ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ブラブーラ星人。

2016-03-31 00:22:21 | Weblog


ちょっとした小机に左手をついて上半身を45度ほどの角度に傾けて、右腕を前後にブラブラと振り子のように振る。
力を入れてはならない。あくまでも、振り子のようにブラブラ。
前後に10回。終わったら、左右に10回。終わったら、右巻きにグルグル10周。終わったら、左巻きにグルグル10周。あくまでも、力を入れずに、振り子のように。

なんだこれ?


一昨年の9月の終わり頃。事故で入院した新潟の病院のリハビリの先生から、退院をするにあたって、しばらくは「これ」をするようにと授かったリハビリ方。

先日、今通っている病院のリハビリの先生がこう言った。
「しばらくはこれをするように」

ブラブーラ、ブラブーラ。

もうかれこれ、5ヶ月の間、右腕を90度よりも上に挙げていない。挙げてはいけないことになっている。

先日、主治医の先生が僕にこう言った。
「バンザイをしてごらん」

言われた通り、僕はバンザイをしたのだけれど、左腕は上に挙がるのに、右腕はぐにゃっとしていて、なんだか、西城秀樹のYMCAのCの形みたいになっていた。
右腕が肩よりも上に上がらなくなっている。固まってしまっている。ということだ。

そして、主治医の先生は言う。
「じゃ、リハビリね」

リハビリといっても、肩よりも上へあげるリハビリは時期尚早なのである。
なにせ、骨を移植仕立てなのだから。

だから、とりあえず、今は、ブラブーラなのである。

いやしかし、見事なまでに「振り出し」に戻ったものだ。
再骨折をした時点で、振り出しに戻ってしまったとは思ったものなのだが、こういうブラブーラの刑を言い渡されたりすると、まさに振り出しに戻った感満載なのである。

でも、と思う。

退院をして帰ってきた頃を思い出すと、少し笑ってしまう。
「よくも、あんな死にかけちゃんみたいな状態で退院してきたものだな」と。

動くのも、歩くのも、何をするのも、まったく普通には出来なかった。
やっとノロノロと動けるだけの状態。

そして、思う。

ブラブーラはやらされているけれど、今はなんでも出来ちゃうもんなぁ。良かったなぁ。
一年半経って、振り出しに戻ったりはしたけれど、実際問題、あの頃とは比べようもないほどに、僕は動ける。

ライブが決まってるし、ギターでも弾くかなぁ。

あっ、ライブのお知らせ、してないや!
しなきゃ!
しなきゃ!
しなきゃ!

さて、ブラブーラを3セットやってから、寝るっかな。

さくら。

2016-03-25 00:15:50 | Weblog
そろそろ怒られる頃合いだなぁ。
今度は誰に怒られるのかなぁ。
怖いなぁ怖いなぁ。嫌だなぁ嫌だなぁ。

と思っていたら、やっぱりちょー怒られたから、書いている。

何を怒られたかというと、ブログを書かないことを、である。

その後の体調、術後の経過やら、本決まりになった次のソロライブのお知らせ等々、書かなければならないことは、まぁまぁある。

あるのだけれど、怒られるの待ち、みたいな状態になると、つい、怒られるまで待ってみようかな、などと思ってしまう、この不思議。

いやしかし、ついこのあいだ、家賃を払ったばかりなのに、もう月末じゃないか。がーん。
また家賃を払うのか!?
そりゃあそうなんだけど。

この一ヶ月は、光の速さだった、ような気がする。

3月に入って、手術の覚悟と準備をして、入院して手術して、ウンウン唸って苦しんで、ケロッと元気になって、松葉杖をついて退院して、そこらへんで月の半ば。
退院の三日後と十日後に通院して、レントゲンを撮った。術後の経過は順調らしい。抜糸をした。昨日、お風呂の許可がおりた。大事をとって今日、お風呂に入った。

先日、少しだけ畑仕事をした。右足の付け根の傷を庇うせいだろうか、いろいろな場所が筋肉痛になった。まだ、すぐに疲れる。

最近は、早起きして、コーヒーを淹れて、タンブラーを持って畑へ行く。
草むしりをしたりはするが、基本的に、本を読んでいる。これ、楽しい。晴耕雨読ならぬ、晴読雨読。これ、楽しい。

午前中から夕方まで、何をするでもなく畑にいたりする。なんだか、これはこれで、旅みたいだ。

病院食のような、品数が少し多めの食事が好きになった。北海道から届いたお米が美味しい。

まだ迂闊には動けない。動けるけれど動けない。だから、あまり動かないように動く。
自分は常人だと、勘違いした瞬間が危ない。

とりあえず、早く、
バイクに乗りたい。
温泉に行きたい。
旅がしたい。

とりあえず、そんなところかな。

もうすぐ、我が家の裏の「さくら」が咲くなぁ。

健康志向。

2016-03-14 06:22:40 | Weblog
日曜日だから、散歩に行くかな。と思った。

リハビリの先生が、「運動をしないと体力が落ちちゃうからね」と言っていた。

おれ、健康になりたい!

というわけで、散歩に行く。

さて、松葉杖はどうすっかな?

松葉杖がなくても歩ける。

が、途中で痛くなったら困るな。

とりあえず持ってくかな、松葉杖。

が、つかないで手に持つ松葉杖ってのは、「武器」にしか見えなくはないか?


結局、松葉杖をついて歩き始めた。結局、最後まで松葉杖をついて歩いた。
松葉杖、意外といいかも。
逆に、まだ、松葉杖がないと辛いのかも。

近所の、行ったことのないエリアを徘徊した。意外と住宅街がある。少し驚いた。住所を見ると、隣町だった。

それにしても、どこの町もそうなのかもしれないが、極端に人気がない。日曜日の午前中に住宅街を歩いて人に会わないというのは、なんとも不思議なのだ。

高齢化社会だねぇ。過疎化が進んでるねぇ。空き家が多いねぇ。昔は華やかだったんだろうねぇ。十年後はここらへんで野良犬と野良イノシシが縄張り争いをしていそうたねぇ。などと思いながら歩く。

気がつくと、ずいぶんと遠いところまで来てしまい、帰ることにする。
遠いところまで行ってしまったので、帰り道も遠い。

最終的には疲れちゃってめまいがしてきたりしてね。
そりゃあね、丸五日間ほどベッドの上にいたわけだからね。無理は禁物の、その無理ってやつですよ。

松葉杖で一時間半ばかりの散歩。

すれ違ったのは、犬の散歩の女の人一人と、近所のおじいさん二人と、近所のおばあさん一人。くらいかな。

長閑だねぇ。長閑だよぉ。

死にかけの子鹿、死なず。

2016-03-13 07:00:51 | Weblog
あんなに痛くて辛かった日々が嘘のように・・・

まぁ、おれ、知ってたけど。

一歩進むのに3秒くらいかかる、生まれたてか死にかけの子鹿のような僕に向かって、主治医の先生は言った。

「じゃ、明日の午前中に退院ね!よろしく!しくよろ!」

鬼か!!!?とね。

どんなに痛くて辛い日々も、必ず過ぎ去る。明けない夜はないぜよ。やまない雨もないぜよ。ノーミュージックノーライフぜよ。

まぁ、知ってたけどね。

ちょっと調子が良くなってきた僕は、なぜか微熱を帯びた身体で、なぜかウトウトとしながら、一時間ごとに、いや、15分ごとに、いや、1分ごとに、みるみると回復していく。

松葉杖の練習をして、松葉杖なしでは退院など出来るはずもないと、松葉杖をつきながら帰っては来たものの、「あれ?松葉杖要らないんじゃね?」と、松葉杖を使わずに歩いてみると、ちょっと痛いが歩ける。痛くて歩けなかったところからの急激な進歩。
ちょっと痛いが歩けるならば、松葉杖なんか要らないね、と歩いていたら、もはや、ほとんど痛くない。数時間のうちに急速な進歩。もしかしたら、これは進化なのかもしれない。おれ、進化しているのかもしれない。

おいおい、大丈夫なのかよ、ばか。ばかがまた調子に乗ってるよ、おいおいばか。やめろよ、ばか。と、ご心配なさっているであろう口の悪い貴兄に朗報です。

腰の傷はいいのです。腰の傷は、骨を取るために切った、ただの傷に過ぎないのです。
どんなに痛かろうが、放っておいても勝手に治ってしまうのです。たた痛いだけなのです。
と、リハビリの先生が言っていた。

大事なのは肩の傷。
大丈夫。
慎重です。今回は、慎重です。
しなくても良いと言われた鎖骨バンドを念のためにしている始末です。慎重です。

肩の傷、切った傷よりも、肉の中身が痛いです。
まだ時々、眩暈を起こすくらい痛いです。

がしかし、珈琲くらいは淹れられます。
久しぶりに美味しい珈琲を。

はい。無事に退院しました。

めでたしめでたし。

明けない夜はないセヨー。

翼をひろげて。この大空へ。パタパタと。

2016-03-12 05:24:59 | Weblog
朝、看護婦さんにこう言われた。

「この抗生剤で点滴は終わりだからね、終わったら点滴の針を抜くからね」

そうなんだよ。調子が出ないのは、体に繋がれたチューブのせいなんだよ。

チューブさえ外れれば、おれは自由な鳥だ、どこへでもパタパタと飛んでいける。

「早く抗生剤、終わらないかな」

僕はユラユラと点滴台を揺する。

全然減らない。あとちょっと、のところまで覚えているのだけれど、看護婦さんに起こされた。

とりあえず、点滴の針を抜いてもらい、晴れて自由の身。

やったぁ!

リハビリ室へ行かされて、松葉杖を使った歩行訓練を受ける。
そう、歩けなくなってしまったから。しばらくは、松葉杖だから。おれ。

歩行訓練からベッドへと帰還。

さぁ、晴れて自由の身だ。どこへ行こうか。何をしようか。
ベッドの背もたれを起こして考える。

「お昼ご飯だよぉ」と、看護婦さんに起こされた。

あら?寝てた?

お昼ご飯を食べる。
お昼ご飯を食べている間に、主治医の先生の回診が来た。
肩とお腹に貼ってある分厚いガーゼを外して、薄いガーゼと防水シートに変えてくれる。

「おっ、なんか、身軽になった気がするぞ?」

お昼ご飯を食べ終わって、感じる。

「なんか、今日は調子がいい!復活してきた!やった!」

さぁ、どこへ 羽ばたくかな。パタパタと。

「晩御飯だよぉ~」と、看護婦さんに起こされた。

あれ?また寝てた。

白ご飯にふりかけをかけながら、思う。

「なんだよぉ。一日中寝てたな、おれ。せっかく調子が出てきたのになぁ。おっかしぃなぁ」

の巻。

床ずれベイビー

2016-03-12 02:47:41 | Weblog
病人はベッドの上で寝ているものである。病人なのだから。

手術を受けて病室のベッドへと戻ってきて、目が覚めて、痛くて、驚いた。想定外の痛さとはこのことだ。たかを括っていた。

病人、痛みにより、動けず。

痛みにより動けず、ということは、痛みにさえ耐えられれば動ける。
動きたければ動ける。僕は動きたい。病室のベッドの上でも、色々と出来ることはある。
だけど、痛い。1ミリでも動くと痛い。動かないのもまた痛い。腰や背中が床ずれを起こして痛い。だから、動く。痛い。動かない。痛い。

病人、痛みにより、あまり動かないことに決める。

まる二日間、病室の天井だけを見て過ごす。

うたた寝を繰り返しながら、起きては寝て、寝ては起きる。起きては寝て、寝ては起きる。起きては寝て・・・。

かつて、こんなに辛いことがあっただろうか?

あった。そんなものはいくらでもあった。あったけど、最近の出来事の中では、結構辛いやつだと思う。

今回は鎖骨とともに、お腹を切った。お腹を切って骨を取り出した。だから、お腹が痛い。お腹の傷が痛い。
お腹が痛いと力が入れられない。
鼻もかめない。咳もできない。起き上がれない。歩けない。

お腹は痛いが、鎖骨は痛くないかといえば、鎖骨も痛い。先生曰く、「相当ゴリゴリやったから、痛いはずだよ」。

入院にあたって、大きなカバンを持ってきた。カバンの中には本がたくさん入っている。
ははは、一冊も読めないよ。あぁあ、持ってくるんじゃなかったよ。すげぇ重かったのに。

病室の天井だけを眺めながら、起きているような眠っているような時間を延々と過ごす。
その中で思っていたこと。

「もう最悪のピークは過ぎている。あとは、回復への道を進むだけ」

僕が「最悪」だと思う状況の中で思う事。

「最悪」の中から、抜け出せなかった事、未だかつて、無い。

そうだよ。今回も、見事に、「最悪」の中から抜け出した。
僕が想像したのよりも、少し長く時間がかかっちゃったけどね。

エメラルドマウンテン。

2016-03-11 18:28:06 | Weblog


痛いの辛いのとここに書き連ねたところで、そんなものを読んで誰が喜ぶでもなし嬉しいわけでもなし。
じゃあ、痛いの辛いのしかない「今」の何を書けって言うんだい?ということになるわけで、只々うーうーと唸りながら時をやり過ごす。
まぁ実際、このうーうーの中で何かを書けたのか?と問われれば、恐らく、答は「否」なのであるのだがね。
で、うーうーがやっと収まってきた今、結局、痛いの辛いのについてをね、僕は、書き連ねようとしているのだよ。

とりあえず、晩御飯を食べ終わって、松葉杖をついて、エレベーターに乗って、病院の屋上にある
サンルームってところにいる。

ポケットに100円を入れてきたから、自動販売機に100円を入れて、カップのブラックコーヒーを一杯。

あぁ、久しぶりのコーヒーだぜ。

つづく。

もう引退させてください。お願いします。5

2016-03-05 03:59:27 | Weblog
お風呂から飛び出して、また、フリチンでピョンピョンと跳ねなければいけない僕の気持ちを、誰か、分かってくれるのだろうか。

ピョンピョン跳ねながら、痛み止めのクスリを探す。
痛み止めが効くかどうかは分からぬが、痛み止めが効けば、痛み止めが効いているうちに、さらにピョンピョン跳ねることができる。

さっきの痛みよりも遥かに激しい痛みが襲う。これを繰り返すうちに、耐えきれぬ痛みに、入院を覚悟する、という展開。
いや、そんな展開はイヤだ。絶対にイヤだ。

どのくらいの時間、そんなことをしていたのだろうか。最初の痛みから二時間くらいか。

もう、身もココロもボロボロである。跳ねすぎて、足が痛いし。

二度目の痛みのピークを超え、少し落ち着く。クスリはまだ効いていないように思える。

トイレへ。お小水を。

「あっ、石、出た」

1.5ミリほどのちっちゃな石が、トイレの底に転がっていた。

ありがとうございました。

勝ちました。僕は、、、勝ちました。戦いに。
絶対に負けられない戦いに、勝ったのです。

これで、心置きなく入院し、手術を受けられます。

戦績は、四勝二敗です。白星が二つ先行です。幕下だったら、すでに勝ち越しが決定です。

でも、もう、戦いたくないです。この戦いは、イヤです。痛いし、怖いし。
四勝二敗の生涯成績で、引退したいと思うのですが・・・どうなんでしょうか。神様。


あぁ、みなさま、しょうもない話に付き合わせてしまって申し訳ない。

でも、ピョンピョン跳ねながら、「あっ、この話、ブログに書ける!」とか、「絶対に勝って、勝った話をブログに書くぞ」と思っていたのです。

つまり、今回の勝利は「読者の皆様のお陰です」的なことを、勝利インタビューで声高に伝えようと思います。

あっ、終わりです。

どうもです。

おわり。


リオのために入院する前に、別件で入院したくない!4

2016-03-04 03:41:59 | Weblog
我が家の玄関スペースは広い。
部屋?ってくらい広い。
都会の狭いワンルームくらいの広さはある。

お風呂を飛び出した僕は、バスタオルを肩に掛けて、玄関スペースを駆け巡っているのである。

ドタドタドタ、ピョンピョンピョン。

お腹がちょー痛いのである。

ちょー痛いんだけど、走り回らなければならないのである。

絶対に負けられない戦いなのである。まぢで。

入院を数日後に控えているのに、別件で入院など、するわけにはいかないではないか。
いやしかし、戦いに負ければ入院。それは明白。勝つか負けるか、本当の戦い。リアル。これこそ、リアル。

取り敢えず跳ねる。フリチンで。取り敢えず走る。フリチンで。なりふり構ってなどいられない。それが、リアル。これこそ、リアル。

痛みが少し引いた隙にトランクスを履き、また引いた隙にシャツを羽織り、また引いた隙にズボンを履き、装備が整った僕は、サンダルを突っかけて外へ出る。

外を疾走するのである。寒空の下を、右のお腹を押さえながら疾走するのである。

あっ、これね、独自の結石との格闘方。
本当かどうかは知らないけれど、ピョンピョン跳ねたり走ったりすると、石の位置が変わって痛みが消える、とかいうやつ。
本当かどうかは知らないけれど、三回、これで治ったから、他に方法を知らないから、これを実行するしかない。

お腹が裂けるほど痛いのに、走り続ける僕を、監督は代表に呼ぶべきだと思うわ。
すごい根性の持ち主だと思うわ。
絶対に呼ぶべきだと思うわ。おれ。

ゼーゼー言いながら、帰ってきた。

わかんないけど、少し、痛みが治まった。

なんとなく、いい気がする。

しばらく、おとなしくしていることにする。

治ったらいいなぁ。どうかなぁ。

なんか、治ったみたい。だよ。

あぁ、良かったなぁ、まぢで。


お風呂、全然途中なの。宮本武蔵みたいに髪の毛がチリッチリになってはいないけど、髪の毛を洗いたいの。

そんなわけで、ホッとひと安心しながら、お風呂にでも浸かりますか。

チャポンと浸かって大きな息を一つ。

「ふーーーーーーーーー」


「いてててててててててて!」

そんなに甘くはないのである。
結石は、そんなに甘いものではないのである。

つづく。

負けたら入院!の戦い。つまり、絶対に負けられない戦い。3

2016-03-03 03:25:16 | Weblog
シングブログの読者の方ならば、薄々は察しがつくことであろう。

この痛み。痛みの正体がなんであるのかを。

最後の戦いは、八丈島のキャンプ場だったような気がする。その時は勝った。

その前は、冬の北海道、網走辺りを車で旅している時だったような気がする。その時も勝った。

その前は、あまりの激痛に耐え切れず、入院の準備を整えて、顔面を引き攣らせながらトコトコと徒歩で、近所の総合病院で休日の急患で診てもらい、そのまま入院した。

その前は、自宅で。勝った。

その前が初戦。原因不明の痛みと十日間も戦った。僕がお医者に言った言葉は、「この痛みを抑えられないなら、今すぐ殺してください」だ。
五日間、入院した。

痛みの正体は、「結石」である。
僕は、悲しいかな、正真正銘の「結石持ち」なのである。

先日、NHKの「ためしてガッテン」、テーマはずばり「結石」だった。ので、観た。

結石を患った主婦がインタビューでこう言っていた。
「出産の痛みをはるかに超える痛みでした」

そうなのか・・・。あの痛みは、出産の痛みをも超える痛みなのか。

いやだ。もう絶対になりたくない。絶対に嫌だ。

で、試してガッテンでは、結石への対処法などは提示されず、「結石って痛いんですねぇ」くらいのノリで終わってしまった。

そんでもって、お風呂の中の僕へと戻る。

「あっ!知ってる!」

「これ、結石だ!」

「うぉぉぉぉ!ちょー痛いぃぃぃ」

「死ぬぅぅぅぅ!フリチンで死ぬぅぅぅぅ!」

「イヤダァ!!!フリチンで死にたくなーーい!」

つづく。

絶対に負けられない戦い。ロードトゥーリオデジャネイロ。2

2016-03-02 03:08:13 | Weblog
現在の僕の戦績は、三勝二敗。
つまり、次の一戦は重要である。
白星先行になるか、五分の星になるか。

つまり、それは、絶対に絶対に絶対に負けられない戦いなのである。

先日、久しぶりにお風呂に入ろうと思い、お湯を張った。
なんで久しぶりのお風呂かという本文の主旨とは関係のない疑問を抱く人もいるだろうが、その質問に端的に答えると、それは、宮本武蔵は髪の毛がチリッチリになるくらいまでお風呂に入らないことがしばしばだったからである。

そんで、お風呂の準備が出来るまで、ちょっと待っていた。
そしたら、なんだか、腰が痛い。

そもそも、先々週から先週にかけて「怪我したんじゃないの?」ってなくらいの腰痛に襲われて、それがやっとよくなったばかりなのである。

右腰が痛い。なんだろうか。

あれ?なんか、お腹が痛い。右のお腹が痛い。

お風呂を待っている間、右のお腹をさすっていた。

うん、まぁ、腰もお腹も、暖めたら治るかもね。やっぱり暖めって大事だよな。とかなんとかつぶやきながら、僕はお風呂へ。

「いやぁ、久しぶりのお風呂は気持ちいいなぁ」

と、右のお腹をさすりながらつぶやくのである。

「おかしいなぁ。暖めてるのに、痛いの治らないなぁ。おかしいなぁ。どんどん痛みがひどくなっているなぁ。おかしいなぁ。おかしいなぁ。おかしいなぁ」

ちょっと嫌な予感がした。
「ん?この痛みは、まさか?」

浴槽の縁に腰掛けて、右腰をトントンと叩いてみる。

ズキーン!ズキーン!ズキーン!と、叩いた数だけ痛みが走る。

そう、それは、絶対に負けられない戦いの、試合開始のホイッスルの音に、僕には聞こえたという話なのであります。

つづく。

絶対に負けられない戦い。ロードトゥーリオ。

2016-03-01 02:53:24 | Weblog
もう、絶対にリオには間に合わないと思ってたんだよ。
つまり、もう代表に呼ばれることはないだろう、と。

お医者さんがさ、手術をすればリオに間に合うかもしれないよって言うからさ、来週、カラダにメスを入れることになった。

代表に呼ばれるか呼ばれないかは分からないけれど、怪我を治して、万全な状態で、代表の発表を待ちたい、と。

付き掛けた鎖骨を真っ二つに割って、切り口をフレッシュ。そこへ骨盤の骨をもってきてチタン製のプレートとボルトで固定。そんな手術になるそうだ。

うーん・・・プレートとボルト。うーん・・・なんだか、振り出しに戻ったような気がしないでもない。

大関照の富士春男くんは、鎖骨が折れてるのに、春場所に出場するらしい。プレートとボルトで固定しているとはいえ、危ないと思う。

Trash Box Jamのドラムのマコ先生は、折れた鎖骨を固定するプレートとボルトを入れたまま、毎日懸垂をして鍛えているそうだ。きっと、ミシミシと音を立てていることだろう。

先日、手術決定の日の病室で、事故当時のX線写真を初めて見た。
僕の鎖骨は、三つに分かれてしまっていた。つまり、だから、こんなに治りが遅い、というわけらしい。

日の丸を背負う覚悟は出来てます。
手術、頑張るから、監督、僕を代表に呼んでください。
おれ、頑張るから。
お願いしますよぉぉぉ。