施川ユウキ『バーナード嬢曰く』が好きである。
ということで前回は、この作品に出てきた本を何冊読んだか気になって、数えてみたところ、意外にリストが長くなってしまい、今回はその後編。
■『緋色の研究』コナン・ドイル(読了)
ミスヲタなので、ホームズは全作品何度も読み直している。
ホームズはバカミスで楽しい。『四つの署名』のオープニングは何度読んでも笑える。
■『リアル鬼ごっこ』山田悠介(未読)
一時期、読書界を騒然とさせた怪作。
これ自体を読むと目が回るので、『トンデモ本の世界S』に掲載された山本弘さんのつっこみレビューをどうぞ。
■『カフカの生涯』池内紀(読了)
敬愛する池内紀先生のカフカ論。とても興味深いし勉強になる。
カフカって、小説よりも「めんどくさい」本人の方がおもしろいのではないか。彼の日記はそのままラノベになるくらい。
■『星を継ぐもの』J・P・ホーガン(読了)
設定の大ハッタリがすばらしい。ベートーベンみたい。
月面で発見された、真紅の宇宙服を着た人間の遺骸のようなもの。それはなんと、今から5万年前に死亡したものであることが判明した……。
こんなん見せられて、読みたくならへんほうが、おかしいですわ。
ところで、この作品には「アンフェア」な部分があるそうなんですが、どこなんでしょう。
■『フェルマーの最終定理』サイモン・シン(読了)
メチャクチャおもしろい数学ノンフィクション。サイモン・シンにハズレなし。
文系が読んでも問題なし。個人的な経験則だと、数学に苦手意識がある人は細かい数式や公式より「数学史」から入るのがいいと思う。
そこには小説や映画、はたまたスポーツノンフィクション顔負けの「人間ドラマ」がある。他の理系科目も同じく。
■『夏への扉』ロバート・A・ハインライン(読了)
ハヤカワの『SFハンドブック』オールタイムベスト1位ということで読んだ。
初めて読んだ海外SFなので思い入れは強い。『たったひとつの冴えたやりかた』といい、日本で非常に人気が高いのは、なんとなくわかる。
■『異星の客』ロバート・A・ハインライン(未読)
まだ読んでません。
ハインラインは『夏への扉』『月は無慈悲な夜の女王』『宇宙の戦士』『時の門』『人形つかい』を読んで全部オモロイ。
ラノベ好きな人が、SFに入るのにちょうどいいかも。
■『月は無慈悲な夜の女王』ロバート・A・ハインライン(読了)
いわずとしれた『機動戦士ガンダム』の元ネタのひとつ。
20世紀アメリカSFのエッセンスが詰まった作品。SFのお家芸「価値の相対化」がベースになっており、おもしろい。
■『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』山田真哉(未読)
なんか、あったなあ。読んでません。
■『チーズはどこへ消えた?』スペンサー・ジョンソン(未読)
同上。
■『ユービック』フィリップ・K・ディック(未読)
未読。ディックは合う合わないが、、分かれると思う。
■『ビブリア古書堂の事件手帖』三上延(読了)
おもしろかったけど、「読書ってステキです」なキラキラ系はやっぱ苦手かも。
■『舟を編む』三浦しおん(未読)
積読。はやく読みたい。
■『トータル・リコール』フィリップ・K・ディック(未読)
Kindleで積読。
■『KAGEROU』齋藤智裕(未読)
施川さんの熱さは感動的だが、きっと著者は
「オレが目指すのは、そういうん、ちゃうねん」
て思ってるだろうなあ。
「かっこ悪さ」を見せるのが旋川さんの文学観なんだろうけど、タイトルからしても齊藤さんは、そっちを目指してないよなあ。
しかし、この映画でよくある日本語のローマ字表記って、なんだろう。
ダサいと思うんだけど、海外で売りたいってことなのかな。
■『人間失格』太宰治(読了)
中学生のころ読んで、あんま太宰は合わないなあと感じる。
たぶん、「私小説」に興味がないからだろう。だから、日本文学はあまり読まないし、『エヴァ』もそんなに……。
■『神という機械への夢 サンリオSF文庫カバーアート集』(読了)
図書館で借りて読んだ。サンリオSF文庫には全然思い入れがない世代。
■『それから』夏目漱石(未読)
漱石はそんなにハマらない。ところで、「松山坊ちゃんスタジアム」ってつけた人、絶対に原作読んでないよね。
■『潮騒』三島由紀夫(読了)
中学生のとき読んだ。焚火のシーンは、たしかにちょっとドキドキする。
三島はあんまし読んでないけど、『三島由紀夫のレター教室』はオススメ。
■『こころ』夏目漱石(読了)
舞台化するなら、Kの役は東京03の角田さんにやってもらって、面当て自殺前に延々と見苦しい恨み言を語ってほしい。
角田「あーそうですよ、面当てですよ! 好きな女、寝取られたら、そりゃ嫌がらせで死んでやろうとか思いますよ! なーんか悪いんですかぁ?」
飯塚「メチャメチャ開き直ってんじゃん(笑)」
■『沈黙』遠藤周作(読了)
井上章一さん曰く「BLのSM小説」。
「神なんて、いないよね」
この事実さえ認めてしまえば、世界は結構なこと平和になるんじゃないかなあ。
とか安易に思ってたけど、海外旅行に出かけるようになって、その日本人的発想が「圧倒的マイノリティー」であることにおどろかされた。
外国人に「宗教は?」って聞かれて「無宗教」って言ったら、メチャひかれるんスよね。
■『雪国』川端康成(未読)
そういや、明治大正昭和の日本文学って、ほとんど読んでないな。
■『ぐりとぐら』中川李枝子(読了)
教科書ものでは、『チックとタック』を憶えてる。
冷めたすき焼きや、激辛わさび寿司が食べたくなる飯テロ絵本。
■『はらぺこあおむし』エリック・カール(読了)
妙にサラダが食べたくなる飯テロ絵本。
■『百万回生きたねこ』佐野洋子(読了)
佐野さんの気風のいいエッセイは好き。
■『三匹のやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン(未読)
全然知らない本。絵本とか童話は専門外だなあ。
■『合成怪物』レイモンド・F・ジョーンズ(未読)
全然知らない作品。
■『一九八四年』ジョージ・オーウェル(読了)
今の日本、いや時代を超えて常に読まれるべき本。
ゴールドスタインの分析には「ギャフン」の一言。トマス・ピンチョンの解説もすばらしい。「二分間憎悪」とか、すごすぎる言語センス。
『動物農場』も良い。『カタロニア賛歌』など、ノンフィクションやエッセイもオススメ。
■『氷の海のガレオン/オルタ』木地雅映子(未読)
まったく知らなかった作品。
■『1Q84』村上春樹(未読)