玉子が余っている。火曜になれば、生協からさらに2パック届けられるので、何かに使わねばと考えた。
「そうだ、プリンを作ろう」
簡単に作れて美味しいレシピを探してみた。
「これはどうだ?」
以前、娘に買ってやったお菓子作りの本に、「とろとろプリン」なるレシピが載っていた。
作り方は簡単だ。このときは、そう思った。
まず、Mサイズの玉子1個と牛乳150ml、グラニュー糖大さじ2を用意する。
グラニュー糖を牛乳に入れ、人肌に温めて溶かす。これを、ほぐした玉子に少しずつ加え、泡立て器で混ぜたらザルで濾す。
3つの容器に注ぎ、キッチンペーパーで泡を取る。
天板にお湯を注ぎ、160度に温めたオーブンで10~12分蒸し焼きにすれば出来上がりだ。
「うわあ、もう完成? 早ッ!」
しかし、プリンがとろとろ過ぎる。竹串を刺してみたら、液体がドローとついてきたので、再びオーブンに戻した。
「あと5分やってみよう」
5分はすぐ経つ。ブザーに呼ばれて中を見たが、さっきと変わっていない。
「ええい、もう10分でどうだ」
押し込むように、オーブンの扉を閉めた。
玉子には、熱を加えると固まる性質がある。とろとろプリンは、牛乳の比率を大きくすることで、口の中でとろける柔らかさに仕上げる反面、玉子の力は弱くなっている。
待ち時間では、ひたすら心細い。余計なことを、あれこれ考えてしまった。
「本当に固まるんだろうか」
「もしや、牛乳の量を間違えたのでは」
「失敗したら、私が責任とって片づけるしかない」
「この無駄な時間、どうしてくれるのよ、キイイ~」
ピッピッピと終了の音がして、ドキドキしながら扉を開ける。
端が焦げてしまったが、今度は大丈夫そうだ。竹串を刺したときの手ごたえが違う。周りが液体だと「スカッ」という空疎な反応となるが、固体ならではの抵抗感があった。器を傾けても、プリンは流れない。あとは冷まして冷蔵庫に入れるだけだ。
オーブンの性能の違いか、容器の素材や形状の違いか、わが家の場合は160度で25分かかるらしい。
「ふう~、今度はカラメルを……」
小鍋にグラニュー糖50gと水小さじ1を入れて火にかける。
砂糖は加熱によって液体と化し、ドロドログツグツ煮え立ってきた。縁から色がついてくるので、木べらでかきまぜる。やがて、茶色になってきた。
「そういえば、べっこう飴もこうやって作ったな」
小学生のとき、理科の実験でべっこう飴を作った。熱いうちに、茶色の液体をアルミホイルにあけて冷ますと、美味しい飴に早変わり。ただし、今作っているのはカラメルだから、火を止めたらて大さじ1の湯を加えなければならない。小鍋は「ジューッ」と怒ったような音を立て、沸騰するのをやめた。こちらもでき上がり。
プリンが冷えた。あとは、上からカラメルをかけるだけだ。
ここでも一抹の不安がある。
「まさか、べっこう飴になっているんじゃ……」
おそるおそる小鍋をのぞいてみたが、こちらは固まっていない。「はあ~」と胸をなで下ろした。
やっと完成。
お腹をすかせた夫に食べさせた。
「うん、美味しい。でも、カラメルが甘すぎるな。砂糖を減らした方がいいんじゃない」
「へいへい」
あー、できてよかった……。
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「そうだ、プリンを作ろう」
簡単に作れて美味しいレシピを探してみた。
「これはどうだ?」
以前、娘に買ってやったお菓子作りの本に、「とろとろプリン」なるレシピが載っていた。
作り方は簡単だ。このときは、そう思った。
まず、Mサイズの玉子1個と牛乳150ml、グラニュー糖大さじ2を用意する。
グラニュー糖を牛乳に入れ、人肌に温めて溶かす。これを、ほぐした玉子に少しずつ加え、泡立て器で混ぜたらザルで濾す。
3つの容器に注ぎ、キッチンペーパーで泡を取る。
天板にお湯を注ぎ、160度に温めたオーブンで10~12分蒸し焼きにすれば出来上がりだ。
「うわあ、もう完成? 早ッ!」
しかし、プリンがとろとろ過ぎる。竹串を刺してみたら、液体がドローとついてきたので、再びオーブンに戻した。
「あと5分やってみよう」
5分はすぐ経つ。ブザーに呼ばれて中を見たが、さっきと変わっていない。
「ええい、もう10分でどうだ」
押し込むように、オーブンの扉を閉めた。
玉子には、熱を加えると固まる性質がある。とろとろプリンは、牛乳の比率を大きくすることで、口の中でとろける柔らかさに仕上げる反面、玉子の力は弱くなっている。
待ち時間では、ひたすら心細い。余計なことを、あれこれ考えてしまった。
「本当に固まるんだろうか」
「もしや、牛乳の量を間違えたのでは」
「失敗したら、私が責任とって片づけるしかない」
「この無駄な時間、どうしてくれるのよ、キイイ~」
ピッピッピと終了の音がして、ドキドキしながら扉を開ける。
端が焦げてしまったが、今度は大丈夫そうだ。竹串を刺したときの手ごたえが違う。周りが液体だと「スカッ」という空疎な反応となるが、固体ならではの抵抗感があった。器を傾けても、プリンは流れない。あとは冷まして冷蔵庫に入れるだけだ。
オーブンの性能の違いか、容器の素材や形状の違いか、わが家の場合は160度で25分かかるらしい。
「ふう~、今度はカラメルを……」
小鍋にグラニュー糖50gと水小さじ1を入れて火にかける。
砂糖は加熱によって液体と化し、ドロドログツグツ煮え立ってきた。縁から色がついてくるので、木べらでかきまぜる。やがて、茶色になってきた。
「そういえば、べっこう飴もこうやって作ったな」
小学生のとき、理科の実験でべっこう飴を作った。熱いうちに、茶色の液体をアルミホイルにあけて冷ますと、美味しい飴に早変わり。ただし、今作っているのはカラメルだから、火を止めたらて大さじ1の湯を加えなければならない。小鍋は「ジューッ」と怒ったような音を立て、沸騰するのをやめた。こちらもでき上がり。
プリンが冷えた。あとは、上からカラメルをかけるだけだ。
ここでも一抹の不安がある。
「まさか、べっこう飴になっているんじゃ……」
おそるおそる小鍋をのぞいてみたが、こちらは固まっていない。「はあ~」と胸をなで下ろした。
やっと完成。
お腹をすかせた夫に食べさせた。
「うん、美味しい。でも、カラメルが甘すぎるな。砂糖を減らした方がいいんじゃない」
「へいへい」
あー、できてよかった……。
↑
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
それどころか、1分動画?まで。
さすがに何度も止めて見ないと、作れる気がしません。
オーブンの予熱とか大きさによって違うとか、
難しいですね。
でもお料理上手な砂希さんも手間取ったと聞き、
トライする勇気が出ました♪
ショッパイ~って。どうやら砂糖と塩を完全に間違えたらしく、結局は食べられなかったんですよ。(笑)私も遥か昔に作りましたがなかなか固まらずに大変でしたよ。結果良ければ全て良しですね!
たしかに初めて挑戦するレシピは思い描いた工程と違うと不安ですよね。
最近テレビのバラエティーでも簡単レシピをいっぱいやってて、僕もやってみたことあるけど、テレビのようには簡単にいきませんでしたわ。且つ、全然イメージと違ってたし…。
再挑戦するつもりでいるし、今度は「つくりおき」ってのにも挑戦してみたいと思案中。
卵がだぶつき気味になることは家でもあるようですが、卵焼きを大量に作るようです。
料理って、ちょっと間違うと違うものになることもあるのですか、結果オーライもあれば大参事ということもおありかと(*^^*)ポッ
私は温めることもしないのでオーブンとレンジの違いさえ分かりませんが、(笑)
以前コンビニ弁当を買ってきて温めようと挑戦しましたが、ご飯モードなのか、おかずモードなのか分からずにあきらめました。
コンビニ弁当モードが無かったもん・・・(_ _;)…パタリ
玉子が小さかったのかもしれません。
何とか固まって安心しました。
娘がメチャメチャ褒めてくれたので自信もついたし(笑)
最初から成功する料理は少ないかも。
失敗すると、自分なりに工夫してできるようになります。
白玉さんもトライなさってくださいね。
砂糖と塩を間違えるのは古典的なミスかと……。
今は、容器が工夫されていますね。
うちのは赤いフタが砂糖、白いフタが塩になっています。
上白糖ではなく茶色っぽい花見糖にしてから、絶対間違えなくなりました。
お母様はとてもショックだったでしょうね。
純さんもガッカリされたんじゃないかしら~(笑)
一応完成しました♪
トロトロ具合が物足りなかったけれど。
どうも、あの本との相性が悪いようです。
前に娘がフィナンシェを作ったときは、最初の段階で焦がして断念。
初心者向けなのに、ちょっと難しいんじゃないかしら。
今週は職場でおやつ作りをするので、玉子を増量して成功させますよ~!
練習しておいてよかった。
レンジとオーブンの違いはしっかり把握しましょう。
金属容器が使えないのが電子レンジで、オーブンでは樹脂容器が使えません。
どっちも調理中は楽♪
ご飯モードとおかずモードって、どう違うのかしら。
うちのレンジは旧式なので、そんなもんついてませんよ。
迷う人がいるから、なくてもいい機能かと(笑)
コンビニ弁当はコンビニで温めてもらいましょう!
カラメルソース作るの難しいですよね。下手すればべっこう飴になってしまうから。
私は蒸し器で茶碗蒸しを作り、何度も失敗しました。
表面がブツブツだったり、膨らんでしまったりと相性が悪いようです。
でも、オーブンは失敗なしなんです。
だいぶ時間はかかりましたが、どうにか固まったし。
カラメルは多めに水を入れるといいみたいですね。
べっこう飴は悲惨……。