CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

細かいことが気になるオイラ

2024年12月18日 | S&G and etc.

1964年サイモンとガーファンクルはアルバム、Wednesday Morning 3PMでコロンビア・レーベルかメジャー・デビューを果たす。全編二人のヴォーカルをポールのギターがバック・アップするフォーク調の至ってシンプルなアレンジメント。

デビューの作品と注目を集めるにはちょっぴり地味でパンチが足りなかったのか、アルバムのセールスは見事ズッコケ、傷心のポールは新たな何かを求めてロンドンへと旅立つ。

その翌年、コロンビア・レーベルのスタッフ、トム・ウィルソンによってファースト・アルバムに収録されたアコースティック・バージョンのSounds Of Silenceにエレキでの伴奏をオーバー・ダブしフォーク・ロック調に変換しシングルで出したところ、これが大ヒット。

ポールはニューヨークに舞い戻り次のアルバムの制作に復帰し、1966年に完成したのがヒットしたニュー・バージョンのタイトル曲を中心としたアルバム、Sounds Of Silence。アルバムは全米・英のチャートでそれぞれ21位に13位と大躍進。エレキとドラムによるリズム・セクションのオーバーダブというちょっとした工夫が曲にメリハリをつけリスナーに新鮮さを感じさせた。

本来オイラよりも上の世代の方々がオン・タイムのリスナーなんだけれど、70年代になってステレオ・セットが我が家に来た時に真っ先に買ったレコードがサイモンとガーファンクルのベスト物のLPだった事から結構思い入れがあり、本日は当時海外で買った80年代の末頃にプレスされた初期のCDを聴いてみることに。

後にリマスターされた再発CDと比べると音圧が低いのであまり聴く機会が無いのだけれど、久々に手に取ってみてある事を発見。

なぬ〜? このCDはオーストラリアで発売されたものだけれど、CDの内径部に刻まれたデータを見るとヨーロッパのオーストリアでプレスされたって何かの洒落みたいだけれど…

(発売元がSony Music Ent. Australia Limited、CDの内側のシルバーのリングにはManufactured By DADC Austriaって記載が。)

因みにソニーとオランダのフィリップス社によって共同開発されたCDは80年代初期のCD販売黎明期にはまだ生産体制が整っていないレーベルもあってソニーが他社のCDをプレスしていた事があり短い間ではあったが日本や海外でMade In JapanのCDが出回っていたそうな。

そんな細かい事気にするより、もっと中身を語りなさい!

え〜っと、Sounds Of Silenceだからこの場合 “静寂” って事で何も語らずですかね。


ポールのソロ

2024年08月28日 | S&G and etc.

本日は同じポールでもポール・サイモン、彼の1972年に出たセルフ・タイトルのソロ・アルバム、Paul Simonでも。

厳密に言えば1965年のイギリス録音のThe Paul Simon Songbookが彼のデビュー・ソロ・アルバムとなるのかもしれないが、それはS&G時代の曲の再録だった。即ちS&G解散後に全て新曲を収録して制作された今回のアルバムをソロ・デビューとする方が実質的にはしっくりくる。

基本的にはポールの手慣れたアコギ演奏を中心にしたバンド・サウンドで、アンデス民謡風を含むフォーク、ブルース、ジャズにレゲエとバラエティーに富んだ曲調に内省的な歌詞を被せてポールらしく軽妙にサラッと歌いこなしている。

S&G時代の残り香は感じさせるも、ソロ・アルバムだから当然なんだけれど、ポールの個性をより明確に浮かび上がらせそれまでの音楽活動とは一味違うポストS&Gの方向性を示している。


またまた懲りずにカラー・ヴァイナル

2024年06月30日 | S&G and etc.

真夏の夜、あたかも誘蛾灯の輝きに誘われるが如く、エメラルド・グリーンの輝きに魅入られてまたしても買っちまった~!愚かなオイラ。

それはサイモンとガーファンクルの1972年のGreatest Hitsで、昨年日本のソニーで再プレスされた。

彼らのベストものは彼らが残したオリジナル・アルバムより数多く出回っているベタな存在であり、またこのアルバム既に黒盤で所有している。しかし何故かエメラルド・グリーンに輝くカラー・ヴァイナル仕様には抗えないダメなオイラ。

将来レコードの価値が上がって高額転売を目指す様なレア盤なら買ってそのまま放置しておくのもアリだが、普通は再生してこそ価値がある代物。

てなことで、何度も聴いてきた音源ではあるが針を落としてみると、やっぱり新品は傷などによる雑音が皆無なので精神的によろし~

今回特に印象に残ったのは、ライブ音源のFor Emily, Whenever I May Find Herですかね。

アート・ガーファンクルのファルセットを使わず高域をスタジオ録音と同じレベルで歌っているのがすごい。まさにエメラルド・グリーンの盤にマッチする透き通った声だった~!

な〜んて、決して無駄使いではないとなんとか肯定的にこの場を収めたい懲りないオイラ。

でも普段はPCにダウンロードしたデジタル音源を聴いている身からすれば、現実的にはあと何回この盤に針を落とすのかな?


天使の歌声

2023年12月30日 | S&G and etc.

本日は1973年のアート・ガーファンクルのファースト・アルバム、Angel Clareでも。

(ギターにラリー・カールトンやディーン・パークス、ドラムスにジム・ゴードン、キーボードにはラリー・ネクテルやマイケル・オマーティアンら腕利ミュージシャンが起用されている。またゲスト・ミュージシャンとしてポール・サイモン以外にジェイ・ジェイ・ケール、ジュリィー・ガルシアにカール・レイドルなど南部ルーツ系が登場しているのも興味深い。)

S&G時代のBookendsからプロデュースを手掛けてきたロイ・ハリーを共同プロデューサーに迎え、ポール・サイモン以外の外部作家の作品をそれまでのイメージをあまり逸脱せずにソロ・シンガーとして表現していくコンセプトのアルバム。

選曲もよくアルバムは全米5位、アルバムからカットされたシングルもそこそこ売れた。

ゴロゴロしていないで動け!と言われ重い体を動かしようやく部屋の清掃とゴミ出し完了!

慌ただしい年末、アートのAngelな歌唱には心が癒されました。

 


今日はモノクロで

2023年12月12日 | S&G and etc.

真っ暗なステージにスポット・ライトが当てられ、二人の姿が浮かび上がる。

2002年に登場したアルバムはサイモンとガーファンクルのホーム・グラウンドでもあるニューヨークでの1967年の公演を収録した、Live Form New York City。

初期3枚のスタジオ・アルバムから選曲されたこのアルバム、二人のコーラスにポールのアコギが絡むシンプルなステージではあるがスタジオ録音よりも瑞々しさを感じさせる。

特に日々瑞々しさを失っていくオイラがLeaves That Are Green(木の葉は緑)なんか聴くとまだまだ世間知らずで自由だった昔を思い出しグッとくるものがあるね。


懐かしのメロディー、その2

2023年11月23日 | S&G and etc.

本日は1970年に発売された、サイモンとガーファンクルの5枚目のオリジナル・アルバムにして彼らの最終作、Bridge Over Troubled Waterでも。

ファンにとっては名曲ばかりが詰まったアルバム。いわゆる捨て曲なしで何度聴いても聴き飽きない。

個人的に印象に残るのはニューヨークの少年の二人のメロディアスなコーラスを多重録音で被せた箇所かな? 後の10ccのI’m Not In Loveやビリー・ジョエルのJust The Way You Areなんかを思い起こす。


Parsley, Sage, Rosemary And Thyme

2023年11月04日 | S&G and etc.

世界中のあちこちで相変わらずドンパチとやっている。

首を突っ込みアレコレ言えるほどの正確な実情の認識や知識を持ち合わせてはいないし、恥ずかしながら遠い彼方国の話であるが故にイマイチ切迫感はない。

それであっても、なんとか当事者同士が折り合いをつけて取り敢えず停戦って事にならないものだろうかと願う今日この頃。

本日は1966年のサイモンとガーファンクルの3枚目のアルバム、Parsley, Sage, Rosemary And Thymeがでも。

今回は、前作の少々やっつけ仕事感のあったレコーディングとは異なり、アーティスト主導でお金と時間をかけて丁寧に制作された。 

みずみずしさ溢れる中々の仕上がりで、全米チャート4位の大ヒット作となった。 

特にこのアルバムに収録された7 O’Clock News/Silent Nightが印象的…

左のチャンネルからピアノ伴奏を伴った彼らのsilent Nightが聴こえ、右からは7時のニュースと称す当時の政治や社会関連のニュースの朗読が流れる。

公民権法案、睡眠薬オーバー・ドーズのよるコメディアンの死亡、マーチン・ルーサー・キング牧師のデモ行進、シカゴの殺人鬼、議会におけるベトナム反戦活動や元副大統領のニクソンによる反戦活動非難の演説などシリアスで暗い現実を映し出していた。 

また二つの歌が組み合わさったScarborough Fair/Canticleも、裏の歌は反戦歌みたいな感じだ。

国民性の違いなんかも関係していると思え日本ではあまり見られない光景なのだが、アメリカの俳優や歌手は結構よく政治に関して発言し、大統領選挙なんかでも自身の支持する候補者を積極的に応援する。

彼らも70年代の始め、共和党大統領候補ニクソンに対抗して民主党から出て選挙に敗れたマクガバンをかなり応援していたような話を聞いた。

3つの香辛料の名称からなるアルバム・タイトルからは推測出来ない彼らのこの様な側面も理解してこのアルバムを楽しめれば…


ひとりごと

2022年12月03日 | S&G and etc.

歳をとるとひとりごとが多くなる。

立ち上がる時でさえ、誰もいないのに”よいしょ”って自分に語りかけるが如くいつも声に出して言ってるね。

本日はポール・サイモンの1973年のソロ2作目, There Goes Rhymin’ Simon(ひとりごと)でも。

彼のつぶやく感じの歌唱が”ひとりごと”って言う邦題に繋がったのだろうか?

それはさておき、サイド−B

の1曲目の“アメリカの歌”を除いては、デュオ時代とは異なる芸風が確立したみたいで…  

プロデューサーにはS&G時代とソロ1作目のロイ・ハリーではなく、後のビリー・ジョエルのなどのプロデュースでおなじみのフィル・ラモーンを共同プロデューサーに起用し、マッシュル・ショールズ・スタジオの腕利きセッション・プレイヤーをバックにレコーディングを敢行した事からS&G時代のフォーク・ロックとは一味違う雰囲気のAOR風味の素晴らしいアルバムが完成したと言えるのでは。

アルバムからシングル・カットされた 某国営放送局の放送禁止歌 “コダクローム”と “母からの愛のように”が全米2位、アルバムも 同じく全米2位で更にグラミー2冠。と快進撃。

すげ~ってば、それじゃオイラもひとりごとでも。

まあ、オジンのひとりごとじゃ金にならん!って言われそう。

リラックス出来る曲ばかりで、捨て曲無しの好盤です。


親子丼でも

2022年10月18日 | S&G and etc.

出し汁に鶏肉入れて煮込んで、そこに溶き卵をかけて和える、卵がまだ半熟の状態で丼にもった熱々のご飯の上に盛り付けて完成!

そう今日のお昼は久々に親子丼。そして思い出すのが次の歌。

S&G解散によってデュオの縛りから解放されたポールは、スカに興味を抱きジャマイカへ。

ところがスタジオに集まった現地のミュージシャンはスカはやだね〜、けどレゲエならいいぜって事で、レゲエのリズムでベーシックな音源を録音し、歌詞はまだ完成していなかったので帰国後に歌をダビング。

出来上がった曲は1972年にアルバム、Paul Simonからシングル・カットされ大ヒットしたMother And Child Reunion(母と子の絆)。

私の様な食い意地のはった一般庶民なら、チキンと卵で親子丼ですかね。

ところで他人丼となると、Beef And Egg Bowl?それともそのまんまTanin-Donってなるのかな?


ソフト・ロックで行こう!、その4

2022年09月08日 | S&G and etc.

サイモンとガーファンクルときたので本日はポール・サイモンでも。

オリジナル・アルバムをじっくり聴くのも良いけど、たまにはベスト・アルバムをさらっと聴くのも悪くない。何しろヒットした曲ばっかりだから馴染みやすい。

ポール・サイモンはCD時代になってから、ベスト物がどんどん出てきて一体どれを聴けば良いのか迷ってしまうが、さらっと聴くなら1977年に出たGreatest Hits, Etc.が個人的にはお薦め。

ソロになった1972年のPaul Simonから1975年のStill Crazy After All These Daysまでの3枚のアルバムから主に選曲されている。この後のアルバムは少しづつ彼の芸風が変わって行くと言うか、それまでのイメージと離れていくような感じがして、個人的には70年代までの作品だけで十分じゃないかと思う。

ところでアルバム・タイトルに記されたこのEtc.(エト・セトラ)ってどう言う意味なのか? 

それはStill Crazy After All These Daysのレコーディングセッションで録音されたものの、アルバムに収録されなかった新曲、Slip Slidn’ AwayとStranded In A Limousinの2曲がこのベスト・アルバムに収録されている事のようで…  後に双方ともシングル・カットされ、Slip Slidn’ Awayが全米5位と大ヒットを記録する。

ポール・サイモンのコレクターからすれば、ベスト物なんてよほどジャケのデザインが凝った優れものでない限りそうそう手が出ない。しかし、オリジナル・アルバム未収録の2曲が本アルバムに収録された事から無視できない代物となった。

即ちGreatest Hits<その他諸々、エト・セトラの公式が成り立つ。

ちなみに日本独自編集の企画アルバム、FCPA518には、サイドAの2曲目にある筈のStranded In A Limousinが何故か収録されていない。

 


ソフト・ロックで行こう!、その3

2022年09月08日 | S&G and etc.

まあこの方々の場合、ソフト・ロックと言うよりは、フォークもしくはフォーク・ロックと呼ばれるジャンルに近いのではあるが...

サイモンとガーファンクルの1969年に日本で発売された4曲入り7インチ・コンパクト盤、コンドルは飛んで行くをちょっと聴いてみる。

(ポールが被っているヤンキースのキャップ。今でこそ当たり前に認識出来るのだが、当時は異国の野球チームのロゴだとは思いも寄らなかった。)

このコンパクト盤は、L P盤の明日に架ける橋からコンドルは飛んで行く、いとしのセシリア、バイ・バイ・ラブにニューヨークの少年の4曲が収録されている。個人的にはこの中ではニューヨークの少年が一番かな?

L P盤購入だとちょっと懐が寂しくなるって感じるだろうし、また7インチ・シングルだとちょっと物足りないと言う向きにピッタリの販売形態で、この7インチ・コンパクト盤を60年代から70年代初め頃にレコード屋でしばしば見かけたような。

ちょっと2−3曲聴いてみたいと思えば、今はサブスクやiTunesなんかで最も簡単に聴くことが出来るが、当時はまだまだステレオ・プレイヤーが一般に普及していない時代、この7インチ・コンパクト盤はポータブル電蓄のお供として扱い易いハンディなサイズで、ちょい聴きにはもってこいだった。

この盤を聴く度にもう二度と帰ってこない懐かしき日々を思い出す...


Angel Clareは何処へ?

2022年04月26日 | S&G and etc.

1973年のアート・ガーファンクルのファースト・アルバム、Angel Clareはアートとの共同プロデューサーにBookendsからS&Gの作品のプロデュースを手掛けてきたロイ・ハリーを起用したことから、ポール・サイモン抜きのサイモン&ガーファンクルってイメージですかね。

まあソロ・デビュー・アルバムということで、それまでのイメージからあまり逸脱することによって起こるファンからのネガティブな反応は出来るだけを避けるための安全策だったのかな?

アルバムは全米5位、アルバムからカットされたシングルもそこそこ売れたので一安心。

てなことで、ソロアルバム第二弾、Breakawayが1975年に登場。

映画の1シーンのような大人の世界ですかね?

あれ? ジャケからしてAngel Clareのイメージは全くなし。

ここからS&Gから離れたアート個人の新たな魅力を引き出して行く方針だったのか、ボップ路線の売れっ子プロデューサー、リチャード・ペリーを起用し、大人のAORにイメチェン!

新人スティーブン・ビショップ、アルバート・ハモンドにスティービー・ワンダーらの曲をアートらしくうまくカバーしている。

ただS&G再結成かと思わせたポールとの共演、My Little Townが場違いな感じで少々浮いてしまったかな?


4月になれば、その2

2022年04月02日 | S&G and etc.

年度制をとる日本では1月よりも4月の方が季節の変わり目がより感じられる。

ところで“4月になれば”とくれば私のようなオールド・タイマーなら“彼女は”ってつながる。

ご存じサイモンとガーファンクルの1966年の2枚目のアルバム、Sound Of Silenceに収録されたアコギ伴奏だけのシンプルな曲。

1964年、満を持して世に出た彼らのデビューアルバム、Wednesday Mornig, 3AMがシンプルすぎたアレンジメントが原因だったのか見事ずっこけたことから、ポールはその後の活動をイギリスに見出そうと渡英し、1965年にはThe Paul Simon Songbookなるソロ・アルバムを出すも未だ道開ずの状態だった。

ただディランやバーズなどエレクトリック・サウンドを使ったフォーク・ロックの影響を受けて、アコギ・バージョンをダビングによる電化によって完成しシングル・カットされたSound Of Silence改が全米1位の大ヒットを記録。

ポールがニューヨークに戻り、学業を終了したアート(名門コロンビア大卒業し院に進んで数学のマスター習得、かなりの高学歴に驚く)も加わりレコーディングが開始され、完成したのがこのアルバム、Sound Of Silence。

アメリカ、ステレオ盤ファーストプレスのデザイン。何だか寒風吹き荒ぶ山道に分け入る姿が暗いイメージかな?

このアルバムには色々なジャケ・バージョンがあり、緑のアルバム・タイトルが何だか明るさを感じさせる。

全ての曲を電化したのではなく、数曲はシンプルなそれまでのアコースティック・バージョンでメリハリを付けたのが良かったのかも…  アルバムも全米21位と人気グループに仲間入りを果たした。

“4月になれば彼女は”って曲は前作を継承するアコギ伴奏のシンプルな曲ではあるが、その後の映画”卒業”のサントラ盤にも登場する彼らにとって代表曲の一つ。

4月になれば、きっと彼女は帰ってくる…

そう希望に満ちた月でなのである。


もう秋ですな

2021年10月02日 | S&G and etc.

気温が日中30度を上回ることも少なくなり、涼しく快適な日々が続く。

秋の夜長に1964年に出たサイモン&ガーファンクル名義のデビュー・アルバム、水曜日の朝、午前3時でも聴いてしんみりとした気分に。

1964年頃といえば、後にブリティシュ・インヴェイジョンと呼ばれる時代が始まり、イギリスからビートルス、ストーンズやその他数多くのビート・バンドが大挙してアメリカに。ちょっとした音楽革命を起こした。

そんな時代だったからか、アコースティック・サウンドが基本のこのアルバムは地味と捉えられたのか売れ行きは芳しくなく、気落ちしたポールはヨーロッパへ放浪の旅に。

彼らの人気が出たのはご存知サウンド・オブ・サイレンスのアコースティック・バージョンにエレキとドラムをダビングし流行りのフォーク・ロック仕立てにしたことからで、それが大ヒットに繋がりその後不動の地位を築く事に。

ちょうどその頃私は小学校の低学年だった。

当然サイモン&ガーファンクルなんて全く知らず、さらにこのアルバムは少々地味な印象だった事から、後に彼らの事を知りレコードを買い集め始めるも一番後回しになったアルバム。

しかし今このアルバムじっくり聴けば子供の頃とは違った印象に。

特にタイトル曲の水曜日の朝、午前3時なんてノスタルジックな雰囲気満載で何故か涙腺が緩んで仕方がない。

感傷の秋なのか、それとも単にオジンになったから?


瑞々しい朝を迎えるために

2020年05月22日 | S&G and etc.

コロナ・ウイルス感染者数もここのところぐっと減って来てあと一息。

明日は週末の土曜日。

なんとなく心に余裕ってものが感じられ、明日の朝は久し振りに瑞々しい朝を迎えられるのではないか。

そんな時前祝いとして取り出しましたるが、サイモンとガーファンクルの1964年のメジャー・デビュー・アルバム、Wednesday Morning, 3AM。

(日本盤のジャケ裏、ニューヨークの地下鉄は真夜中でも運行)

スッキリした男性デュオのボーカルにアコースティック・ギターとダブル・ベースの伴奏とシンプルな佇まい。

(シンプルな出立ちのデュオ、ホント飾りっ気なし!)

いまいちインパクトがなかったのか、セール的には惨敗。失意のポールはイギリスへと旅立ち、アートは大学に戻ることになった。

しかしプロデューサー独断によって制作されたSound Of Silenceのエレキによるフォーク・ロック・バージョンがまさかの大ヒット!

彼らは一躍スターとなり、このアルバムも再評価され数年後チャート・インすることとなる。

でも真夜中に音量を絞って聴くならば、エレキ・バージョンよりこのフォーク・バージョンがオススメ。

し〜んとした空間になんとも温かみのある音が彼方から聞こえてくる感じがなかなかよろし〜

懐かしきトラッド・フォークの数々、ご賞味あれ!