世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

【有給21日目】旅立ちの時

2023年12月04日 | Weblog
夕方、御茶ノ水橋を渡る。


通い慣れた道も今日が最後。
そう思うと、つい涙が…。

夏に初めて検査に来たときは蝉しぐれが凄かった。
今は紅葉が綺麗。
時の流れを感じた。




去年の今頃は「順天堂?駅伝の?」というぐらいの認識しかなかった私だが、来年の正月の箱根駅伝は全力で応援させていただきます。
母校じゃないのに。
余談だが箱根駅伝をサポートするお医者さんってみんな順天堂のお医者さんっていうことをこの前初めて知った。
しかも無償で。すごいな~。


治療の前に月曜恒例、天使先生の診察。
今日は天使先生にお手紙と栃木の銘菓を持参。
「え?何くれるの!?」と笑顔になる天使先生、本当かわいい。

患部を診てもらった結果、お薬を出されることになった。
最後、「今日は診察も治療も最後ですので、ちょっと寂しいし今後が不安です。なので感情に蓋をしてきたんです」と言っている傍からぐずぐず泣いてしまう私。
「泣きな。泣いた方が良い。感情はね、どんどん出した方が良いんだよ」と天使先生。
そして、
「僕は女泣かせなんだ。ふふ。でもね男性の患者さんも僕の前だとね、泣いちゃうんだ。患者さんにとって僕はきっと話しやすいのかな~」
と。
よかった。泣いちゃうの、私だけかと思っちゃった。
でも本当に天使先生は話しやすかったし質問しやすかった。
最後、笑顔で別れた。

待合室で待機するよう言われふと前面を見たらテレビに林真理子先生が!日大の件で会見を開いていた。
「嗚呼、真理子先生~!!」
と、ここでも涙。


資料を持ってきた看護師さんが「私も林真理子さん、好きなんです。『野心のすすめ』で励まされました。『成熟スイッチ』はまだ。でも今度読んでみます」と。
「ええ!『成熟スイッチ』は『野心のすすめ』をもっと柔らかくした感じでオススメです!」と布教活動をするヲタな私。

看護師さんと話していたら、また涙。もう化粧、ぐちゃぐちゃ。

続いて最後の治療へと。
うん十億円の機械から発せられるビームを受ける。
この機械とも一生会えないんだ。最初は怖かったけれど、最近は可愛く思えてきたこの機械。そう、小惑星探査機はやぶさもそうだけれど、私は働く機械が好き。好きだけどもう会えない。ありがとう。さようなら。

機械を操作するもう顔馴染みのスタッフにご挨拶。ここでも泣く。

橋を渡って駅に向かう。
引き続き他の治療は続くが、標準治療の三本柱の2つ(手術とこの治療)はクリアできた。

ちょっとした卒業の気分。


【合唱曲】 旅立ちの時 (混声三部合唱)【歌詞付き】


「旅立ちの勇気を 地平線の光と分かち合うこの時 微笑みながらふりむかずに」って今、まさにその気分(泣く!)。

今日は泣いてばっかりだな。


罹患して良かったとは決して思わない。
でも、罹患しなければ知ることもなかった世界に触れ、罹患していなければ出会わなかった人々とも会え、学ぶことがとても多かった。会社と家との往復だけでは気付けないことがたくさんあった。

治療にあたってくれた医師は勿論、ナース、事務員さん、平日散歩で出会った人々、そして家族や有給を快く使わせてくれた社長や上司には感謝してもしきれない。
励ましてくれた友達、そして告知後からずっと心配してくださってる心療内科医クマ医師にもありがとうだよ。
相棒 吉熊も!!



浅草寺に゙お参りに行った。





夜の浅草寺は荘厳なり。

ちょっと買い物。


上野で崎陽軒のシウマイ弁当を買って家でパーティー!うぇええい\(^o^)/


舟和の芋ようかんも食べちゃうゾ!!うまたん!!



さ!!明日から社会復帰だお/(^o^)\
頑張るお!!\(^o^)/

「明日、会えるのを楽しみにしています」と上司からのLINE。
私も楽しみです。
早く行きたくなる職場なんて実在するんだな、と不思議な気分。