しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「贖いの日」 フェイ・ケラーマン 

2008年10月07日 | 読書
「贖いの日」 フェイ・ケラーマン   創元推理文庫
 DAY OF ATONEMENT      高橋恭美子・訳

ロサンゼルス市警フットヒル署の刑事、ピーター・デッカーは、2週間の休暇でリナとハネムーンに出掛ける。
場所はニューヨーク、ブルックリン。
リナの亡夫の両親ラザラス家と新年祭を過ごすためで、それは義務だった。
ラザラス家は新年祭の最初の晩にレヴァイン家を招待する慣わしになっていた。
やって来たフリーダ・レヴァインを目にし、ピーターはそれが自分を生んだ母親だと知り激しく動揺する。
そして、フリーダの14歳の孫ノームが行方不明になる。
大きな不安が家族を襲い、ピーターは警察官の知恵を使いノームを探し始めるが、行方はなかなか知れなかった。
慣れないニューヨークでピーターの捜査は続いていく。

ピーター・デッカーシリーズ第4弾



新年祭、贖いの日、ユダヤ教の特別な日の意味や過ごし方が分かる。
そして子どもたちのことなど、まだまだ知ることはたくさんある。
そんな中で、ピーターの生みの母親との遭遇など、どうなるのだろうと成り行きをどきどきしながら見守ってしまう。
やはり血の繋がりは言葉ではなく、感じるものがあるのだろう。
しかし、それだけでなく、ピーターと育ての両親、義弟との繋がりも温かく書かれているので、人の繋がりは血だけではない確認させられている感じがする。
日本よりずっと養子縁組が多いアメリカなのだ。
ノームを巻き込んだ事件は、かなり悲惨な展開になる。
気になるのはノームのその後だが、デッカーの身内ではないから、この後は登場しないのだろうか。
壊れてしまった心はもう元には戻らないのだろうか。

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