昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

秋気

2018-10-31 22:56:54 | 俳句

老いてくると、色々な欲望が弱くなってくるものだ。
それは自然のまことに合理的な摂理で、衰えに従って、生きる意欲自体が低くなってくるのは、生体にとって幸福なことだろう。
ただ、睡眠欲が衰えることは、オカブにとって苦痛だ。
昔、若いころは十時間でも十二時間でも寝られた。
しかし今は寝られても長くて六時間だ。
これは色気よりも眠気、食い気のオカブにとっては辛い。
なんとかならぬものか?

霜露も折り目正しき秋気かな   素閑

山深く分け入る里の秋気かな   素閑

昂然と刺しくるまなこ秋気あり   素閑

月に満つ秋気きたれる軒端かな   素閑

深き沢清水に触るる秋気満つ   素閑

ビルの間の細き筋吹く秋気かな   素閑

橋脚に流れを分かつ秋気なれ   素閑

疾く暮れて秋気清かり月見窓   素閑

老いはてて清き秋気も骨裂くる   素閑


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