アメリカヒドリとヒドリガモの交雑個体と思われる「ミックくん」
都市公園の池で越冬する群の仲間と元気に過ごしています。
食いしん坊のミック、食べ物を与える人を見つけると一目散に飛んでいきます。
ミックの下尾筒(お尻の下側辺り)は黒々
前回の記事のヒドリガモたちの下尾筒には茶褐色と白の班模様でした。
渡りをするだけあって長くたくましい翼です。 翼鏡の緑が鮮やか!
おや!?大きなパンのかけらをくわえたメスをミックが追いかけています。
いつもは愛らしいミックの顔がすごい形相に変わっています
グアアーー!と声を上げながらメスを威嚇
メスはミックに奪われまいと必死でパンを飲み込みます。
人が餌を与える際、狭い範囲に大量に食べ物をまいてしまうことが多く、
同じ群の仲間同士で激しい奪い合いが起きてしまいます。
人間の目には、どこか滑稽にも見えるカモたちのケンカですが、
当のカモたちは、強いストレスを受けていると報告されています。
また、一か所に過剰な数の鳥が集まることで「鳥インフルエンザ」など
恐ろしい感染症が蔓延する危険性も指摘されています。
新型コロナの感染を抑えるために避けるべき!とされている
密集・密接の状態が、人の餌やりで作り出されているのですね。
パンがなくなるとヒドリガモたちは穏やかな顔つきに。群に平和が戻りました。
この公園の林にはドングリの実がたくさん落ちています。
本来夜行性のカモたちは夜になると上陸してドングリを食べています。
夕暮れ時や早朝に列をなしてドングリの木の下へ行進するカモの姿が見られます。
自然界にある食べ物~木の実や草などは広範囲にあるのでカモたちは争わずに食事できます
カモの群がこの公園で越冬する一番の理由はドングリなどの木の実が豊富だからだと思われます。
白いビニール製のレジ袋に大量にパンの耳を持って来てカモたちの与える人も。
その人が立ち去り、喧噪の静まった池には争ったカモたちの羽毛が浮いていました。
カモやハクチョウなど水鳥に餌を与えることは、楽しく気持ちが和む行為ではあります。
子供の頃は両親と一緒に、親になってからは幼いわが子と一緒に、私にもよい思い出が幾つも残っています。
しかり「人による餌やりが自然界に生きる水鳥たちの生命を脅かす」という知識を得てしまった今、
これまで「良いことだ」と疑いもしなかった「水鳥への餌やり」を改めなければなりません。
なんとなく昭和の雰囲気を感じさせる「水鳥のエサ 販売機」を見ながら、
さまざま体験や思い出や考えが胸中を去来していきました。
ヒドリガモ (緋鳥鴨) Eurasian Wigeon 全長約50cm
カモ目カモ科マガモ属
◆「水鳥にパンをあげないで」生態系に影響も
https://www.news24.jp/articles/2019/02/07/07416395.html
◆「鳥にパンを与えてはいけない」 ライフハッカー
https://www.lifehacker.jp/2019/04/dont-feed-bread-to-birds.html
最後まで見ていただきありがとうございました。