南天雄鶏図(なんてんゆうけいず )
《動植綵絵》 伊藤若冲
記事の内容とは一切関係ありません。
日本野鳥の会は「高病原性鳥インフルエンザ」の広がりによる混乱を防ぐためには、
鳥インフルエンザについての正しい知識が必要と考え、2005年11月に
広く一般の人にも見ていただけるようにと、ホームページに特集記事を掲載しています。
初出は、野鳥誌2004年11月号で鳥インフルエンザについての特集記事とのことです。
〇引用元 日本野鳥の会 正しく理解しよう 鳥インフルエンザ
https://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/influenza/infl20051109/
「
高病原性鳥インフルエンザ」とはどんな病気なのか、簡潔に整理してある記事です。
より理解を深めるため、野鳥の会の記事を引用しつつ自分の言葉でまとめてみました。
鳥インフルエンザについて考える時に重要なことは、
「高病原性鳥インフルエンザ」と「普通の鳥インフルエンザ」を、はっきりと区別することです。
「普通の鳥インフルエンザ」=「低病原性鳥インフルエンザ」 に 鳥が感染しても病気にはなりません。
もともと鳥インフルエンザはツンドラ地帯で水鳥たちと共生してきたウイルスだからです。
毎冬、多くのカモやハクチョウたちがウイルスを運んで日本にやって来ますが、
これが家禽に移って問題になることはありませんでした。
「普通の鳥インフルエンザ(低病原性鳥インフルエンザ)」は自然界に組み込まれている、安全なウイルスなのです。
いっぽう、
「高病原性鳥インフルエンザ」は、自然界では無害なウイルスが、
人間が作った“養鶏場”という超過密な環境で家禽を飼育するシステムの中で、
急速に感染を繰り返すうち変異して凶暴化した特別なウイルスです。
この「
高病原性鳥インフルエンザ」のウイルスを持っているのは家禽です。
「家禽」とは、肉、卵、羽毛などを得るため、人間が繁殖させ、飼育している鳥類のことです。
食肉用のニワトリ、七面鳥、アヒルなど、卵を産ませるニワトリ、ウズラなど、羽毛用のアヒル、ガチョウなどが代表的です。
「高病原性鳥インフルエンザ」の感染の大半は、家禽や肉の流通、養鶏場間の人や車の移動を通して起こっていると考えられています。
このように「普通の鳥インフルエンザ(低病原性鳥インフルエンザ)」と「高病原性鳥インフルエンザ」は、
病原性が違うだけでなく、存在する場所も感染経路も、野鳥との関係もまったく違うので、区別して考える必要があります。
もともと自然界には「高病原性鳥インフルエンザ・ウイルス」はありません。
「高病原性鳥インフルエンザ」は、ニワトリなど家禽以外の鳥にも病気を起こす可能性があります。
人間界から自然界へウイルスの放出が起きれば、多くの野鳥に被害が広がる恐れがあります。
養鶏場からの排水で近くの川や池がウイルスに汚染されたり、堆肥置き場に集まる鳥が感染するかもしれません。
それが数少ない希少種であれば、感染による影響は大打撃となり、その種を絶滅させてしまう悲劇も起こりえます。
自然界にはバクテリアやウイルスが多数存在します。
野鳥をふくむ野生動物は、病原体となりうる細菌やウイルスを持っているものです。
野生動物との接触では、常に病原体への感染の可能性があることを認識しなければなりません。
感染を防ぐためには、野生動物との不必要な接触は避け、娯楽や愛玩のために野生動物を捕獲や飼育しないことです。
庭やベランダに餌台を置く場合は、食べ残しやフンがたまらないように、清潔に管理する必要があります。
また傷病鳥を見つけて保護する場合は、できるだけ素手で扱わないようにしましょう。
たとえ素手で扱わなくても後で手を洗うよう心がけましょう。
” 引用 日本野鳥の会 正しく理解しよう 鳥インフルエンザ
https://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/influenza/infl20051109/
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