ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

東京原発

2011-05-23 21:57:37 | Weblog
東京都市圏の人口は約3700万人。日本の人口は1億3000万人弱。世界に類を見ない巨大都市圏。人口12億のインドのデリーが東京都市圏に次ぐのだが、その人口は2200万人。世界最大の都市圏、それが東京である。

東京に原子力発電所を誘致する。
国や電力会社から膨大な補助金や税金が入り逼迫した財政は瞬く間に改善され、夏場の電力不足への心配も必要なくなる。原発が生み出す大量の無駄熱を利用して暖房も冷房もフル装備された都市になる。経済力は高まり、東京はさらなる高みへと邁進していく。極めつけはこれである。『原発は安全です』。政治家も官僚も偉い学者も経済団体も口を揃えて高らかに謳う。『原発は安全です』。

東京に原子力発電所を誘致する。そこで暮らし、そこで働き、そこで子供を育てる3700万の人々は賛成するだろうか?反対するだろうか?
原発と共に創り上げる豊かな生活・・・を選択するだろうか?
福島や新潟に押し付けて来た『原発は安全です』を自分たちのものとして黙して受け入れるのだろうか?

2004年春に公開された映画、『東京原発』は、今現在この国に起きているフィクションのような現実を予言している。恐ろしいくらいのリアリティを持って、僕らに訪れてしまった悪夢のような今を予言している。

民放で放送されることはない。そういう内容だ。豪華な出演者が並んでいるにも関わらず少しもヒットしなかったのは、宣伝媒体が苦虫を潰したくなるような内容だったからに他ならない。

こういった映画を作ること、出演することに勇気を要する社会の中で・・・本気とジョークを織り交ぜてモノを創り上げる者たちの、良心がキラリと光り輝く秀作である。と僕は想う。

興味深いと想った人は観てください。映画一本丸々YouTubeで観れます。

たった1グラムのプルトニウムで・・・18億もの命を奪うことができる。
日本が保有するプルトニウムの総量・・・
2008年末時点で、国内保管9,696kg。海外分25,212kg。未処理137,000kg。
無害な物質に変える方法が分からない猛毒が、日本中に、世界中に、散らばっている。