ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

アニーちょっと復活への奇跡。その十一。

2013-08-28 05:32:05 | Weblog

遠い国で、戦いが起きている。内戦か、紛争か、弾圧か、革命か・・・遠い国が故、そこから響いてくるはずの痛みや嘆きや悲しみや怒りさえも、恒久的な平和を装うこの国の中にいると、絵空事のようにしか感じられないことが、少し哀しい。

願わくば・・・僕たちが残虐な弾圧や残忍な人殺しに加担していませんように。
僕たちの税金が、国益という大義を装って、人を殺す側の国家や組織に、援助とちう形でつぎ込まれていませんように。

知らないうちに人殺しの加担をさせられるなんて・・・まっぴらごめんなんだよ。

カンタ!ティモールという名の映画を観た。

東ティモールという国の話。
独立を勝ち取るまでの24年間。20万人が殺された。国民の三人に一人が残虐な方法で殺された。

人々は自由を求め、独立を求め、戦う。そして歌い、笑う。そして戦う。

東ティモールの森には精霊がいる。東ティモールの人々は精霊を信じる。精霊を守るために戦う。大地を守るために戦う。
ここでいう戦いは、武器を持った戦闘のことではない。彼らは、殺されても殺されても、殺されても殺されても、独立をあきらめることはなかった。そういう意味だ。

いい映画だ。機会があったら観て欲しい。
僕らは、大地という名の父と、大地という名の母から生まれた、大地の子供なんだ。・・・そんな映画だ。

当時、東ティモールを弾圧し続けたインドネシアに、日本という国は援助をし続けた。莫大な税金をつぎ込んでいたという。東ティモールという小さな国の悲痛な叫びには耳を傾けなかった。傾けなかっただけではなく、弾圧をする側に回っていた。

僕らは、そんなこと、全然知らなかった。僕らの税金が人を殺すために使われているなんて、夢にも思わなかった。
無知は罪なのかもしれないが、その時にそれを知る術と、知った時にそれを止める方法を、僕らは持たなければいけないのではないか。

あまりの無力さに、心は泣くが、僕らは大地の子供だから、手を繋いで歌うしかないのだろう?

アニーのライブの前日の夜更け。
僕は歌を書いた。曲はカンタ!ティモールで東ティモールの青年が歌っていた曲だ。だから、歌詞を書いた。

明日のライブで歌おうと想った。みほにコーラスを頼もう・・・そう想った。

「祈りの花」

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
涙の雨が降り 花が咲いた

風が吹いて 時が流れた
月が綺麗だ 手を繋ごう
嵐が去って 種を蒔いて
夕陽が綺麗だ さぁ手を繋ごう

もしも僕らがすべてをなくして
自由も安らぎも愛も失って
それでも大地がここにあるならば
僕らの明日は消えはしないだろう

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
祈りの雨が降り 花が咲いた

星降る夜に唄を歌おう
すべてを流して唄を歌おう
あなたのもとへ たどり着くまで
今を生きてく唄を歌おう

もしも僕らがすべてをなくして
友も恋人も家族も失って
それでも大地がここにあるならば
僕らの希望は消えはしないだろう

オーマルシラ ヘイウルシラ
大地の子供だ僕たちは
オーマルシラ ヘイウルシラ
願いの雨が降り 花が咲いた

アニーちょっと復活への奇跡。その十。

2013-08-28 05:03:24 | Weblog

ハンモックに寝そべる、プロレスラーヤクザの腹の上で眠る犬。なんとも安らかな寝顔だ。
八丈島のキャンプ場。日に日に真っ黒に焼けていくおだちゃんを遠くに見ながら、考えていた。
おだちゃんは今無職なのだが、よその人から見たら、どんな職業の人に見えるのだろうか?

考え抜いた末、僕が出した答は・・・飲食店を七つほど経営している、やり手のヤクザ。怖ーい。

おっと、なんの話だっけ?そうそう、アニーの話の続きだ。

ライブ前日。らしくもなく練習に勤しむ僕なのである。が、どうにも指が痛い。左手の指先が異常なほどに痛いのだ。はて?どうしたのかな?

路上。例えば冬。凍りつく空気の中、五時間もギターを弾き続ける僕だ。
路上。例えば雑踏。例えばバトル。よそのグループがアンプを使って大音量で挑んでくる。生ギターで迎え撃ち、30曲も本気でかき鳴らすことも可能な僕だ。

はて、どうしたのかな?尋常ではない指先の痛みだ。

ギターを弾かずに過ごしたのは、たったの二週間だろ?そんなことは、良くあることだろ?

火が出そうなほどに痛む指先を繁々と眺める。あっ、フニャフニャしてる。

なるほど・・・。そういうことだ。

原因は八丈島にあり。

ほぼ毎日、おだちゃんの愛犬ゲキドンを連れて海に入った。指先のギターダコが、ふやけて全部なくなってしまったのだ。

僕の指先は、ギターを弾き始めたばかりの少年のようにフニャフニャなのだ。この指で何十曲も弾いたら、火も出るさ。おぉ、初心者の指になってしまった。

つまり、この痛みは、翌日になっても治らない痛みだ。弾けば弾くほど増していく痛みだ。・・・どうすっかなぁ。

セットリストを一通りさらうだけでも20曲ある。二回さらったら40曲だ。
もう気合いしかない。痛みが悪化して、明日に影響すること間違いなし。
まぁ、明日はさらなる気合いで弾けばいっか。そんな事を想いながら、三回さらった。60曲だよ。

実際、ライブ当日。死ぬほど指が痛かった。みほのMC中に、何度も振り返ってマコに指先を見せながら「痛いよぉ」と申告した。
申告されても・・・どうしようも出来ないっすよ、というマコの苦笑いね。

まぁ、そんなこんなで、ライブ前日の夜は、更けていったのである。

つづく。

アニーちょっと復活への奇跡。その九。

2013-08-27 02:56:57 | Weblog

あのね、野菜の話なんだけどね、結局毎日毎食、ペペロンチーノを作って食べているわけ。自家製野菜のペペロンチーノだよ。自家製野菜だけのペペロンチーノなんだけどね。
なんかさ、おれ、やっぱり、料理の才能あるんじゃないかな?意外といけちゃうのよ。見た目も良いし。
やっぱりあれだね、本気で修行して来ようかな。行っちゃおうかな、イタリア。えっ?遊びにじゃないよ?修行だよ。あぁ、辛そうだな、イタリアで修行。あぁ、ワクワク。

ん?・・・アニーの話?だっけ?

最後のリハの続き。
エムケイとしっしーは翌日が仕事のため23時頃に帰って行った。嵐山は遠い。二人ともお疲れ様と、心から想う。
ここからが本番だ。みほと二人で演奏する、たくさんの曲を合わせなければならない。
みほも仕事帰りなので疲れている。おれも八丈島帰りで疲れている。同じ疲れているなのに、一緒にすると怒られそうな気がするのは・・・なぜだ?

一番揉めたのはロンリーナイトではなかったか。ライブでは一度もやったことのない曲だ。是が非でもやりたい。
が、この曲、息継ぎをする場所がない。みほ曰く、一人じゃ歌えない!である。そう言われても・・・みほは二人居ないわけで・・・。
「交代で歌えばいいじゃん」とみほが言った。青天の霹靂である。そういう手があった。そういうのもいいじゃないか。
パート分けをして、何度も練習する。結構複雑な構成になってしまったため、歌詞の紙が書き込みだらけになってしまった。
是が非でもやりたかった曲が、やっと陽の目をみる時が来る、の巻である。

そんなこんなで、時刻は2時を回っていた。みほはグッタリとして、「疲れたぁ」を繰り返している。よく頑張ってくれた。この日だけでも、相当な曲数を歌っている。家リハなだけに、時間は無制限だからね。

最後のリハは終わった。リハと言っても、曲を確認しただけってな感じ。しかも実質二回。不安が無いわけではないが、不安だらけってわけでもない。そりゃあね、長年やってきたバンドですから。

あとは、一日休んで本番へ。

つづく。

アニーちょっと復活への奇跡。その八。

2013-08-27 01:49:00 | Weblog

ペペロンチーノ繋がりなので、ついでに書いておく。
八丈島生活、最後の最後に残ったのは、焼きそば一人前とサッポロ一番塩ラーメン一人前。さて、これをどうやって食べるかというのが最後の課題。
やはり、こうなる。一緒に食べちゃえ!である。
サッポロ一番塩ラーメンを茹で、茹で上がる寸前に茹で焼きそばの麺を鍋に入れる。塩ラーメンの粉末を入れる。一個。焼きそばが入ったことと二人前の麺に対して味付けが一人前しかないということで、サッポロ一番ではなく、サッポロ三番くらいにランクダウンしたような気がするが、まぁいい。

なんと名付けようか・・・サッポロ三番塩やきそばラーメンか?やきそば一番薄塩ラーメンか?ネーミングなどどうでもいいんだ。

泣けたね。泣けたよ。・・・マズイよ。美味しくないよ。若干気持ち悪くなったよね。サッポロ五番くらいだったよ。

不味そうだったんで、おだちゃんがさの器に三分の二ほど盛ったのだがね、さすがおだちゃんだね。だてにプロレスラーヤクザみたいな顔はしてないよね。完食してたよ。さすがだよ。プロレスラーヤクザ顔。
全然ペペロンチーノ繋がりではないんだね。へへへ。

おっといけねぇ、アニーの話だよね?

さて、八丈島から帰って来た翌日。いや、朝の3時半に帰って来たのだから、帰った当日だね。アニーのメンバーが集まる最後のリハ。ライブを翌々日に控えた木曜日の話だ。

エムケイが仕事帰りにスーツ姿で登場。しっしーが高速をかっ飛ばして登場。そして、少し遅れてみほがたんまり買い物袋を提げて登場。みんなの晩御飯。お菓子とジュースも。家リハは、ちょっとした宴会みたいで楽しいんだね。

そう、マコは来ない。マコは欠席なのである。その旨、もちろん僕は知っていたのだが、他のメンバーは知らない。なぜ知らないのかというと、伝えていないからだよ。
だって、最後のリハにメンバーが揃わないなんて・・・みんなが不安になるじゃんね。内緒内緒。

マコは相変わらず仕事が忙しくてね。無理をすれば来られたのだけれど、無理しなくていいよって言ったのだよ。マコは来なくても大丈夫だから、心配いらないよってね。

マコにはリハで決まった事を伝えればいいのだ。なぜなら、マコはそれだけで、全てをなんなくこなしてしまうからね。あとは、みんながマコのリズムに合わせて演奏をすればいい。これが、うちのバンドのリズムなのです。その信頼が、うちのバンドのリズムなのですよ。

みほがこう言っていた。「マコの脳みそはどうなってるんだろうね?」
これは、マコの記憶力に対する言葉だ。なんの記憶力かというと、それは曲の構成に対する記憶力なんだね。

これには、誰もが舌を巻くんだよ。
アンコールでやったパオパオなんてね、一度も合わせてないんだよね。最後に演奏したのは七年前か?
その曲の構成の隅々まで覚えているのだよ。細かい決めの一つまでね。それはね、もう、ちょっと感動的ですらある。
それがほぼすべての曲に対して現れるわけだから、大したものなのだよ。

そして、今回のライブでのマコの最大の功績は、最後のリハに参加しなかったこと、なのかもしれない。

四人で合わせて(エムケイがマコの代わりに、カホンの代わりのダンボール箱を叩く)上手くいかない曲がある。普通だったらね、最後のリハで上手くいかないってのは不安なわけで・・・どうしよう?と、あたふたもしちゃうんだけれどね。
この日は、合言葉のように・・・、「今日はマコがいないからね、本番はマコがいるから大丈夫!」と口々に言って、笑いながら片付けていくのである。これは大事。ネガティブが、まこの不在によってポジティブに変わっていく瞬間。

題して、伝家の宝刀「マコがいないからね」。

そんなこんなで、最後のリハ。嵐山の夜は更けていったのであった。

つづく。

アニーちょっと復活への奇跡。その七。

2013-08-26 22:12:43 | Weblog

八丈島のペペロンチーノならぬアジロンチーノ。味を占めたのかどうかはわからぬが、鯵だけに・・・プププ。翌日もパスタの整理に追われる僕たち。
やっぱりツナじゃないか?ということになり、おだちゃんがツナ缶を一つ買ってきた。
ゆうべのアジロンチーノを参考にすると、ニンニクはもっと強めで良し。シマトウももう少し入れて良し。
そんなわけで、ツナロンチーノに挑戦である。余っていたナスとピーマンも入れた。ピーマンは入ってるんじゃない?ペペロンチーノ。つまり、今日はニンニクとピーマンがペペロンチーノだ。それ以外は違う。

やっぱりね、ツナはいいね。ツナは鉄板だね。美味しいね。
ちょっとマヨネーズは合うでしょ?ツナとマヨネーズ、鉄板だね。合う合う。合う合う。
おだちゃんが、麺つゆ、合うんじゃない?と、麺つゆを足す。おっ、合う合う。和風になった。おっ、ほんとだ、合う。合う。和風になった。

・・・ペペロンチーノ、関係なくなっちゃったよ!和風ツナスパじゃん!

おっと、アニーの話だったな。

セットリストが送られて来てから一週間後、八丈島のお盆が過ぎた頃、海が見渡せるキャンプ場にいる僕に、みほからのメールが届いた。

「やりたいカバー曲見つけたんだけど、間に合うかな?」

モンゴル800、通称モンパチの「小さな恋のうた」。

ほぉほぉ、これはいい選曲だ。みほが歌いたい曲を探し当てたのならば、何がなんでも間に合わせなければね。
だがしかし、そうは言っても、僕は八丈島の太陽の下にいる。ギターは無い。
でも、なんとかなる。帰ってから一日しか練習する間がなくとも、なんとかなる。なんとかする。それくらいの自信なら、標準装備なのさ。

この歌、最近では「倖田來未」や「がっきー」がカバーをしているらしい。関係ないけど、今、こうだくみって打とうとして、こうたくみって打ったらね、江沢民って出て来て、ちょっとうけた。こうだくみとこうたくみん・・・似てるじゃないか。全然関係ないけど。

で、八丈島の空の下、アイフォーンのYouTubeアプリを起動。倖田來未の小さな恋のうたを検索。聴いて見る。・・・ふむふむ、いいねぇ。いいねぇ。これはいいねぇ。

倖田來未も悪くない。が、みほが歌ったら尚いいねぇ。良くなるはずだねぇ。こういう時に心が踊るのである。

みほはこの歌を聴いて号泣したらしい。そして、歌いたいと想った。
そんな気持ちで歌う唄が、良くないわけがないだろう。人というのは、こういう時に、心が踊るのである。

「小さな恋のうた」モンゴル800

広い宇宙の数ある一つ 青い地球の広い世界で
小さな恋の思いは届く 小さな島のあなたのもとへ
あなたと出会い 時は流れる 思いを込めた手紙もふえる
いつしか二人互いに響く 時に激しく 時に切なく

響くは遠く 遥か彼方へ
やさしい歌は世界を変える

ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌
ほら ほら ほら 響け恋の歌

あなたは気づく 二人は歩く暗い道でも 日々照らす月
握りしめた手 離すことなく 思いは強く 永遠誓う
永遠の淵 きっと僕は言う 思い変わらず同じ言葉を

それでも足りず 涙にかわり
喜びになり 言葉にできず
ただ抱きしめる ただ抱きしめる

ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌
ほら ほら ほら 響け恋の歌

夢ならば覚めないで 夢ならば覚めないで
あなたと過ごした時 永遠の星となる

ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌
ほら あなたにとって大事な人ほど すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌

つづく。

アニーちょっと復活への軌跡。その六。

2013-08-26 21:07:20 | Weblog

八丈島での夏休み。最後の方は、余った食材処理大会だったわけ。まぁ、なるよね。
で、パスタがあってね。パスタはあるけど具材が寂しい。具材が寂しくてもいけちゃう料理ったら、ペペロンチーノじゃない?違う?ペペロンチーノな感じがしない?
あれって、具材が無い感が満載だと、おれは想うわけ。

で、ペペロンチーノ大会が始まるんどけどね。オリーブオイルは無いからサラダ油ね。で、ニンニクはチューブのやつね。あぁ、そうそう、あとはアジ、ムロアジ。ムロアジのなめろう。うん、そうだね。ムロアジのなめろうが入った時点でペペロンチーノではないんだけどね。いや、今のところ、ニンニク以外はペペロンチーノではないんだけどね。でもあれだよ、トウガラシだよ。八丈島には、必殺の島唐辛子、通称シマトウがあるんだよ。それをピシッと入れたら・・・もう、ペペロンチーノなわけ。ほんとに、もう、めっちゃペペロンチーノよ。
あぁ、写真はね、あまりに不味そうに見えるから載せないけどね。いや、美味しかったよ。まぁ、ペペロンチーノではないけどね。どっちやねん!ってね。

あぁ、アニーの話だったっけね。

八月のお盆を前にした頃のこと。八丈島にいる僕のもとに、みほからメールが届いた。みほ考案のセットリストが送られて来た。

実際、結構驚いた。ハッとした。実のところ、もう少し守りに入ったセットリストを作ってくるんじゃないかと思っていた。まぁ、それはそれで受け入れるつもりではあったんだけどね。

攻めてるじゃないか・・・。怒涛な攻めをみせているじゃないか。驚いた。

これが、当初のセットリスト案。

前半
1  空が泣いた日
2  しろつめ草
3  ジュピター
4  ハミングバード
5  Diverge
6  Lonely night
7  遠い空 (ここから4人)
8  果てしなく続く日々
9  ハニー

後半
1  月
2  ラプソディ  
3  脱☆涙
4  ロゼッタ
5  永遠の月
6  紫色の夕焼け(ここから4人)
7  ひとひら
8  さかな
9  真夜中のプリンセス

アンコール
1 パオパオ
2 虹

二部構成。全20曲。
セットリストを作るのって、とても難しい。こればかりは、なんとも言えないほどに難しい。なんたって正解が無いものほど難しいものはない。

みほが、あぁでもない、こうでもない、と考え抜く姿が頭に浮かんだ。
叩き台としてではなく、素直な気持ちで、いいセットリストを組んだなぁと想った。

しかし、「空が泣いた日」を冒頭に持ってくるなんて・・・。誰も予想がつかないじゃないか。それでこそ、今回のライブ主旨に見合うってもんだ。

なんて思ってたんだけどね。曲当てクイズをやったでしょ?
あれさ、正解者が出るわけないと思ってさ、正解者には1000万円差し上げます!って書こうと思ってたわけ。まぁ、書くの忘れたんだけど。
そしたらさ・・・なんと、正解者がいたんだよね。まぁ、驚いたよ。メールを五度見しちゃったよ。鳥肌が立ったね。アニーファン、恐るべし。

案の定ね、素敵な景品なんて用意していかなかったんだけどね。
正解者の方は、みほ様から、色々と貴重な品々を貰ってました。めでたしめでたし。

あぁ、良かったよぉ。いきなり1000万円の借金を背負うところだった。。。あっぶねぇ。

つづく。

アニーちょっと復活への軌跡。その五。

2013-08-26 20:00:19 | Weblog

八丈島から帰って来て、家で作る料理には、同じモノが入ることになっている。それは、プチトマトとシシトウとトウガラシ。これは必須。なぜ必須なのかというと、この三つがマイガーデンで、毎日鬼のように収穫されるから。
飽きるとか、飽きたとか、そういうのは問題じゃないんだ。食べなければいけないんだ。超ヘルシー。おれ、ベジタリアンになるわ。
マイガーデンのプチトマト林には、青いプチトマトが1000個くらい成っている。

アニーズガーデンの話だったね。

福島レコーディングも佳境に入ろうとしていた八月初頭。みほと何度かメールのやり取りをした。

セットリストを決めないと準備が出来ないと言う。まぁね、そりゃあそうだ。

みほ曰く、いつもは曲順を印刷した紙の上に手書きでMCを書き込んでいき、そうやってライブのイメージを作り上げていく。それがないと不安だというわけだ。なんの準備も出来ないのが不安だというわけだ。

その気持ちは痛いほどわかる。なぜなら、そんなみほをもう長いこと見て来たからだ。

僕はこんなメールをみほに送った。

「うん、それは分かる。

でもね、だからこそってとこもあるんだよ。
歌うって才能は神様からもらったものだと思うわけ。
みほは歌う才能を神様からたくさんもらったのに、その才能を自分自身が堪能していないと思うわけ。

身構えたり準備したり、心配したりブルーになったり、気合い入れたり頑張ったり。
そういうのとは関係なく、歌うってことの意味や楽しさやいい加減さを知るってこと。

だからね、そんなライブをやりたいわけよ。
まぁ、これは実験なわけよ。

どんな時でも楽しく歌えたら素敵なんだよな。上手いとか上手くないとか関係なくさ。聴いてくれる人がいるとかいないとかも関係なくさ。」

しかし、まぁ、矛盾した話だ。

みほを引っ張り出すために、なんの準備も気負いも負担もいらないステージを用意しようと思った。
ただ持って生まれた歌の才能を気楽に披露させてあげたいと思ったのだが、みほがそれを負担に想うのならば、本末転倒ってことになってしまう。
そうなれば、この企画は失敗だ。

結局、企画主旨には反するのだが、みほにセットリスト作りを任せることにした。

一つだけホッとしたのは、「セットリストを考えてみるね」というメールの返事の最後に、音符マークの絵文字が入っていたことかな。

その音符マークが、みほのやる気を表しているような気がして、ちょっと心が和んだ、福島の夜だった。

つづく。

アニーちょっと復活への軌跡。その四。

2013-08-26 16:54:22 | Weblog

嵐山に引っ越して来るまで、夏の雑草の力ってものを侮っていた。それはそれは凄まじい。十日間留守にしただけで、庭は、林と化していた。玄関前も。ウッドデッキは蔦に絡まれ放題で、おっ、ここは甲子園球場か?と間違えてしまうほど。ほんとに。

留守中に大家さんから電話があった。
「草刈りしておきました」
「ありがとうございます、いつもすみません」
「で、草と一緒に、ハンモックのロープを切っちゃいまして・・・申し訳ない」
「いいですよ、そんなの、ちょちょいですから」

そんなわけで、ハンモック二号の自作スタンドby桜の樹を地面に押さえつけるロープを二本、地面に食い込ませた50センチ程の杭やに、せっせと結び直したところ。
この自作ハンモックスタンド作製中に、桜の樹の攻撃を受けておデコに重傷を負った事があるので、ここはしっかり結んでおかなければならない。

んで、今はハンモック二号で続きを書こうってわけ。
ハンモック二号はね、空が見えるからいいんだよ。雨が降ったら濡れるけどね。雨が降ったら一号でね。もうすごいね、全天候型ハンモック生活だね。生活なんだね。

あぁ、アニーの話だね。

ちょっと記憶が錯綜しているな。

みほが伊香保からやって来たのは六月アタマ。その時はギターを持って来てはいないな。
その日はちょこっと歌っただけで、ライブやろうって話して、ビープラスに電話して日にちを押さえて。
みほがギターを持って現れたのは七月の半ば。そうそう、それが正解。

三回あるリハのうち、初回は前述のように、みほと二人で曲決めに終始。
二回目にメンバーが嵐山に集合した。もちろんエムケイも。

まぁ、和気あいあいな感じでね。家だし。スタジオみたいに時間制限ないし。オニギリとかパンとかお菓子とかを食べながらね。

よくよく考えたら、マコとしっしーに会うのも二月のライブ以来・・・半年振り。元気ぃ?どうよ最近?みたいな。

ライブの進め方ってのはまだ決めていないわけで、個人的には、「自由!」をテーマにしたかったんだけど、四人集まるとそうもいかず、ある程度の決め事は必要だと・・・。

四人で演奏する曲は、バンドライブの定番でいく方向に固まり、曲をリストアップ。

そこで、エムケイからの提案。カバー曲を一曲やりなさい。と。
まぁ、時間はないよ。集まるのはあと一回。なんとなく提案はうやむやに。

セットリストどころか、ライブの進め方もうやむやなまま、その日は解散となる。
マコとシッシーがどこでどういう風に登場するのか?とか、みほとシングで、どのへんの曲をどのくらい演奏するのか?とか・・・何も決まっていない。

そもそも、別に決める気がなかったんだけどね。だって、家にいるような雰囲気でやるつもりだったから。
用意された歌詞の紙をペラペラ
めくりながら、「次は何を歌う?」って感じでやるつもりだったんだよね。

そんな状態のまま、僕は福島レコーディングへ。約一ヶ月、ライブの前々日まで、帰ってこないのである。

つづく。

アニーちょっと復活への軌跡。その三。

2013-08-26 14:12:35 | Weblog

夏はいいな。洗濯物がすぐに乾くからいいな。そよ風なんかが吹いていると、尚いい。ハンモックなんて30分もあれば乾いてしまう。
そんなわけで、昼下がりだ。ハンモックに寝そべって、続きを書こう。書くことにしよう。

嵐山の我が家、みほと二人で思い思いの曲を挙げていく。一曲挙がるたびに、歌詞をプリントアウト。歌いながらキーを決める。コードを忘れた曲が多々ある。思い出しては書き込んでいく。さっぱり忘れた曲もいくつかある。音源を聴いて確認しながら、書き込んでいく。

あの曲は?あの曲も。あとあれは?あとあれも。と、歌詞をプリントした紙がどんどんと重なっていく。
この作業は楽しい。出来得るならば、こんな作業もライブで見せてあげたいとさえ想う。

実際、キリがない。

僕はどちらかというと多作な人間だ。作曲だけを生業としたミュージシャンではない、つまり他人に提供する目的で作曲をする人ではない。あくまでも自分、もしくは自分のバンドで演奏するためだけに作曲をするミュージシャンとしては、間違いなく多作だ。
もう数えきれないほどの曲を作った。

アニーの曲しかり。

アニー結成からアニー解散までの約十年の間、水が湧くように曲を作った。
そして、そこにみほが書いた曲が加わる。相当な数の曲たちだ。アニーの歴史だ。

相当な数の曲たちは、当然の如く活動の中で淘汰される。ライブの定番の曲たちが増えていくとともに、演奏しなくなる曲も増えていく。

もともとアルバム用に作られ、一度も演奏されることのなかった曲たち。制作当時の熱があっという間に冷め、お蔵入りになってしまった曲たち。曲のスタイルがバンド演奏に向かなかったために、採用されなかった曲たち。まぁ、色々とある。

そんな曲たちを拾い上げる。今回のライブのテーマが、そんなところにもあったりする。

つまり、みほと二人でプリントアウトした歌詞の紙。ざっと拾っただけなのに、40曲くらいになってしまった。この中に、マコとシッシーが加わる定番の曲は含まれていない。

つまり・・・こんなには演奏出来ないよぉ!状態になってしまったのである。

つづく。

アニーちょっと復活への軌跡。その二。

2013-08-26 13:18:18 | Weblog

今、ハンモックを洗濯している。ハンモックには木の棒が付いて居るので、ガタンゴトンと大変な音がしている。洗濯機が壊れたら・・・おれ、泣くな。確実に、泣く。

アニーの話だ。

七月の某日。みほがギターを持って嵐山にやってきた。ライブに向けて親睦会である。親睦会という名の強制曲決め会である。
伊香保温泉からの旅行帰りのみほ、我が家を見回しながら、伊香保より非現実の世界だわ・・・と言っていた。

まずは、今回のライブの趣旨説明から始める。

みほと出会い、アニーズガーデンを始め、アニーズガーデンが解散するまで、シングのギターに合わせてみほが歌った回数、ざっと見積もって数千回。そのほとんどが、貸しスタジオやライブハウスではなく、シングスタジオ・・・つまりは部屋の中。
曲を作った時、曲を覚える時、レコーディングをする時、人に聴かせる時、はたまたなんでもない時。僕のギターに合わせてみほが歌う。
僕が想うに、この時のみほの声は素晴らしい。一切の気負いがなく、緊張も不安もなく、ただ純粋に歌う。この声が素晴らしい。コンポーザーとして、至福の時はこの瞬間だ。おぉ、いい歌じゃないか・・・と心から想う。

つまりは、この瞬間を切り取りって、みんなに聴かせてみたい。これが今回のライブの趣旨。

まぁね、そりゃあ、完璧には無理だわさ。お客さんを前にして、部屋で歌うように歌えなんて無茶だわさ。だって、実際に目の前にはお客さんがいるんだからね。そりゃあ、意気込むわな。

でもまぁ、主旨ったら主旨なんだね。こんなライブをやりたいっていう主旨なんだね。

そんなわけで、「意気込まない」というただ一つの理由により、リハは最低限の回数。マコとシッシーには数曲だけ参加してもらうという、今回のライブのコンセプトが決まったというわけなのです。決まったというより、決めた、だね。というより、決めていた、だね。

みほ引っ張り出し大作戦、というわけなんだよね。

アニーちょっと復活への軌跡。その一。

2013-08-26 12:55:43 | Weblog

アニーズガーデン解散が2006年12月。去年の四月に、5年と4ヶ月振りに一夜限りの復活ライブなんてものをやってみた。
大人になったアニーは、なかなか素敵なバンドへと変身していた、ような気がする。

それから1年と4ヶ月。つまり、解散から6年と8ヶ月。再びアニーズガーデンが一瞬の復活を果たした、と。うへぇ、途方もない月日だな。

場所は大宮にあるライブバー、ビープラス。去年の年末にTrash Box Jamのワンマンライブをやらせていただいたハコである。
そう、去年の年末のワンマンライブの時から、アニーの復活ライブは始まったと言っても過言ではない。のだ。

こじんまりとしたハコである。ステージと客席との距離が異様なまでに近い。アットホームな空間である。

去年、Trash Box Jamのボーカルとして歌い終わった後に、こんなことを思っていた。・・・ここでみほと二人で歌演りたいな。軽く、しっとりと、自由に・・・歌わせてみたい。

そして迎えた2013年のアニー新年会。

この世界で一番難しいことはなーんだ?

それはね、みほの首を立てに振らせることなんだよ。

口説いて断られて、口説いて断られて、忘れてまた口説いて、を繰り返すこと半年。
奇跡が起こったね。「まぁ、いいけど・・・」。それがみほのGOの返事である。首を立てに振ったわけではない。まぁ、いいけど・・・。

そこですかさず、日にちを決めてライブハウスを押さえてしまう。もう逃げられないぜ。
こうして、8/24のライブが決まったわけなのだが、七月に入って、リハの日程の連絡をした時のみほの返事は「えっ?本当にやるんだ?」だったというね・・・。

場所も押さえてあるんで、もう逃げられませんぜ、とね。

そんなこんなで、都合三回のリハに突入していくのであります。

つづく。


脱力感満載でお届けします。

2013-08-25 16:47:47 | Weblog

いやはや、いやはやね、脱力、脱力。脱力しております。眠ってね、起きても寝転がっていてね、寝転がってるからまた眠ったりしてね。なんだか、身体に力が入らないなぁ。体調が悪いってわけじゃないんだよ。ただただ、脱力中。
あぁ、今日もそこそこ暑いが、蝉は鳴いているが、まだ八月ではあるのだが・・・夏は終わった。

なんだか、とてつもなく忙しかったような、忙しいというより忙しないと言った方がしっくり来るな・・・怒涛の一ヶ月。

仕事を辞めて、福島へ行って、一日空けて八丈島へ渡り、帰ってきてライブ。これで夏は終わり。あぁ、寂しいなぁ。でも、終わっていいんだよ、夏は。なぜならば、夏の後には、秋が来るからさ。秋はいいじゃないか。秋が好きじゃないか、僕は。

秋を迎える前に、まだやる事が残っている。それをやり終えたら、マイオータムンの到来だ。

さて、さて、脱力しながらも、アニーズガーデンのライブレポでも書くっかな。

アニーライブ。2

2013-08-23 23:37:03 | Weblog
そんなこんなで、いよいよ明日はアニーライブなのである。
曲当てクイズとかをやりたくなるようなセットリストなんだけどね。絶対に当たらないと想うんだよね。いやぁ、これは無理だな。自信のある人はメールで応募してくれてもいいよ。当たったら・・・なんか、スーパー素敵でレアなアニーグッズをあげちゃうよ。

まぁ、そんなことはいいんだけど。

前日にして、お客さんの入りが心配になってきた。行けます!というメールが届いたりしてるのだがね、全員がくれるわけではないからね。誰が来てくれるのだか、どのくらい来てくれるのだか、まったく把握できないのだよ。まぁ、それはいつもの通り。蓋を開けてみないとわからない・・・的な。

今回はマックス38席のハコなわけ。結構埋まりそうなわけ。やっぱり埋まってくれなきゃ困るのだけれど、入り切れないってのもまた困る。途中参加宣言の人なんかも居るわけで・・・うーん、困ったのか困ってないのか・・・もわからない。だって、何人来るかわかんないんだもん。

まぁ、いっか。久しぶりのアニーだし。
とにかく、一人でも多くの人に聴きに来て欲しいってのが、心の底から想うことなのだよ。

さぁ、指が痛いけど、練習しようっと。