忘年会の宴会芸でお困りの方はご一報を

2014年12月26日 | 時事ネタ
 年も迫ったこの時期になると、「あ、コント考えんと」となってしまう因果な癖がある。

 そんな放送作家でもないのに、なぜ締切に追われているのかと問うならば、それは友人アワジ君のせいなのであった。

 アワジ君にはある悩みがあった。それは年末、仲間内で行われる忘年会である。

 飲んで笑って大いに年を忘れる楽しいイベントだが、そこにひとつ問題が。

 それが宴会芸なのだった。

 アワジ君は引っ込み思案でおとなしいタイプの男。だから人前でなにか芸をやるなど当然のこと苦手である。

 とはいえ、皆でさわいでいるのを一人「できません」というわけにもいかない。そこで、

 「なんかおもろい芸事ないかなあ、シャロン君、一緒に考えてくれや」。

 という話になったわけだ。

 うーむ、宴会芸ねえ。私も苦手なんだよなあ。

 しかしまあ、アイデアを出すのは面倒だけど、そこは同病相憐れむで助けて あげたい気もしないでもない。

 まあ文化系の我々には「テキーラを一気飲み」や「まっ裸でタコ踊り」などは敷居が高いということで、漫談やコントなど「話芸」に逃げることにしたのだ。

 もちろんそこは素人のやることである。本職の芸人さんのようなウェルメイドなものなど望むべくもないが、どうせむこうも酔っぱらっているのだと適当なものを創ったら、なんとそれなりにウケてしまったのだ。

 それ自体はまあよかったんだけど、それ以来、年末になると「なんかネタ頼むわ!」と友から依頼を受けるようになってしまったのだ。

 これまでも、

 「AKB48などアイドルの曲に合わせて、ひたすら暗黒舞踏」

 「ヒップホップ調で夢野久作『ドグラマグラ』を朗読する」

 「カラオケで明訓高校セカンド殿馬一人の秘打全曲『白鳥の湖』から『華麗なる大円舞曲』までを大メドレーで披露」

 などなど気の狂ったような出し物を用意してきたものだ。

 どうせ泥酔して、向こうも明日には覚えていないのだ。やったもん勝ちである。ちなみに去年持っていった武器は、

 「伝わらないモノマネ。屋根裏を散歩する郷田三郎、空気イスで人間椅子、芋虫」

 などなど乱歩先生ものまねシリーズ。

 ウケたかどうかは酔ってておぼえていません。忘れたいのかもしれない。


 (続く【→こちら】)
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