ロートレアモンというフランスの詩人がいる。
日本でもアパレルのブランド名になっているほどだからそこそこ知られた作家であろう。
南米のウルグアイ、モンテヴィデオに生まれ、エコール・ポリ・テクニークを受験するために若くして渡仏した。
残っている作品は散文詩集の『マルドロールの歌』と詩論の『ポエジー』のみである。
『マルドロールの歌』にはよく知られたフレーズが多い。
『老いたるわだつみよ』、『偉大なる数学よ』、『ミシンと蝙蝠傘の解剖台の上の偶然の出会いのように美しい』等々。
ロートレアモンを文学史上で分類するならば、象徴主義から出発した、最も初期のシュルレアリストと言うべきか?
彼の生涯は近年だいぶ解明されてきたとはいえ、いまだに謎の部分が多い。
オカブの気になる作家の一人である。
新蕎麦の雨に濡れたるのぼりかな 素閑
新蕎麦にとっておいたとからすみや 素閑
降り込めて秋の黴の香新蕎麦や 素閑
寺社巡り歩き終え行く新蕎麦店 素閑
新蕎麦を峠の端で喰らいけり 素閑
新蕎麦を啜る来客二人のみ 素閑
油びた扇風機のした走り蕎麦 素閑
まず一献銚子並ぶは走り蕎麦 素閑
江戸小紋杉箸白檀走り蕎麦 素閑