紅茶を美味しく淹れるには、100度のお湯で茶葉をジャンピングさせて・・・とか、よく聞く。
日本茶は一般的に80度くらいか。玉露の甘みはは60度くらいとか。カテキンとかアミノ酸等々、抽出の温度の違いによって、出てくる成分が違うとかなんだとか・・・聞く。
寒い冬、凍える身体を暖めたい。
熱いコーヒーを一口。
温まったカップを両手で包み込み、暖をとる。
白い息を吐きながら、湯気の立つ熱いコーヒーを一口。
コーヒーって、いいですよね。ほんとに。
引き続き、ボスキャラおば様のお店の話。
勝手に弟子になった僕に、おば様は尋ねてくる。
「淹れ方は?」
最近はペーパードリップなので、そう答える。いちいちドキドキするのである。
おば様は深くうなずく。
どうやら、これは正解の範囲内だったらしい。
そして、次の質問である。
「お湯の温度は?何度で淹れてるの?」
コーヒーなんて、熱い方がいいに決まってるじゃないですかぁ!そうでしょぉ!そうでしょーがぁ!
ふーふーしながら飲むんですよ!ふーふーしながら飲んで、徐々に冷めていって、飲み頃になって、「あぁ、美味しい」なんてつぶやくのがコーヒーの醍醐味でしょーがー!
と僕は思っているので、ずばり答える。
「沸かしたてです。ズバリ100度です」
はい、ここが弟子ポイントです。
おば様師匠、即座にこう言うのです。
「ダメね。はぁ・・・全然ダメ。珈琲の香りが死んじゃうわよ。あなた、全然ダメ」
いや、聞かれた時に予感はしたんだけどね。ははは。もう弟子だからね。怒られるところは怒られておこうと。
世の中、知らないことだらけである。楽しいのである。
何度がいいんですか?と聞くと、おば様はこう答えた。
「・・・70度。うん、70度で淹れた珈琲が、一番美味しいわ」
もう、こりゃあ、温度計を買うしかないのである。
それにしても、70度って低すぎやしないだろうか?
70度のお湯をペーパードリップで落として珈琲を淹れるということは、落ち終わった珈琲の温度は何度になっているのか?というところが問題だろ。
何度か70度の珈琲にチャレンジしてみた。
うーん、温い。ぬるすぎる。ふーふー要らない。全然暖まらなーい。寒いぃ。寒いぃ。
色々調べてみると、85から90度で淹れている人が多い。
中には、温めの温度で通常より濃く淹れて、出来上がりに熱いお湯を足すというのもある。
温度をとるか、味と香りをとるか、その両方をとるか。まぁきっと、それは「好み」だ。
話は変わるが、珈琲の淹れ方の中で、珈琲を一番美味しく淹れる方法は「水出し」と云われる。
水をポタポタと落とし、丸一日かけて水をポタポタと落として淹れる方法である。
世間一般の評価において、水出し珈琲が一番美味しいと云われるのならば、珈琲の抽出温度は低ければ低いほど良い、ということになりはしないか。
そうやって考えると、師匠のいう「70度」というのは、冷たくもなく、ホットコーヒーとして飲めるギリギリの温度の選択、と言えなくもないような気がしなくもない。
さすが我が師匠・・・と、言わざるをえない。
きっと、みんな、こんな風に、珈琲が持つ味や香りのために、いろんなことと格闘しながら、方法を探っているのだうなぁ・・・
なんて思うと、この世界にある「深さ」ってやつが、楽しくて仕方がない、僕なのである。
つづく。
日本茶は一般的に80度くらいか。玉露の甘みはは60度くらいとか。カテキンとかアミノ酸等々、抽出の温度の違いによって、出てくる成分が違うとかなんだとか・・・聞く。
寒い冬、凍える身体を暖めたい。
熱いコーヒーを一口。
温まったカップを両手で包み込み、暖をとる。
白い息を吐きながら、湯気の立つ熱いコーヒーを一口。
コーヒーって、いいですよね。ほんとに。
引き続き、ボスキャラおば様のお店の話。
勝手に弟子になった僕に、おば様は尋ねてくる。
「淹れ方は?」
最近はペーパードリップなので、そう答える。いちいちドキドキするのである。
おば様は深くうなずく。
どうやら、これは正解の範囲内だったらしい。
そして、次の質問である。
「お湯の温度は?何度で淹れてるの?」
コーヒーなんて、熱い方がいいに決まってるじゃないですかぁ!そうでしょぉ!そうでしょーがぁ!
ふーふーしながら飲むんですよ!ふーふーしながら飲んで、徐々に冷めていって、飲み頃になって、「あぁ、美味しい」なんてつぶやくのがコーヒーの醍醐味でしょーがー!
と僕は思っているので、ずばり答える。
「沸かしたてです。ズバリ100度です」
はい、ここが弟子ポイントです。
おば様師匠、即座にこう言うのです。
「ダメね。はぁ・・・全然ダメ。珈琲の香りが死んじゃうわよ。あなた、全然ダメ」
いや、聞かれた時に予感はしたんだけどね。ははは。もう弟子だからね。怒られるところは怒られておこうと。
世の中、知らないことだらけである。楽しいのである。
何度がいいんですか?と聞くと、おば様はこう答えた。
「・・・70度。うん、70度で淹れた珈琲が、一番美味しいわ」
もう、こりゃあ、温度計を買うしかないのである。
それにしても、70度って低すぎやしないだろうか?
70度のお湯をペーパードリップで落として珈琲を淹れるということは、落ち終わった珈琲の温度は何度になっているのか?というところが問題だろ。
何度か70度の珈琲にチャレンジしてみた。
うーん、温い。ぬるすぎる。ふーふー要らない。全然暖まらなーい。寒いぃ。寒いぃ。
色々調べてみると、85から90度で淹れている人が多い。
中には、温めの温度で通常より濃く淹れて、出来上がりに熱いお湯を足すというのもある。
温度をとるか、味と香りをとるか、その両方をとるか。まぁきっと、それは「好み」だ。
話は変わるが、珈琲の淹れ方の中で、珈琲を一番美味しく淹れる方法は「水出し」と云われる。
水をポタポタと落とし、丸一日かけて水をポタポタと落として淹れる方法である。
世間一般の評価において、水出し珈琲が一番美味しいと云われるのならば、珈琲の抽出温度は低ければ低いほど良い、ということになりはしないか。
そうやって考えると、師匠のいう「70度」というのは、冷たくもなく、ホットコーヒーとして飲めるギリギリの温度の選択、と言えなくもないような気がしなくもない。
さすが我が師匠・・・と、言わざるをえない。
きっと、みんな、こんな風に、珈琲が持つ味や香りのために、いろんなことと格闘しながら、方法を探っているのだうなぁ・・・
なんて思うと、この世界にある「深さ」ってやつが、楽しくて仕方がない、僕なのである。
つづく。