秀吉さんが利休さんの庭に、青い朝顔の花が見事だと言うのを聞いて 朝茶の所望をしました。
当日、秀吉が訪ねてみると 庭には一輪の朝顔も無く秀吉さんは自分がバカにされているのかと怒りながら茶室に入りました。そこには、朝露を含んだ一輪だけの朝顔が 涼しげなしつらえの中に 生けてあったとのこと。その趣向の見事さに、秀吉さんも感服したと言う話です。利休さんの研ぎ落された究極の美を、理解した秀吉さんも凄いと思います。
生け花と茶花との違いは、大いにありますが 生け花の場合も 数輪の花や枝でその向こうに見える大自然を感じさせるのは 究極の作品の一つかも知れません。
その意味で、生け花に於いての掛け花は 不安定な奥行きのない空間にあって 少量の花材がその季節の色・空気・香りを伝え 花材の持つ本性みたいなものまで 表現できる様に工夫するものだと思います。
一枝、一花に 生け手の想いが重く詰まった掛け花はきっと 観る人にその形のシンプルさ 軽やかさ以上に その向こうにあるものを 想像させるのでしょうか。
この厳冬の中、春を待ちわびる心を 数本の白梅の小枝のほころびと 咲き初めの和水仙の二輪に込めて 凛とした梅の香に包まれた梅林を表現したいと思い生けました。
花材 ・白梅 ・和水仙
花器 ・朝鮮唐津 掛け花花瓶
当日、秀吉が訪ねてみると 庭には一輪の朝顔も無く秀吉さんは自分がバカにされているのかと怒りながら茶室に入りました。そこには、朝露を含んだ一輪だけの朝顔が 涼しげなしつらえの中に 生けてあったとのこと。その趣向の見事さに、秀吉さんも感服したと言う話です。利休さんの研ぎ落された究極の美を、理解した秀吉さんも凄いと思います。
生け花と茶花との違いは、大いにありますが 生け花の場合も 数輪の花や枝でその向こうに見える大自然を感じさせるのは 究極の作品の一つかも知れません。
その意味で、生け花に於いての掛け花は 不安定な奥行きのない空間にあって 少量の花材がその季節の色・空気・香りを伝え 花材の持つ本性みたいなものまで 表現できる様に工夫するものだと思います。
一枝、一花に 生け手の想いが重く詰まった掛け花はきっと 観る人にその形のシンプルさ 軽やかさ以上に その向こうにあるものを 想像させるのでしょうか。
この厳冬の中、春を待ちわびる心を 数本の白梅の小枝のほころびと 咲き初めの和水仙の二輪に込めて 凛とした梅の香に包まれた梅林を表現したいと思い生けました。
花材 ・白梅 ・和水仙
花器 ・朝鮮唐津 掛け花花瓶