日々史跡めぐり

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岡崎の浄瑠璃姫伝説(3)浄瑠璃ヶ淵跡

2019-08-03 | 神社
浄瑠璃姫が身を投げたという菅生川沿いの浄瑠璃広場には、浄瑠璃ヶ淵跡の句碑が建っています。





 

浄瑠璃ヶ淵跡

今からおよそ800年程前、鎌倉街道矢作の宿に「浄瑠璃姫」というそれは美しい姫がいました。姫の出生については諸説がありますが、何れにしてもこの辺りの支配的立場にあった者の家に生まれたようです。
 承安四年(1174)、浄瑠璃姫十六歳の春のこと、とき、源氏再興の大望を抱き、金売り吉次を伴い東北地方きっての豪族藤原秀衡のもとへ向かう牛若丸こと「源義経」が旅の途中でこの矢作の宿に立ち寄り、折しも浄瑠璃姫の奏でる「想夫恋(そうふれん)」の琴の調べに、名笛「薄墨(うすずみ)」を合わせ吹いたのが縁となり、二人は別れを惜しむ中となりました。
 しかし、奥州へ下る身の義経は、再開の証にと母の常磐御膳(ときわごぜん)より送られた父の愛管「薄墨」を姫に預け、そのもとを去って行ったのです。僅か十数日のはかない夢の日々でした。唯々、義経との再会だけを心の支えに待ち続けた姫の想いは、月日を重ねるほどにますます深まり、ついに心乱れて寿永二年(1183)三月十二日、この付近の岩場から乙川の流れに身を投じたのです。その死を痛く悲しんだ両親は、その近くの洞に観音像を祭り「穴観音」としてその霊を弔いました。
 翌年の秋、木曽義仲を討つ旅の途中で姫の悲報を聞いた義経は、その霊を弔うために「瑠璃山明大寺」を建立し厚く供養したと言われています。しかし、この寺も今は無く、姫が入水した「足跡岩」も、「穴観音」も昭和五十六年(1984)の堤防大改修で無くなりました。今となっては、明大寺の町名にこそ往事が偲ばれます。
 なおこの句碑は、昭和三十九年十二月に当時の愛知教育大学教授酒井栄吾先生により、建てられたもので、義経の去った奥州に向けて据えられています。
 句は、同学長内藤卯三郎先生の詠まれたものです。
     
散る花に
       流れもよどむ
         姫ヶ淵
           笈斗山人(おいとさんじん)
 

平成2年3月 岡崎市役所開発部公園緑地課





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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tsuguo shikata)
2019-08-04 07:04:10
源義経(牛若丸)と浄瑠璃姫の恋物語は夢物語の様ですね!
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四方さんへ (しずか)
2019-08-04 07:23:38
義経にはいったい何人の女性がいたのでしょうね~
モテ男ぶりに驚いています(^^ゞ
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源義経 (鈴木(佐貫卓球ルーム))
2019-08-04 07:49:24
おはようございます
源義経を追って奥州まで行ってきました
妻と2人で~~楽しかったです
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鈴木さんへ (しずか)
2019-08-05 07:32:47
おはようございます。
奥州の旅を満喫されたようですね。
私も義経様を追う旅をずっと続けていまして
最初に向かったのが平泉でした。
返信する
Unknown (よっちん)
2019-08-05 19:52:20
判官贔屓という言葉がありますが
日本人は義経が好きですよねぇ。

当時の絵を見る限り
さほど美男子とは思えないのですがねぇ。

応援ぽち
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よっちんさんへ (しずか)
2019-08-06 06:28:33
義経様は、私が歴史を好きになったきっかけのお方です(^^ゞ
しかし、あの烏帽子が浮き上がったような絵は、本人と似ていると信じたくないです(;゚ロ゚)
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Unknown (よっちん)
2019-08-06 19:56:57
まあ、平安時代に「絶世の美女」と呼ばれた女性も
今の基準でいえば下膨れで
目も細くておよそ美人じゃないですしねぇ。

でも、今の美人の写真を
平安時代に人に見せたら
絶対に美女とは思わないでしょうね^ ^

応援ぽち
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よっちんさんへ (しずか)
2019-08-08 07:48:51
たしかにそれは言えますね。
美の基準が当時と今ではまるで
違っているわけで(^^ゞ
今の私たちには当時の貴族はまったく
イケメンに見えません(^_^;
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Unknown (よっちん)
2019-08-08 20:19:18
義経っていろんな伝説があって
ロマンをかき立てるのでしょうね。

今日もまた暑い一日でした。
もう猛暑日が当たり前になった大阪です。

応援ぽち
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よっちんさんへ (しずか)
2019-08-09 09:07:52
>義経っていろんな伝説があって
ロマンをかき立てるのでしょうね。

その通りです。
だから追いかけても切りが無く、私もエンドレスな旅を続けられるのだと思います。
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