屋上とベンチとコーヒーである。100点。
ここに夕陽が重なって20点プラス。
ここに病院のパジャマと手の甲に血が逆流した点滴のチューブ。80点プラスなのである。
タバコが吸えない・・・うーん・・・マイナス200点。
三日から十日くらい・・・という曖昧な入院期間を告げられていたので、一応、十日間の入院に対応できる準備をしてきた。
それでも足りなきゃ、駐車場に停めてあるジムニーちゃんで家へと帰ることも可能である。
しかし、この病院、明らかにベッドが不足している。気がする。今時、とこの病院もこんな感じなのだろうか?
そんなわけで、僕の容体がすこぶる良いのと、病院のベッド事情により、3泊4日の入院、明日退院ということになった。
短い入院となると、なんとなく、一日一日が貴重に思えてくる。
「早く帰りたいなぁ」と思う間もなく家に帰れるわけだから、なんとなく、調子がずれてしまう。
だがしかし、やはり病院、病棟、病室・・・何もすることがない。恐ろしいほど、やることがない。
ベッドの上以外、いる場所が、ない。
まいった。まいった。
この病院は、一年間通院している病院である。退院後も通う病院である。だから、無茶苦茶なことは出来ない。
屋上でタバコを吸って怒られるのもバカバカしい。
探検するほど知らない病院なわけでもない。
そして、コミュニティスペースみたいなスペースが、この病院には、無い。
禁煙4日目が終わり、5日目に入った。
明日、退院して、外に出て、タバコをプハーと吐き出す時の快感を思い浮かべると、たまりませんなぁ。
病院のご飯は、やはり、美味しくない。予想通り美味しくなさすぎて、逆に驚く。
でも、やることのない一日の中で、三度の食事だけが楽しみで生きているってのも、確かな事実なのである。そして、三回とも、ガックシくるのである。
傷は痛むのか?と聞かれれば、大して痛まない。大したことはない。でも、痛い。寝返りを打つときは結構痛い。
でも、傷よりも痛いのは、やはり腰なのであって、このベッドの上にい続ける限り、腰痛は悪化していくと思われるので、早々に退院すばきだと、僕は思う。
腰が痛くて寝返りを打って、傷口が痛む。そんな状態なのである。
あぁ、夜が長いなぁ。朝が遠いなぁ。
あぁ、これこそ、病院。入院デイズなんだなぁ。