まずトップスピンを打ってみよう! 神崎博光『テニス秘密の打法』 その2

2014年12月10日 | テニス
 前回(→こちら)の続き。

 初心者時代に読んだ神崎博光さんの『テニス秘密の打法』によって、「テニスの本質」をつかんだ私のプレーはぐっとレベルアップしたのである。

 はっきりいって内容的には古く、私が10代のころですら時代遅れとも言えたこの本から学んだことといえば、

 「テニスのショットは、回転をかけて打てば、それだけ安定感が増す」

 この一言に尽きる。

 本書に書かれていることは、まずとにもかくにも

 「トップスピンをかけて打ちなさい」

 かつて心霊番組で、大槻教授がすべの霊的現象を「これはプラズマです」で語ったように、北方謙三がすべての若者の悩みを「小僧、ソープへ行け!」で解決するように、この『秘密の打法でも』、

 「小僧、トップスピンをかけろ!」

 そう何度も(まあ、「小僧」とはいませんが)主張するのである。

 トップスピンをかけると、どんな御利益があるのか。それは、ボールにドライブ(縦)回転をかけると、空気抵抗によって途中でグンと沈むこと。

 私は中学時代卓球部だったので、そういわれると「なるほど」とすぐ納得できたが、つまりは縦に回転をかけて打つと、どんな山なりのボールでもストンと落ちる。

 『キャプテン翼』における、翼君のドライブシュートが、キーパーの頭を越えた後急激に落下してゴールに入るのと同じですね。

 ということは、どれだけ打っても、ネットさえ越してしまえば、それはアウトにならずに相手のコートに落ちる。ミスが格段に少なくなるということである。

 これは、まさにテニスのショットの基本のキであり、極端に言えば、これを知っていさえすればラリーでネットやアウトをすることがなくなるとまではいわないが、相当数減らすことができる。

 これこそが「秘密の打法」なのだ。

 打ち方は簡単で、フォアならしっかりかまえて、腕をリラックスさせてワイパー気味に打てばいい。

 バックハンドは両手打ちなら野球の左打ちの要領で、やはりワイパースイング。

 これだけでボールにタテの回転がかかる。その際、回転を意識しすぎて、「こすりあげない」のがコツ。スイングはしっかり斜め前方向に振り切る。

 そうなるとアラ不思議。今まで豪快にホームランしていたボールが、魔法にでもかかったかのようにストンとベースラインの内側に落ちる。

 回転量が充分なら、ネットのかなり上の方を通してもアウトすることはなくなります。
 
 こうしてヘタなりにラリーが続けられるようになると、テニスはぐっと楽しくなってくる。

 また、このトップスピン打法をおぼえるとなにがうれしいと言って、ただミスが減るだけでなく、それ以上に

 「フルスイングできるよろこび」

 を味わえること。これこそがテニスを楽しくさせる最大の要因なのだ。

 
 (さらに続く【→こちら】)





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