京都・旅の雑ノート 子供の教育に良い「軍国主義」の絵本

2021年06月26日 | 海外旅行

 京都に行って、ずいぶんとなつかしい気持ちになった。

 ということで前回(→こちら)から昔、京都に遊んだ写真を紹介しているが、さすが大学の多い街ということか、古本市が充実しているのがうれしい。

 個人的に楽しかったのは、戦前戦中の、日本の雑誌やポスター。

 軍国主義バリバリで、

 「祝・南京陥落」

 「進め一億火の玉だ」

 みたいなことが、大まじめにプリントされているところなど、「時代だなあ」と実に興味深い。

 たとえば、こんなの。

 

 

 昭和初期のBL同人誌。

 

 

 光ってしまって見にくいが、軍国主義バリバリ時代の絵物語。

 中国兵を軍刀で切りつけ、

 「子供が良くなる」

 とは時代であるなあ。

 当時は爆笑したものだけど、今だとこういう本、ふつうに本屋で置いてあって、「揺り戻し」ってあるんだなあと感じる。

 歴史的に見れば、人は「イケてない」ときこそ、

 「愛国」

 「オレたちスゴイ!」

 「民度が高い!」

 みたいな自画自賛に走りがちだから、今の日本もそうなのかと思うと、少し哀しいが。

 「外国人に称賛を求めたがる」

 とか、アンドレ・ジッド『ソヴィエト旅行記』にもあったなあ。

 それはともかく、こういう資料が歴史的に貴重なのはたしかで、いろいろと読んでみたいもの。

 よく本好きが、「断捨離」のとき、

 「残すべきは雑誌」

 なんて、よく言うけど、それはわかる気がする。

 今なら、グーグル検索やピンタレストみたいなアプリですぐ見つけられるけど、昔はこうして、足で探すしかなかったのだ。

 今は便利だなあ。「昔はよかった」ってのが、大人になっても、いまだにピンとこないよ。

 このあたりの資料は、早川タダノリ『神国日本のトンデモ決戦生活』という本にくわしいので、興味のある方は一読を。

 また、古本界の濃いお話に興味があれば、グレゴリ青山『ブンブン堂のグレちゃん』がオススメです。

 

 (円山公園と『サイキック青年団』編に続く→こちら

 

 

 

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