Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

ものづくりということ

2012年08月25日 | 書籍・映画・音楽
WOWOWの金曜寅さんも第21作目「寅次郎わが道をゆく」まで進んだ。いまのところ第1作目から全ての作品を観続けている。この21作目は1978年に封切された作品となる(マドンナ役はSKDスター設定の木の実ナナ)。この21作を含め手前数作品を鑑賞していて気になる点がひとつある。それは“とらや”の居間シーンの音声。家族全員とタコ社長、マドンナを交え会話が弾む作品の要となるシーンだ。この会話音声に撮影カメラの作動音がかぶって収録されているのだ。低く一定のレベルでカラカラカラという音が聞こえる。感情移入して観ているところへこの音が聞こえてしまうと一気に現実に引き戻され興ざめしてしまう。作品の編集や試写段階でもきっとスタッフはこれに気づいていた筈だが指摘し改善するようなことは無かったのだろうか。それとも映写機の音と混同されスルーされていたのだろうか。もし現場がこの音に気づいていて尚、妥協していたのなら残念なことである。因みに屋外撮影に関しても台詞は基本アフレコのようで台詞と口の動きが微妙にずれている。家庭用モニターでさえ気になるのだから、大スクリーンの映画館ではもっと顕著に見えてしまうものかと思う。仕事柄、作品作りへの姿勢や品質認識、妥協など興味を惹くところである。
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