしないとか。

この曲の歌詞の主題パート(締めのThe Apocalypseに登場する)を抜粋すると、
And you and I climb, crossing the shapes of the morning
And you and I reach over the sun for the river
And you and I climb, clearer, towards the movement
And you and I called over valleys of endless seas

と普段の会話で使わないような文学的な表現となると私の英語力では翻訳に困る。

これだとお笑いのサンドイッチマンがよく使うギャグのように“ちょっと、何を言ってるのか分からない”でなことに…

せっかくの美しいメロディーを伴った素晴らしい構成を持つこの楽曲、わざわざ小難しい歌詞の意味をあまり意識しないほうが良いと個人的に思う。

かってあのポール・サイモン先生も作詞よりも作曲の方に時間を割いていたと仰っていた様な。

そう!“同志”ではなく“あなたと私”と言うイメージを持って歌詞の内容にあまりこだわらないで聴くほうが楽しめるのではないかと。

クラッシック・ロックを愛する同志諸君! 今こそ立ち上がりクラッシック・ロックの復権を!

シ~ン

同志諸君、革命だぁ~!なんて、今時人集まらないよ!

こじんまりと“あなたと私”だけの軽~いほうがいいんじゃねぇの~

ヨルガオ、Moonflower

2017年11月19日 | AMERICAN ROCK/POPS
いつも通るアパートの外壁に沿った歩道を歩いていると真っ黒でデカイ蜂が目の前をシュッと横切る。

外壁に沿って植えられた植物の花の蜜を求めてやってきたのだろう。あんなでかい蜂に刺されたら大変なことになるに違いない。

見慣れたその花の大きさは8-10cmというところで、淡い紫色をしている。



葉っぱはこんな感じ

蔓植物で昼間にずっと花を咲かせていたから、多分ヒルガオ科に属するのではないかとちょっとネットで調べてみるも、よく似た画像が見当たらない。

見つけた画像のヒルガオの花はラッパ状の形をしていて花びらが繋がっているが、目の前の花は切れ目が入っていて一枚一枚が先端の方で独立していてちょっと違うのかな?

誰かこの花知っていたら教えてください。

まあ植物に関して興味があるかと問われれば、そうでもないのだが、人間誰しも何かに急に興味が沸いてきて知りたくなるような時がしばしばある。

もっとも明日になれば、ケロッと忘れてしまうかも。

ヒルガオ科に属する花といえは、日本ではアサガオとなる。小学校の理科の実験では定番で必ず学校でアサガオ育てることになる。

プラ製の蔓を這わせる櫓付きのこれまたプラ製の鉢を買わされ、アサガオを学校出育てることになる。そして夏休み前に子供がその鉢を抱えて家に帰ってくる。

一年草のため、花が枯れると誰も見向きもしなくなり、翌年アサガオが再びその鉢に植えられることはないというちょっと可哀そうな事態となるのも定番である。

クラッシック・ロックの場合、ヒルガオ科の植物で言えば、見たことはないが10センチ以上の白い花を夜に咲かせるヨルガオじゃないだろうか?

そこで此処まで話をもってくるのにちょっと疲れてしまうような長い前置きから登場するのは、サンタナの1977年2枚組みアルバム、Moonflowerである。

ブルース・ロック・サウンドにラテン・ポップの香を振り掛け大ヒットした彼らだったが、次第にスピリチュアルもしくは宗教的なジャズ・フュージョン系のサウンドに変わっていくことによってかってのポップさが減少し、幾らかのファンは離れていった。

しかしながらバンドやレーベルもその状況を認識していたのか、サウンドの方向転換を図り始めて、ついに出たのがこのアルバムだった。

ゾンビーズの大ヒット曲、She’s Not Thereのカバーなどのスタジオ録音と過去の代表曲のライブ演奏を2枚のレコードにランダムに収録し、ポップなサンタナが復活し大ヒットを記録した。

やっぱり一年草のアサガオは、多年草のヨルガオと比べると不利って事。

一旦途切れてしまうと人の興味はなくなるが、多年草のように継続して存在さえしていれば、誰かがふとその存在に気がつき目を留めてくれる可能性もありって事ですかね。

サンタナの場合、その後大ヒットを飛ばす事はなくなるもアルバムは出し続け、ついに1999年に出したSupernaturalが大ヒットに繋がり、再び表舞台へと。

やっぱり継続は力なりです。

律儀? 節操なし? そして未来は?

2017年11月18日 | Wishbone Ash

クラッシック・ロック研究所とは、日本国内のとあるアパートの約6畳程度の小部屋に設立された研究機関である。

所長の博士を中心に助手である研究員が、クラッシック・ロック発展のため新しい発見はないかと日夜研究をしている。

助手:博士大変です!

博士:君の“大変です!”は、大概取るに足りないつまらないことが多いが、今日は一体どうしたと言うのじゃ?

助手:Wishbone AshのLiveアルバム、 Live Dates に収録されているBaby What Do You Want to Me Doと言う曲は2種類あることを発見したのです。

博士:なんと!それは真か?

助手:我が研究所の所有するアイチューンに収録された曲のリストをお菓子を食べながら何気に眺めていると、 6分24秒と7分49秒の長さの曲2種類があるのを発見しました。

博士:でかした!それでは2曲を早速聴いてどう違うのか比較しようじゃないか。

助手:それでは2曲続けてどうぞ!

博士:なるほどなるほど。1分40秒あたりまでは各々2コーラスの歌唱で同じ音源じゃ。

その後始まるのアンディ・パウエルとテッド・ターナーのギター・ソロの掛け合いパートも同じ。

3分10秒辺りから再び歌唱のパート、そして3分54秒からのギター演奏、5分24秒辺りからまたまた始まる歌唱のパートの後ギター演奏に繋がりエンディングを迎えるのが6分24秒版じゃ!

7分49秒版はダメ押しに一回歌唱パートとギター演奏が繰り返されて終わっているのう~

助手:そのようですね。

1973年に買ったレコードに収録されたBaby What Do You Want Me to Doは曲の長さが大体6分30秒ぐらいだった。

で、その後1992年に2枚組みでCD化されたときは、当然かなり収録スペースに余裕があり、一枚目のCDにメンフィスでライブ収録された17分程度の長さのPhoenixがボーナス・トラックとして追加され、この時に7分49秒版のBaby What Do You Want Me Doに差し替えられ、これがその後のリイシューの定番のフォーマットとなったみたいですね。


90年代に買った輸入プラケース2枚組みのCDの裏面、CD1がレコードと異なっていた。

博士:つまり、レコードとして発売されたオリジナルの音源は、レコード再生時の内周における音の歪みを軽減させるため、マスター・テープに収録されていたものを1分25秒分カット編集しレコードに収録されたということかのう~

助手:話がややこしくなったのは2010年に日本独自にSHM-CD規格で紙ジャケ化した時に、1973年のレコード発売時と同じフォーマットを利用したことですね。

それには、ボーナス・トラックは収録されず、またBaby What Do You Want Me to Doも6分24秒版が使用されています。

2010年に購入した紙ジャケSMH-CDのジャケ裏、LPと同じデザインを採用

博士:オリジナルのレコードを完コピしないと気がすまない。日本人の律儀な性格が現れているところかのう~

助手:博士大変です! なんと2013年のプラケに夜SHM-CD規格の再発ではCDはボートラ付きに戻っています!

2013年に出たSMH-CDプラケ仕様の裏面、収録曲元に戻ってる!

博士:紙ジャケ買ったマニアにプラケも再度購入させようという魂胆か!なんとも節操のないことじゃ。

日本人が律儀なのか、はたまた商売のためには節操がなくなるのかと言う議論よりも、こんな小ネタをブログにアップして喜んでいるクラッシック・ロック研究所に果たして未来はあるのか?

まあ、今の若い人、ふた昔前の長尺物ブルース・ナンバー聴くとは思えないからね。

曲の長さが1分30秒ほど違っていてもそれほどインパクト感じないし、途中で寝ちゃうかも?


キャットSon : I Know I Have to Go, キャットFather : そいつはちょっとお待ちなせい~

2017年11月13日 | BRITISH ROCK
親であれば、幾つになっても子供は子供、誰だって彼らの幸せを願うもの。

しかし長い人生、そうすんなりと渡っていくことは出来ない。幾つもの穴ぼこが待ち受けている。

そんな時、良かれと思って自身の経験を上から目線で絶対的に子供に言い聞かせるのは、たとえそれが正しくとも時に反感を買うことも。

そんな時、父と子の会話を歌にしたこの曲を思い出す。

キャット・スティーブンスが1970年に出した通算4枚目のスタジオ・アルバム、Tea for The Tillermanに収録された、一人二役で歌うFather And Sonである。

拙い英語力のため旨く訳せていないところもあるが、大体の感じは掴めているかと。(汗)

It's not time to make a change
今は変わるときじゃない
Just relax, take it easy
ただリラックスし、気楽に構えろ
You're still young, that's your fault
未だ若いんだ、そしてその若さがお前の欠点なんだ
There's so much you have to know
学ばなきゃならないって事は沢山ある
Find a girl, settle down
恋人でも見つけて、身を固めたらどうだ
If you want you can marry
望むなら結婚できるさ
Look at me, I am old, but I'm happy
俺を見てみろ。歳は食ったけど、幸せさ。

I was once like you are now
かっては今のお前のようだった
And I know that it's not easy
簡単ではないのはわかってる
To be calm when you've found something going on
何かあったときに自分を制するって事が
But take your time, think a lot
だけど時間をかけて、よく考えるのさ
Think of everything you've got
お前の今をすべてを受け止めるのさ
For you will still be here tomorrow
お前には明日がまだある
But your dreams may not
夢は叶えられないかも知れないが

How can I try to explain?
どうやって説明したらいいの?
When I do he turns away again
その時また反対されたら?
It's always been the same, same old story
いつもの昔話ばかり
From the moment I could talk
話がまともに出来るようになってからは
I was ordered to listen
話を聞けって言われた
Now there's a way
今、道はあるんだ
And I know that I have to go away
出て行くしかないってね
I know I have to go
そう、行くしか

It's not time to make a change
今は変わるときじゃない
Just sit down, take it slowly
ちょっと座って、ゆっくり受け止めて
You're still young, that's your fault
未だ若いんだから、そいつがお前の欠点なんだ
There's so much you have to go through
おまえがやらなきゃならない事はいっぱいある
Find a girl, settle down
If you want you can marry
Look at me, I am old, but I'm happy

All the times that I've cried
ずっと泣いていたときも
Keeping all the things I knew inside
自分の思いを心の中にしまってきた
It's hard, but it's harder to ignore it
辛いけど、とてもそのことを無視は出来なかった
If they were right I'd agree
正しけりゃ、従うけど
But it's them they know, not me
だけどそうだとしても、俺にはあてはまらない
Now there's a way
And I know that I have to go away
I know I have to go

子供は時折頼りなさそうに見えて、口には出さずにとも自身の考えをしっかりと心に秘めている事もあるだろうし、また自身で実際に経験してみないと、他の人が何を言っても、なかなか納得出来ないことも沢山ある。

To Be Calmなのはきっと“おとっつぁん”のほうで、まあ大事に至る前に、きっと自身で気づいて修正するって!

もっと早くに気づかせていればなんて後から思うこともあるけど、それも含めての人生なんじゃないかと。

物事は最終的に収まるところにきっと収まるって、この年になってなんとなく分かったような…

海外では卵掛け御飯はNG

2017年11月11日 | BRITISH ROCK
博士:ちょっと、君ね~、最近書類の作成で、結構チョンボしているように思うのじゃが…

特に銀行に提出する書類は一字一句正確に記載しておかないと、お金もらえないよ。

助手:すいません。ちょっと考え事していて。

博士:南方ボケにでもなったんかと思ったわい。

ちょっと頭をスッキリさせるために電気ショックなんかどうじゃ。そこに強烈なのがあるぞ。

助手:ちょっとそれはご勘弁を。これ使ったら死んじゃいますよ。

と取り出したのが、ELOの1975年5作目のスタジオ・アルバム、Face The Music。

リード・ボーカルも出来るベーシスト、ケリー・グロウカットが新たに加入し、バンドのボーカル・パートが強化された。

ロイ・ウッドと組んで1972年にバンドをスタートさせた頃の、弦楽器・プログレ・ポップ・サウンドは、実際は数年しか経っていないのにも係わらず、それは遠~い昔のことのように、更にポップさに磨きがかかる。

特にアルバム最後の曲、One Summer Dreamなんて、ポール・マッカートニー調でビートルファンにとっては心地良く聴こえる。

Evil Womanなどのシングル・ヒットによりアルバムも全米8位でゴールド・レコードを獲得、ついに大ブレーク前夜まで辿り着いた。

ジャケに描かれた悪趣味とも取られかねない処刑のため電気椅子が、これを聴かなきゃ死んでもらいますとか、ELOの必殺の電撃ショックはいかが?な~んて意味するのかは定かでは無いが、これを見た人には強烈なイメージが残ることには間違いない。

助手:同じ電気を使った機器でも、ツボをトントンと刺激する電動マッサージ機のほうがいいんですが。

博士:相分かった。ところで何の考え事してたんじゃね?

助手:いやー、博士のクレジット・カード使って、通販で大量のレコードついポチッちゃってしまって… 

その言い訳などをちょっと考えていたわけで。

博士:なんと! あと一ヶ月ちょっとで年末に突入するというこの家計の苦しい時期に!

やっぱり、Face The Musicジャケの刑に処す!

なんと、日本から直輸入されて売っている刺身やうなぎは諦め、ワシは年末まで卵かけご飯をメインとせねばならないのか...

助手:あの~、海外で生卵を食するのは止めておいた方が...

サルモネラ菌なんかが結構付着していると思われる卵の殻を日本のように出荷段階でしっかりと洗浄殺菌しているとは思えませんからね。

生卵って、海外ではあのロッキーさんぐらいしか思いつかないのですが。

博士:だったら、ノリタマのふりかけ御飯じゃ!

といつものようにショボイ結末となる。


月の謎

2017年11月09日 | PROG ROCK
先日の夜中の3-4時ごろ、急に喉が渇いたのでキッチンに行って水を一杯。

そうすると、キッチンの窓越しから、西の空の低い位置にオレンジ色した月が!

話の種に写真に撮ろうとコンパクト・デジカメを構えるも、安物のためズーム機能がショボくまたオート・フォーカスはそれより手前のビルに焦点が合い、オレンジの月をモニター画面に旨く捉えきれない。

そうこうしてる内に、オレンジのお月様は雲の間にお隠れになった。

何でオレンジ色に見えるのか調べてみると、不吉な前兆とかではなくて、地平線から低い位置だと普段見慣れている月が高い位置より空気の層が厚く、赤系統の光は直進するもののそれ以外の光はどうも分散され通常より赤系統の色が強調されるからとのこと。

オレンジ色の件はさて置き、月には多くの謎がある。

例えば、その昔アポロの飛行士が月面で人工地震を起こしたとき、振動が中々収まらなかったことから、月の内部は大きな空洞があるのではと推測された。

そしてつい先日JAXAがかって打ち上げた月面観測衛星、かぐやの観測データから50キロの長さの空洞が存在するのではと考えられるとの事。

また、地球からは月の裏側がまったく見えないのは、月が地球の周りを公転するのと自転するタイミングがまったく同じだからで、なんだか誰かが機械的にコントロールしているような気がしてならない。

むむ~、地球外生命体が住んでいるかも?

かぐやが撮影した月の裏側の写真を見ると、表側の何とかの海と言うような大きな平原はまったく見当たらず、隕石が衝突して出来たような大小のクレータばかりの表面である。

あれだけ隕石がぶち当たれば月の軌道が今のような正確無比とはいかないのじゃないかと思ったりもするのだが...

とここで思い起こされるのが1973年のピンク・フロイドのメガ・ヒット・アルバム、Dark Side of The Moon.

心臓の鼓動を模したようなSEを使ったSpeak to Meから始まり、おなじみのTime、Money、Us & Themと続き、このアルバム主題である Dark Side of The Moonと言う歌詞が登場する最後の盛り上がりの Brain Damageへと続く。

そしてSpeak to Meと対を成すようなエンディングの Eclipse(日食)でアルバムは静かに終わる。

この最後の曲は非常に奇妙な構成で、曲の最後にまたもや心臓の鼓動のSEが始まり静かにフェード・アウトするのだが、この箇所でスピーカーのボリュームを上げて耳を済ませて聴けばThere is no Dark Side of the Moon Really. Matter of Fact, It is All Dark.と男性が言っているのが解かる。

更に最後の10秒あたりで更にスピーカーのボリュームを上げれば、片側からオーケストラの演奏でビートルズのTicket To Rideがかすかに聴こえる。

光が当たらなければすべて闇はまあその通りだが、何でTicket To Ride?

このアルバムは、精神異常を起こしてバンドから脱退した元リーダーのシド・バレットについても織り込まれているらしい。

と言うことは、Ticket To RideはDark Side of The Moon行きの片道切符を手に入れもう戻ってこないであろうシドに対する別れの歌って事でしょうかね?

ともかく月の存在は謎に満ちている。

アフリカはいかが?

2017年11月08日 | BRITISH ROCK
今まで数多くの曲を聴いてきたけれど、まだまだそれ以上のすばらしい曲が巷に埋もれている。

此処で発作的にいつもの貧英語力を駆使したでたらめ翻訳をまたまた披露する。

We are going
旅立ちだ
Heaven knows where we are going
神はどこに行くかお解かりだ
We’ll know we're there
そこに着くのを知るだろう

We are going
Heaven knows where we are going
We’ll know we're there

We will get there
そこに辿りづくだろう
Heaven knows how we will get there
神はどうやってそこにたどり着くのかお解かりだ
We know we will
きっと辿りつける

It will be hard we know
本当に大変だと知っている
And the road will be muddy and rough
道は泥まみれで険しいだろう
But we'll get there
だけどきっと辿り着ける
Heaven knows how we will get there
神はどうやってそこにたどり着くのかお解かりだ
We know we will
きっと辿りつける

ガーナ出身もアフロ・ロック・バンド、オシビサが1971年に出した2枚目のアルバム、Woyayaに収録されたタイトル曲である。

このアルバムは英国で録音され、プロデューサーはトニー・ビスコンティ、エンジニアがジョン・パンター、そしてアルバムのジャケットはロジャー・ディーンと、英ロックでおなじみの人が制作に係わり、かなりオシビサは期待されていたことがわかる。

Woyayaは1973年にアート・ガーファンクルが出した、初ソロ・アルバム、エンジェル・クレアで“天国への道”と言う邦題でカバーされていたことからその存在を知った。


美しいアートのカバーからは、元歌がアフロ・ロック・バンドの楽曲とは想像がつかなかった。

元歌は、アフロ・サウンドのアレンジをバックに素朴に歌われている。そして調べてみると、Woyayaと言うタイトルのスペルは、Wↄyayaと綴るそうでoではなくↄと書き、掛け声みたいなもので実際の意味は無いらしい。

歌詞の内容はいたってシンプルで、神様はいることいるのだが人々の日々の生活に介入はせずどこか遠くから見守っているって感じで、それほど押し付けがましい宗教的な内容ではなく個人的にはアフリカの民謡って感じですんなり受け入れられる。

ところで我が人生を振り返ってみると、長い道のりを歩き辿り着いたところは約束の地と言う出来すぎの話は皆無で、どちらかと言うと“辿り着いたらいつも雨降り”って感じであります。






このカレー辛くナイヨ~ インディアン嘘つかない。 ギャァ~辛い! 唐辛子山盛りだよ!

2017年11月05日 | EURO ROCK
海外に住むと、日本ではあまり食べないような食材が数多くある。

特に東南アジアの場合は、年中暑く食欲が落ちて体調不良にもなるので、胃を刺激して食欲を増進させるためかなりの量の唐辛子を食べる。

定番として、緑色した唐辛子の酢漬けもしくは赤唐辛子を刻んで小皿にとって、地場のしょうゆをかけてビリ辛タレを作る。

オカズをそのタレにチョコっと浸して口に入れ、同時にパサ付き気味の御飯も投入って感じの食事になる。

同時投入の御飯により、辛さは若干薄まるがそれでも慣れない人にとっては辛く感じる。

それ以外にも、豚の血を固めた血豆腐とか羊の脳みそ入りのスープなんってのもある。大昔現地の人に連れられて屋台でそれらを始めて食した。

血豆腐は食前に料理の解説が無かったので特に問題はなかったが、脳みそのスープはやっぱりあの特有なひだひだの形状からちょっと躊躇はしたが、無事完食。

ベトナムでは、ホンダのスーパー・カブの荷台に金網つきの木の箱を取り付け運転するオッサンを街中でよく見かける。

木の箱の中身は何ぞと中をのぞくと蛇がウジャ・ウジャ。

日本では一般的ではないか、広義の中華圏では結構蛇を食する。

私の知人は、ベトナムの蛇専門レストランにて、透明な蒸留酒に蛇の血を落としたものを飲んだとか、生きた蛇を捌き取り出した心臓を食べたとか言っていた。

何の解説も無く蛇と判らないようにしっかりと調理された部分だけなら食べてしまうこともあるが、先に蛇料理と言われるとね~

ロックの世界で蛇料理と言われれば思い出すのがこのアルバム・ジャケ。

イタリア出身のプログレ・バンド、PFMが1974年に出したアルバム、その名もCOOK (LIVE IN USA)。

彼らのアメリカ公演を収めたライブ・アルバムで白熱したノリノリの演奏を聴くことが出来る。

ELPが設立したマンティコア・レーベルから海外デビューし、ELP張りにクラッシックの名曲をバイオリンを使ってロック・アレンジで演奏した曲がある。

それはALTA LOMA FIVE TILL NINEと言う曲の最後の締めに登場。

ご存知ロッシーニ作のウイリアム・テル序曲の一節で、アメリカの西部劇、ローン・レンジャーの主題曲にも使用されていた。

ヨーロッパでは格調高い響きを持つバイオリンの演奏が、アメリカ公演ではフィドルに変わった瞬間って感じで大うけ。

しかしながら、プログレ不毛の地アメリカでイタリア人が英語で歌うとなると中々難しいこともあって、1977年のJET LAGを出した後は、元のイタリア語に戻った。

食文化も同じで、外地の人間に地場の食材が受け入れられるには結構時間がかかる。

日本でも、すしや刺身など日本食ブームで特に蛸とか雲丹なんかは海外の人にとっては近年抵抗がなくなってきた食材だと思うが、ポン酢なんかにつけてコリコリした食感を味わうナマコの刺身なんかは、生きている実物を見せるとまだまだ受け入れ難しいのではないかと思う。

それでは今日はこの辺で。

ハイヨー、シルバー!

炊き込みご飯の季節

2017年11月03日 | JAPANESE
歌を忘れたカナリヤか? はたまたブログに興味を失ったおっさんか?

な~んて、以前にも書いたような。

赤道直下の熱帯気候であるため、晴れると外は30度を越し本当に暑いし、曇っていたり雨がパラパラの天気だと湿気が襲ってくる。

エヤコンを入れた部屋から外に出ると急激な温度変化によって汗がドドッ出てきて、シャツはビチョビチョで一気に不快指数100%となる。

と言うことで、此処のところなんとなく体がだるくブログを更新する気力も失せていた。

この地に生まれて、この地でずっと過ごしてきた人なら通常運転と感じるかもしれないが、四季のある環境で生まれ育ちその味を占めた者なら、年中常夏である環境はしばしば辛く感じる時がある。

11月になれば、気温が10度から20度のレンジで、晴れると湿度も下がってカラッとして、冬がやってくる直前の日本の気候ってとても快適だとうらやましく思う。

ちょっと冬には早いけど、今日は1974年に出た五輪真弓のライブ・アルバム“冬ざれた街”

当時日本にもこのようなお方がいたのかと、レコードを購入。

キャロル・キング(It’s Too LateやYou’ve Got a Friend)、ジョニ・ミッチェル(青春の光と影)それにロバータフラック(やさしく歌って)などアメリカの著名女性シンガー・ソング・ライターの曲をカバーしているが、やっぱり目玉は彼女のオリジナル曲、あなたを追いかけて、少女、アルバム・タイトルの冬ざれた街と煙草のけむりなどなどだろう。

ライブ・ハウスなる小ぶりの会場で腕利きのミュージシャンをバックに従えての収録。

スタジオ・アルバムよりも熱気がこもった演奏に力強く伸びやな歌唱が乗っかり、好感が持てるアルバムに仕上がっている。

ところでジャケの五輪真弓は、ヒートテックのインナー着込んでいるのではと思わせる、冬ざれた街を歩くには相応しくないような薄着のいでたちである。

真冬なのに爽やかな晩秋の雰囲気って、これいかに? 

今すぐ此処を脱出しマッタケの香のする炊き込みご飯をたらふく食いながら、日本の晩秋を楽しんでみたいなんて妄想に駆られる。

エーッと、11月3日の予想最高気温は何度だっけ?

31度で体感温度は36度なり。

ガクッ。