その昔こんなのも買っていました。
ギルバート・オザリバンの1981年のベスト・アルバム、20 Of The Very Best。
英国の再発専門のレーベル、Pickwick Internationalがオリジナル・レーベルだったMAMからのライセンスを受けて発売された独自の編集物。
1971年のファースト・アルバムから1974年までにでた計4枚のオリジナル・アルバムや当時シングルのみで発売されたAlone Again(Naturally)なんかも収録し、なんと片面10曲両面合わせて計20曲のてんこ盛り。サイドー1の収録曲の合計を計算してみるとトータルの収録時間がなんと31分ぐらいに。
通常30センチのLPの331/3回転での推奨できる収録時間はだいたい20分程度と言われている。なぜなら、レコードの内側に向かって再生して行くに従って内円歪が生じて、特に高域帯の周波数の音圧はかなり下がってしまうからだと言われている。
長時間の収録曲をマスター用ラッカー盤の限られたスペースにカッティングするには、レーベル付近の内周には比較的大人し目の曲を配置したり、全体的に音圧を落とし溝と溝の間隔を狭めてカットしなんとか収めることになる。
幸いなことに、ギルバート・オザリバンの芸風はミディアム・テンポのゆったりした曲が多く、本人の歌唱も中音レベルなので特に違和感なしにお終いまで聴けるのだと。
2012年に英国のSalvoレーベルからギルバート・オザリバンのオリジナル・アルバムのリマスターCDが各種再発されたので、もうこのLPを手に取ることは無いのかもしれない。
しかし、よくよく思い出して見ればこの手の再発編集物は多分日本では入手出来なかった代物で、ちょうどその頃に海外に住んでいたから買えたってことで記念として持っておこうと思う。