これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

ハーバーのパワー

2022年01月23日 21時47分19秒 | エッセイ
 今日は、123の日。母の誕生日でもある。覚えやすい日に生まれた人が羨ましい。
「また、荷物を送るけど、午前到着で大丈夫?」
 プレゼントを届けるため、母にメールし都合を尋ねた。
「いつも申し訳ありません。23日は家にいます。どうぞよろしくお願いします」
 すると、やたらと他人行儀な返事が返ってきた。
 親子なのに、なぜ敬語を使うのだろう。母の気持ちの中では「いろいろともらってばかりいる」との負い目があるのかもしれない。ときどき、「何もしてやれなくて悪いね」などの言葉を聞くけれど、私は現役のフルタイム労働者なのだから、そんなことを気にしないでもらいたいと思った。
 年金暮らしの高齢者になれば、母の気持ちが理解できるかもしれない。
 ん? あと10年後?
 プレゼントといっても、食料ばかりである。
 ロングライフのクロワッサンに、カセットコーヒー、インスタント味噌汁、魚の甘露煮、レトルト食品など、母が少しでも楽できるように、買い物の回数が減るようにと考えて選んでいる。昨年は、準備をすっかり忘れていて、スーパーで適当に買い漁った商品を、乱雑に詰めてあわてて送った。今回は、その反省を生かし、正月後から生協のカタログでお菓子などをチェックして、計画的に準備できたつもりでいる。
 まあ、来年はどうなるかわからないけれど。
 無事に荷物が到着し、母からまた堅苦しいメールが届いたら……。
 ちょっと、読むのがイヤかもしれない。
 そんなことを考え、ため息をついた。
 母からのメールは、11:30頃送られてきた。
「たくさん沢山ありがとう。ハーバー入っていたよ。好きなんだ。生八ツ橋も好きなんだ」
 おやおや、いつになく、くだけた書き出しで始まっている。



「胡麻豆腐もあったね。いっぱいありがとうございました。嬉しいね。楽しみだよ。ご馳走様」
 ほおお。
 察するに、好物がいくつも入っていて、すっかり気をよくしてメールを送ったのだろう。
 あとから、「80歳になったけど、元気でいるから安心して」とのメールも届いた。距離感が近くなったことにホッとする。
 それにしても、親の嗜好はわかっているようで、わからないものだ。生八ツ橋が好物なのは知っていた。でもでも。
「ハーバーが好きだなんて、ぜんっぜん知らなかったし」
 ありあけのホームページを覗いてみ た。
 オンラインショップもあるから、もっと大きめの箱で用意したい。
「これなんか、いいわね」



 2種のコラボが楽しめる。
 もっといいものを見つけてしまった。ガンダム・ファクトリー・ヨコハマとのコラボ商品だ。



「ああ、これ欲しい~!」
 もし、母にこのガンダムを送ったら……。
 まったく関心がないので、また「ありがとうございました。いつもすみません」となってしまうに違いない。
 やーめた。


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (6)
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