助手:博士一体どうしたんですか? 急にステップ踏み始めて。左側のハムストリングス痛めてたんじゃなかったですか?
博士:いゃ〜 このCD聴いていると体が自然に動き出すんじゃよ。スロー・テンポなビートでオジンのリハビリにはもってこいじゃ!
助手:ここんところ間違って新芽も吹き出すぐらい季節外れの如く温かかったことで、博士の歯車もちょっと狂ってしまったのかと心配しましたよ。
博士:なんの、なんのこれしき。加齢による体力の衰えはどうしようもないが、長年の経験に裏付けられた行動力はまだまだ若いものに負けん!
本日取り出したるは、新人女性3人組のR&B系のボーカル・グループのJadeじゃ〜 どうよ!
1991年Giant RecordからJade To The Maxでアルバム・デビュー。
アルバム・チャートは全米56位(R&B部門19位)と派手ではないが、このアルバムからシングル4枚をヒット・チャートに送り込み、アルバムはプラチナ・ディスク獲得と大健闘!
メイン・ボーカルもうまいしコーラスもバッチリ決まっていて、スロー・ビートに乗って体に染み込みついステップを踏んでしまう。
シングル4位の大ヒットとなったDon't Walk AwayはCool & The Gangや Stevie Wonderらの70年代の頃の曲のビートをサンプリング。
道理でクラシック・ロック・オジンの体が無意識に反応したのか?
更なる聴きどころはこれまた70年代のR&Bコーラス・グループ、Emotionsのアルバムから2曲カバー(Don't Ask My NeighborsとBlessed)。
(70年代を象徴する3人組R&Bグループ、Earth,Wind & Fireのモーリス・ホワイトがプロデュースした切れ味抜群の1977年のアルバム、Rejoice)
グループと制作陣が結構70年代のミュージックをリスペクトしているのに好感が持てる。
残念だった事は、このグループ、デビュー・アルバムの成功を次のアルバムにしっかり繋ぐ事が出来ず、トップの座に就くことが出来なかった。
アルバム・タイトル通り、一気にMaxに行ってしまい次の新たな展開への余力まで使い切ってしまったのだろうか…
博士:オジン、オジンと呼ばれていても70年代をレスペクトした新しい流行り物を聴いておるぞ! これこそ温故知新じゃ。
助手:博士! いくら新人って言っても、買ってからもう30年経つんですけどね…
やっぱり急激な寒暖の差でネジが少々緩んでいるのは間違いない! キリッ。