日本人に有名な観光地、明洞(ミョンドン)は渋谷のような繁華街。そして弘大(ホンデ)は原宿のような雑貨屋やゲーセン、クラブなどが多い雑多なエリア。明洞をぶらついていると日本語で呼びかけられる。偽物の時計あるよ、何が欲しい。店頭に腰かける売り子の呼び込み「うちの店は全部偽物。本物はないよ!」これが自慢らしい。
今更ながらにPENTAX MX-1を精進してみた。発売当時は似たようなスペックのOLYMPUS XZ-1なども使っておりどうしても欲しいまでには至らなかった。ただ、フィルムカメラのMXを所有する身としては気にはなっていた。中古価格もこなれてきたので興味本位で入手してみた。本音を言えばPENTAXのコンデジにあまり良いイメージは持っていなかった。昔にOptioI-10なども使ったことがあったが見掛け倒しの外観だけで中身はさっぱりで失望したことがあった。今回は期待を込めて早速この三連休に箱根散歩に持ち出してみた。先ず第一の感想は重くて大きく無骨。操作性もややもっさりした印象。外観の意匠には拘ったが中身は今どきのコンデジかな。既に多く語られている通りネックストラップの金具位置のバランスが悪い。これは無理にフィルムカメラMXのデザインを踏襲した弊害なのだろう。はたして期待した撮影データだがRAWデータが芳しくない。カメラの描き出したJPEG画像より細部の解像描写が劣るのだ。同じPENTAXでも一眼レフのK-7ではJPEGの処理が酷くRAWデータしか信用できなかった。結果を見る限りではK-7当時の画像処理エンジン「PRIME II」からMX-1のそれではアルゴリズムの見直しが図られたと理解すべきか。発色や露出補正ではRAW撮影に分があるものの細部のディテール、解像度ではJPEGのほうが緻密で自然な仕上がりなのだ。これならわざわざRAWで記録する必要もなさそうだ。何よりいたずらにデータ量を増やすことになる。このカメラは昔のMXユーザーが少しの拘りを持ってお気楽スナップに使うのが正しい姿なのかもしれない。総合評価として見るなら同時期のOLYMPUS XZ-2のほうが好感が持てそうに思える。昔のMXユーザーとしてはもう少しMX-1を使ってみようとは思う。そうそう、それから一つ褒めるとするなら背面液晶が非常に美しいこと。プレビューでみる撮影画像は写欲を満足させやる気にしてくれる。