大学時代の友人陶樵山人とカワウソ少年が上京してきたので渋谷で会った。
久闊を述べ、中華料理に案内した。
もう二人とも還暦をとっくに過ぎているのに若い若い。
老童三人が若やいだ話に花を咲かせる。
名残は惜しいが8時過ぎに切り上げて、明日の用事に備え宿泊ホテルに向かうカワウソ少年と、これから自宅へ列車で帰宅する陶樵山人と道玄坂で別れた。
小春日や行き交う野菜の小商い 素閑
両毛を望むや深し小春の日 素閑
暮るるのもまことに惜しし小春の日 素閑
児を連れて小春の稲荷の祠かな 素閑
小春日に寂とて音のなき夕べ 素閑
小洗濯なしたる小春の昼の前 素閑
うぶげ光り小春の路の初あんよ 素閑
鳶の飛ぶ小春日の暮れ枝の末 素閑
炉の加減冷えし指先小春の日 素閑
小春日やあと五年あと三年あるべきや 素閑
小春日や人の生とは軽きもの 素閑