Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

α8「没後20年 今竹七郎展」, 2020.

2020-11-03 | Exhibition Reviews

 妻の両親が新居に訪ねてくれたので、三密を避けて近所の美術館へ。(撮影&SNSアップはOK、立ち止まってのスマホ操作がNGでした。ひょっとして三密対策なのかもしれません)

 「どこの誰だか知らないが。そのデザイン!誰もがみんな知っている」

近代日本デザインのパイオニアの一人、今竹七郎氏の回顧展のキャッチコピー。

 約百年前当時、日本最大の都市・大阪と東洋最大の貿易港・神戸の間を中心とする地域で育まれた文化・生活様式は阪神間モダニズムと呼ばれた商業広告の黎明期。

 時代の変化に伴い、戦時のブロパガンダから戦後のコーポレートデザインへ。その活動の幅や移ろいを観ると、ちょうど同じ時代を描くNHK朝の連ドラ「エール」を彷彿させます。

 周囲の期待に応えようとすると時代の変化に呑まれてしまうのかもしれませんが、自らが伝えたいメッセージに揺るぎない軸があれば、時代の変化に合わせることが出来るような気がします。

初稿 2020/11/02
校正 2022/01/22
期間 2020/10/10~2020/12/06
(大谷記念美術館, 兵庫・西宮)