ロケットストーブに関しては、原理や作り方などを解説したページがたくさんあるので
そちらを参考にする事をお勧めしますが、
そういうページには書かれていない注意点をひとつ
ストーブというと石油ストーブなど「暖」を取るための器具と言うイメージを持つと思いますが
ロケットストーブは屋外で「暖」を取るのにはあまり適していません。
それはロケットストーブ本体はほとんど熱を放射しないで
燃焼した熱い気体は煙突から空中に放出される構造であるため、
その熱を利用してお湯を沸かしたり料理をしたりする事には適しますが、暖房用途には不向きなのです。
木材はほぼ完全燃焼するので煙はほとんど発生しませんが、
大量の二酸化炭素を排出するので屋内での使用は危険です。
錆鉄人の場合は、先日北側だけをポリカ波板で囲ったバーベキューハウスで作業を行う時
残りの三方をブルーシートで囲って風をある程度遮断し、
その中でロケットストーブを使用すれば
(上の部分は囲ってないので)安全で「それなり」に暖かくなるのではないかという想定です。
という事で・・・
まずは材料です。
錆鉄人は車のオイル交換を自分で行っているので、
空になった20Lのペール缶があると思って探したのですが、
夏の粗大ごみの日に出してしまった事を思い出し、
何処でもポケットのような小屋から一斗缶を探し出しました。
父が混合油を買う為に使っていたものなので、30年以上前の代物で錆だらけな上にひしゃげています。
が、中に入れる断熱材がこぼれ出なければ大丈夫!
買ったものは・・・
煙突三点セット
(一斗缶の中にこんなイメージで収まればロケットストーブの出来上がりです)
合理主義者の錆鉄人なので
サイズを間違えて買ってしまった右端のT缶を無駄にしないために
100mmサイズでそろえた「エビ缶」(678円)と長さが半分の「半直管」(648円)
これで間違えて買ってしまった事が帳消しになりました!
(って、ロケットストーブを作らなければ余計な出費はいらないのですが・・・)
もう一つ、一斗缶の中に入れて煙突を断熱する為に鹿沼土(358円)を買いました。
袋の裏側は粒子が細かいので隙間から漏れそうですが・・・
この断熱材は軽石とかパーライトなど多孔質で軽量な材料が推奨されていますが
鹿沼土を使ったのは、天女さんちから一番近いホームセンターにはこれしかなかったからです。
続いて「加工編」
穴を2つ加工するだけなので1~2時間で完成します。
必要な道具は、電気ドリル、ニッパー、ペンチ(プライヤー)金槌、金切ハサミの5つだけ
錆鉄人のように超合金製の耐摩耗性スキンの指を持たない人は、
切り口でけがをしないように皮手袋を推奨します。
(実際には軍手で問題はありませんが、自己責任で・・・)
まずは一斗缶の側面に煙突を当てて鉛筆で穴の輪郭をけがき、
その縁からはみ出さないようにドリルで穴をあけます。
(厳密に開ける必要はないのでポンチも打たずフリーハンドであけました。)
次にニッパーで穴と穴の間を切断します。
後は金槌で穴の突起をたたいて丸め、煙突が入るようにします。
この時の「こつ」は一気に丸めようとせず、そっと叩きながら全周を丸めて行く事です。
もちろん、時々煙突を当てて確認しながらやります。
という事で、側面の次は上面の穴です。
ここは全面を切り取っても構わないのですが、錆鉄人は「五徳」を作ることにしました。
適当にけがいてドリルで穴をあけます。
穴の間を金切ハサミで切断します。
金切ハサミがなければ、側面のように穴を連続してあけて、ニッパーで切っても構いません。
切り取った所
ペンチで曲げて立ち上げます。
出来上がり
ヤカンががたつくなら、角度を適当に調整するだけの事です。
煙突を組み込んで・・・
あれれ?写真を採り忘れていました。
(加工に要した時間は約2時間でしたが、一斗缶を探し出すのに約30分
別途、ホームセンターでの材料購入に数十分かかっています。)
早速「試運転」
という事で、昨日の午後も一人で泣かずに遊べました。
点火は新聞紙などでもOK
新聞紙が燃えただけでも「ゴー」という音を立てて煙突が燃焼した気体を吸い上げています。
新聞紙から小枝に燃え移させ、それから薪を投入します。
T缶の上の穴に突っ込んでおけば、燃えるにしたがって自然に下に下がっていきます。
問題はこの穴の中に数本の木材を入れておく必要がある為に、
使用する木材を補足する必要があるという事です。
(錆鉄人は100mm煙突を使用しましたが、一斗缶に120mm煙突を組み込んでも問題ないと思われます。)
ちなみに「五徳」から煙突が突き出ているのは試運転を急いだためで
後日、煙突を切断する予定です。
また、鹿沼土は14L全部入れても上の方に5cmほど空間が残りましたが、全部埋める必要はありません。
上述したように、ロケットストーブは暖房用ではなく調理用のものです。
キャンプで「焚火」をして調理する事を考えれば
ロケットストーブは煙も出ず効率的に調理が出来るので
薪の使用量も少なく、鍋などを洗うのも簡単にすむのでチャンプには重宝なものです。
おとうさんの株を上げたければ作ってキャンプに持って行く事をお勧めします。
(煙がほとんど出ないので庭での利用も出来るかも?)