Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

福一2号機の異変

2013-01-10 | Weblog
「ふくいちプラントパラメータモニタ」に出ている温度計数値によると、昨年12月下旬から炉内の温度が上昇している福島第一原発2号機で、圧力容器底部の温度数値が、「冷温停止」の定義である95°Cを大きく上回り、年を越えて170°Cを越えた。もともと底部に溜まった水の水位は低く、冷却不能に陥ったのかもしれず、かつて東電社員がメールで告発したように、再臨界の可能性もあるのか。2号機だけが水素爆発がなく建屋が残っているわけだが、そのぶん「中のことはわからない」、そもそも汚染水の漏れ場所も掴めず、探索ロボットも故障して戻って来ないのだ。7日朝には、2号機付近で黒煙が上がる様子が確認されているという。同日、東電は温度計について「2号機では事故後、温度計の故障が相次いでおり、もともと41台あった圧力容器の温度計で、現在も監視に使用できる温度計は12台だけ」とした。ついに8日には圧力容器底部の温度数値が180°Cを超えたところで、急に80°C台に下降した(写真)。圧力容器の底部の温度を計測するのは設置した代替温度計を加えても現在2台しかないということだったので、もはや「故障」前提なのだから数値に責任を持てないということか。同じ圧力容器の上部にある「故障」と発表されていない温度計も上昇し、年末から50°Cを越えはじめ、こちらは9日を過ぎても70°C以上を保ったまま下降する兆しはなさそうだ。底部の温度計が熱のために破壊されたとしても、内部の温度は上昇し続けていると考えられる。この先2号機はどうなるのか。爆発するのか。事故で放出された放射性物質の約40%が2号機から出たものとみられているだけに、さらなる危機が起きつつある可能性は否定できないわけだが、正式に公開されている数値がとんでもないことになっているにもかかわらず、この2号機の「年越し温度上昇」について、マスコミもほとんど報じている気配がないのはどういうことなのだろう。はじめっから誰もこうしたデータを真に受けていないということなのか。
http://fukuichi.mods.jp/?p=10&fname=p02.csv&cnt=100&update(上部の温度計)
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