ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

雨・・・雨・・・雨

2011-02-28 06:25:28 | Weblog
今日の天気予報を見た。
晴れ。最高気温26度。
わぁ、もう春だなぁ。昼間は温かいんだなぁと想った。

・・・携帯の天気予報アプリ・・・
イリオモテの天気を表示していることに気づいた。驚いた。白子を嫌いなことに気づいた時と同じくらい驚いた。

こちらの天気は雨。最高気温は9度だった。ははは。・・・まだ冬だ。

船長さんは元気かな。


関係ないけど、真夜中に近所のスターバックスでお茶するのが好きだ。
真冬でもオープンエアで熱いコーヒーを飲む。
あまりの寒さに、店内は満席に近い。だから、「外」ではない。初めから「外」なのだ。店員さんが気を利かせて貸してれるブランケット。フードを被ってでも外で飲むのだ。店内で飲むくらいなら家で飲むさ。

イタリアのカフェ。店内とオープンネアでは値段が違う。同じコーヒー。中で飲むか外で飲むか聞かれる。外で飲む方が断然高い。
フランスのカフェ。パリジャンとパリジェンヌは、どんなに寒くてもオープンエアでお茶をする。それこそ、フードを被ってでも外で飲む。震えながらでも外で飲む。おかしくて笑った。きっと雪が降ってても外だ。それが粋ってやつなんだろう。

スタバのコーヒーは高い。でも、イタリアのカフェよろしく、オープンエアで飲めるなら高いのも我慢しよう。そして、夜中の2時まで営業しているスタバが近所にある幸運。スタバは全然好きじゃないが・・・真夜中のオープンエアをこよなく愛する・・・僕なのである。

デイビッドとイザベラとジャンフランソワは元気かな。

あぁ、徒然だ。きのしんぐ。

2.26(土)大宮ストリート sing and mako

2011-02-27 04:11:00 | Weblog
トラッシュボックスジャムとしての区切りのストリートライブ。十一年半・・・雨、嵐、雪、風邪、旅、ライブ以外では休む事なく続けてきたストリート。長かったなぁ・・・。なんといっても十一年半は、一言で語れるものでもない。守るべき場所はこの場所・・・そう想い続けて来たんだな。例えばシュウが、例えばミホが、いつ帰って来てもいいように守り続けて来たんだな。例えば、ひとりぼっちの誰かの居場所であれるよう、守り続けて来たんだ。自分のアイデンティティや存在価値が、そこにあると信じて、歌い続けて来たんだ。・・・十一年半だよ。時には土曜日も日曜日も。時には平日も。
それを可能にしてくれたのは、そこで出逢えた全ての人々。支えてくれた全ての人々。音楽と僕らを愛してくれた全ての人々。敵と呼べる人たちもたくさんいた。戦いみたいなものもたくさんあった。そのすべてが、糧となった・・・それは間違いない。ただ安穏と歌ってきたわけではない。それでもそこに居たいと強く願ったから、居続けることが出来たのだろう。それは「誇り」以外のなにものでもない。

何千人ではすまないだろう。何万人の人と出会った。多くの人が支えてくれた。多くの人が巣立っていった。みんな幸せでありますように。僕らが伝えたいメッセージは今も昔も変わらない。

どうもありがとう。また逢おうね。


僕らの音楽が止む事はない。トラッシュは永久に不滅です。はっはっは。
3/5(土)西川口ハーツで逢いましょう。

シッシーは残念ながら病欠でした。
今後の活動については後日発表。
それにしても、今夜のストリートは・・・楽しかった。寒さも忘れてしまうほどにね。v

0.金色のライオン

1.恋人
2.sweet age
3.コネコ。
4.cry bird
5.あいのうた
6.百花繚乱
7.羽根
8.星の軌跡

9.月のお姫様
10.愛よりも愛な恋の詩
11.星空のペンギン
12.jewel
13.jupiter
14.ラプソディ
15.believe
16.starting over
17.真夜中のプリンセス
18.cry bird
19.goodtimes badtimes
20.ココロ
21.女心と秋の空
22.smile
23.birthday song
24.三日月の夜

趣味は読書・・・ではない。

2011-02-25 06:10:13 | Weblog
本を読み耽っている。
2011年の決意は「テレビを観ない」。情報からの隔離。結果、恐怖と不安を煽り一億総中流のマインドをコントロールしようとしている誰か(多分フリーメイソンあたり)の思惑から外れられる。結果、心は平穏を保ち、さらに時間を有効に遣える。Viva!グッドスパイラル。「テレビは娯楽じゃねぇ。やつらの手段だぜ。騙されねぇぜ。」・・・パンクだねぇ。よし、今日からオレはパンクだ。床屋でモヒカンにしてこよう。

そう、本を読み耽っている。
ギターを弾いては本を読み、紅茶を飲んでは本を読み、インスタントな食品を食べては本を読み、またギターを弾いては本を読む。ここ数日で読んだ本。いい本がたくさんあったよ。

リリーフランキーの東京タワー、今さら読んだ。・・・泣けた。いい本だ。読んだらいいよ。泣けるよ。
金城一紀のGO。これも今さら読んだ。なんかこう・・・これは読んでおかなくてはいけないよな。映画の影響で主人公は完全に窪塚になっちゃってて・・・良かったのか悪かったのか・・・。ヒロインは誰だったんだろう?
伊坂幸太郎のフィッシュストーリー。あまりの痛快さに大声をだして笑った。この人の天才さには脱帽だ。
恩田陸の朝陽の用にさわやかに。・・・これは、別に読まなくてもいいかな。
重松清の青い鳥。泣けた。泣けた。泣けた。オレ、先生になる。パンクな先生になるよ。決めた。
小川糸の食堂かたつむり。これも泣けた。泣けた泣けた泣けた。いい作品には、言葉は要らない。

本はいいよね。・・・本を読む行為もいい。本を読んでいる時の、自分の頭の中のイメージ・・・それが好きだ。

この世界に「天才」がたくさんいてくれて・・・本当に良かった。

2.20.田町クォーターノート・レビュー

2011-02-25 00:03:16 | Weblog
海見た?東京湾見た?レインボーブリッヂ見た?田町って・・・何にもないね。クォーターノートの場所、分かりづらいし。壁も絨毯も真っ赤だし。楽屋は細長くて、人がすれ違えないし。エレベーターはなかなか来ないし。でもロビーは広い。ソファは気持ちいい。スタッフの人、みんな優しい。居心地のいいライブハウスだな。

ライブは良かった。ライブって感じ。ヒットパレードでコンパクトにまとめたセットリスト。3グラムから金色の翼の連続がお気に入りだな。二年連続マコの誕生日当日っていう・・・マコにとっては嬉しいんだか嬉しくないんだか・・・わかんないけど(笑)。ストリートじゃなくてライブでお祝いってのもいいよね。

今回はお客さんの層ってのが・・・いつもと違ってね。アイドル系&アニメソング系っての?そういうのを求めて来た人が多かったのかな。こりゃぁやりにくいなぁと想うと思いきや、想わないんだね。音楽ってのは、良ければ評価されるし、悪ければ評価されない。ただそれだけのこと。新境地開拓!ってほどの気持ちでもなく、自然体でね、自分たちの音楽を披露していくわけさ。やりにくいどころか、やりやすいくらいだった。みんな真剣に聴いてくれて、手を叩いてくれて、飛び跳ねてくれて、良いお客さんばっかりだったな。男性ファン、もっと増えないかな。半々くらいがいいやね。

さすがに、今回は赤字が出ると思いきや、みんなのお陰でノルマもクリア。ホッとしました。どうもありがとう。
2.26のストリート&3.5の西川口ハーツもよろしくね。

youtubeにライブの模様がアップしてあります。みんな観てね。
http://www.youtube.com/watch?v=e1G38GAYZkc&feature=youtube_gdata_player

ブログ、久しぶりになっちゃったね。ごめんね。

今日はライブ

2011-02-20 14:24:40 | Weblog
田町クォーターノート、到着。
お洒落なライブハウスだ。

でも、究極にわかりづらい。

住所を頼りに来たが、名前がない。看板がない。聞いてみたら、ここだった・・・みたいな。

表にはスタジオ326と書いてある。そこから入って、奥まで行って、クネクネっと曲がって、エレベーターで七階へ。そこ。

頑張って来てね。

一応住所。
〒108-0022 東京都港区海岸3-2-6 Studio Cube 326 7F 
TEL 03-5439-9333 FAX 03-5439-9334

ギターのある風景

2011-02-19 09:50:07 | Weblog
自分は自分のことを分かっていると想ったら大間違いだ。少なくとも僕は、自分が分からない。どんな事を思いつくのか?何をし出すのか?だから、結構放っておく事が多い。しなければいけないことがあったとしても、するかしないかは分からない・・・後で困るのは僕だっていうのに・・・勝手なものだ。でも、そんな奔放な自分が何かを思いついた時のために、僕はいつだって準備をしておかなければならない。

イリオモテまでハードケースに入ったギターを運んでいったのは、そんな自分が曲を作りたいと想うんじゃないかという予感がしたから。いざ、メロディが浮かんだ時に良い環境で創作活動に臨んで欲しいという一心で、徒歩、電車、モノレール、飛行機、船・・・様々な乗り物を乗り継いでここまで運んできたのだ。時間はたっぷりある。二十曲くらいの完成品を持ち帰れたら幸いだな・・・なんて想っていた。

そこで出て来る自分という存在。これがなかなかギターの蓋を開けたがらない。興味は他にいってしまっている。森や海や干潟やタコやイカやサカナ・・・風に星に雨に焚き火。それを唄にして欲しいと願うのだが、なかなかギターを持とうとしない。二十曲とは言わないから、せめてギターを開けて欲しいと想う。はるばる南の果てまで持って来たんだぜ。一度も弾かないで持って帰るのか?・・・勘弁してくれ。

まばゆい星の夜、晩ご飯を済ませ、ブルーベリーの紅茶を入れる。焚き火台のある場所からテントへと歩き始める自分。ヘッドランプに照らし出された・・・本。違う。テーブルの上に置かれた・・・携帯電話。違う。テーブルの下に潜っている・・・ハードケース。それ。それ。
ケースからギターを出して焚き火台のある場所へ。ありがとう自分。これで少しは報われる。さぁ、思う存分弾いてくれ。メロディを捻り出してくれ。遠慮はいらないぜ。ここは南の島だ。

だが、そう簡単にはいかないんだ。ポロポロと爪弾きながら燃え盛る火をじーっと見つめる。漆黒の中に浮かび上がる星明かりをじーっと見上げてる。振り返った森の向こうに、風が生まれていそうな場所を探してる。天の川が綺麗だな・・・とつぶやく。キョロキョロと辺りを見回す。焚き火の煙を避けてみる。

・・・「はよ作れや!!!」と大阪弁で突っ込みたくもなる。

その夜、眠るまでに彼が作った曲は十曲に満たないぐらいか・・・あぁ、もう自分ではなく、彼と呼んでしまっている・・・。あぁでもない、こうでもないと、夜更けまで繰り返していたよ。二曲くらいは、きらめくメロディがあったような気がすると、彼が言っていた。

結局、旅で作った曲は、期待通り二十曲ほど。だがしかし、完成品はゼロというなんとも期待外れの結果。それでも、ギターを持っていった価値はあったな。だって・・・ギターを持った旅人って・・・なんかかっこいいもの。うん、かっこいい。・・・大変だけどね。

さぁ、バイクにギターを搭載する仕掛けを、夏までに考えてあげよう。・・・あっ、その前に完成品に仕上げるのね。・・・うん、彼に伝えておくよ。うん、それとなくね。

ヒントでピント

2011-02-19 07:37:12 | Weblog
何もないって楽しいの?・・・何もないってのは、ホントに何もないってことじゃない。それは、本当に必要なものしかないってことなのかもしれない。ホントに何も無い暮らしをしてるのは、沖縄の無人島で一人で素っ裸で生活してるおっさんくらしかいないだろう。
僕は文明否定主義者じゃない。原始の暮らしに憧憬は抱いてはいるものの、現実に文明の利器の力を存分に享受しながら生きているしね。でもね、今の社会は、それが過度なっているんじゃないかって想うんだ。暑いも寒いも、便利も不便も、必要も不必要も、昼も真夜中も、健康も不健康も、情報も何もかも・・・誰かの利益と欲望の中に埋没しそうになってるんじゃないかと想うんだ。何も無くても、快適に過ごせる現実ってのがあるのにね・・・って、そういう事が言いたいだけなんだよ。エジソンは地球の環境を破壊するために、電球を発明した訳じゃないってこと。文字通り、明るい未来のために発明したんだよね。じゃぁ、その時代から見た未来を生きる僕たちはどうか?僕らの子供や孫や、僕らがいなくなったずっと後の未来を生きる人のために・・・何を残そうとしてるのか?今よりももっともっと便利になった世の中なのか?汚れた空気の中で快適に生きる術と装置なのか?・・・本当に素晴らしきモノはどこにある?って話だね。きっと大事なのはバランスだ。そして、一番難しいのがバランスだ。

何もないって楽しいの?・・・何もないのが楽しいって訳じゃないけれど・・・例えば自然の中で、生きてるってことを実感できるのは・・・楽しいって言うよりも、嬉しいことだよ。例えばそこに存在する、僕らが不便と呼ぶ環境の中で、それを不便と感じずにいる人の生活がある。そこにはきっと、バランスが存在する。そこに・・・僕らが向かうべき未来のヒントがあるはずだと・・・僕は想うんだ。

アンケートポスカの話。

2011-02-19 05:39:04 | Weblog
脅威のアンケート回収率(90%以上)を誇り、他バンドから恐れられていたアニーズガーデン。その秘密は、アンケートと引き換えに渡す「オマケ」にあった。ミホやシングが夜な夜なラミネートしていたアニーキーホルダー。ミホが描いたイラストにシングの言葉を載せて、ライブに来てくれた人への特典。

アニーが解散して、トラッシュでライブをやるようになって、ミホに役割をシッシーが受け継いでくれた。キーホルダーをポスカに替えてオマケ作戦も続行。

毎回、ライブ前になるとシッシーが絵を送って来てくれる。パソコンに映し出されたその絵をジッと眺めながら、言葉が出て来るのを待つ。そして書く。印刷する。・・・そんな作業も今回のライブで30回を数える。
シッシーは毎回、すごい絵を描いてくれる。時々、困る。「この絵で何を書けと?」と想う時もあれば、「この絵に言葉は蛇足だよ」と想う時もあれば、「この絵は、オレに対する挑戦だね?」なんて想う時もある。とにかく、どんなに小さいライブの時も、シッシーは絵を描いてくれる。手の込んだものを仕上げてくれる。それは、感動的でもある。その、ある意味での共同作業が30回を超える・・・それが幸せだということに、疑う余地はない。

最近のライブ、残念なことに、アンケートの回収率が落ちている。墜ちていると言った方がいいか。前回のライブなどは悲惨だった。シッシーがポツリと漏らした一言・・・「この人数しかポスカを受け取ってないってことだ・・・」。印刷したポスカは、手元に残ってる。シッシーの気持ちを考えると・・・胸が痛んだ。労力に対するレスポンス。必要とされない作品。少なくとも、お金が欲しくて、何かしらの利益を欲して描いたものではない。みんなの笑顔のために・・・だ。誰かが喜ぶ笑顔のために・・・だ。アンケートを書いてくれた人へのお礼だ。

残念なことに、僕は、もう慣れっこだ。詩でも、言葉でも、メロディでも、歌詞でも、CDでも、例えば時にファンに踏みつけにされることにも慣れっこだ。そりゃぁ傷つきはするが、慣れっこだ。作品を必要としているのは、誰でもない自分だ・・・と想っている。だから、書くのは辞めない。ただそれだけの事だ。つまり・・・辞めるのも簡単だ。


もう描いてくれないかもな・・・的な状況の中で、今回も、シッシーが絵を送ってきてくれた。・・・みんなのために。すごく素敵な絵を描いてくれた。こんな状況下でも手を抜かない、手の込んだ作品だ。
一目でもいいから見て欲しいと、心から想う。アーティストが一番悲しいと想う事は、批判されることじゃない。見られもせずに通りすがられることだ。

名前だけ記入したものでもいい。白紙のアンケートでもいい。ライブに来たという証に、僕たちが奏でる音楽の傍らに佇む僕たちの作品を受け取って、可愛がってやって欲しいと想うんだ。

なんだか、結果、余計なお世話&押し売りみたいになって申し訳ない。でも、ホントに、素敵な絵なんだよ。言葉が霞むよ・・・。

あっ、前の記事に載せたwordsは全文ではないよ。抜粋だよ。

毎日が新しい一日

2011-02-19 05:31:58 | Weblog
例え今日が最悪な一日だったとしても、明日はまた違う一日。

・・・

やぁ元気かい?調子はどうだい?。。。まだ生きてるぜ。

・・・

永遠に繰り返されるメロディと詩のような。。。それがオレたちの毎日だ。

・・・


painted by shissy, words by sing. 2010.2.20.

ほにゃらほにゃら

2011-02-19 01:50:22 | Weblog
ジャングル探検がまたもや未遂に終わり、マングローブの林を抜けると干潟の潮は完全に引いていた。早々と撤退したお陰で、今が丁度干潮の時間だ。所々引き遅れた水が薄く残る干潟を、大胆に斜めに横切っていく。靴とビーチサンダルを両手に持って、裸足で歩く。チビガニを踏みつぶさないように・・・。普段はここも海の一部なのに、今は海は遥か遠い。干潟は広大だ。ここに夏の陽射しが照りつければ、一瞬にして干潟は干上がるのだろう。今はペチャペチャと水分を含む砂の表面も、カラカラに乾いた高温の砂になる。生き物は砂の中深く身を隠すのだろう。白夜の国の子供たちのようなものか。夏の夜は午後十時まで外で遊んでいても怒られやしないが、冬は一日のほとんど夜だ。そう考えると、夏に来た時よりも姿を見せているチビガニの数が多いことにも納得。チビガニにとっては、今が表で過ごせる楽しい季節だ。

干潟を渡りきって、道路に上がる手前の階段に腰を下ろした。濡れた足を乾かして砂を払う。陽が落ちるまでにはもう少し時間があるが、空の色が赤みを帯び始めている。僕は考えていた。大いなる魂の声を聞こうとしていた。
イカは釣れない。黒鯛も釣れない。タコの岩場は消えていた。ヤシガニにも会えない。ジャングルにも阻まれた。・・・これは一体どういうことだ?何もないじゃないか?・・・僕は苦笑する。
「何もするなってことなのか?」

想えば、僕は何もしないつもりでここに来た。この昼寝旅にイリオモテという場所を選んだのは、何もしないで過ごすのに最適だと想えたからだ。タイやロンドンも候補に挙げてはみたのだが、自分の性格上、忙しく動き回るに違いない。それは目的に反する。前回の旅で、この島はほぼ周り尽くしている。だから、昼寝に最適だと想った。どこへも行く必要が無い。つまらない・・・くらいの方がいいのだ。
「何もするなってことなんだろうな」

何もするなってことは、何もしちゃいけないという事ではない。何をしても良い結果は望めないぞ、という事だ。釣りをしている時の開放的で自由な気分も、チャリの辛さと爽快さも、夜の森と海の恐さも、探検の過酷さと気持ち悪さも・・・結果を抜きにすれば、あり過ぎるほどに意味はある。大いなる魂はこう言っているのではないか?
「自由にやればいいさ・・・おまえの好きなように」

僕は長いことそこに座っていた。少しずつ潮が満ち始めた干潟を見つめながら、少しずつ色を変えていく空を見つめながら、こう想った。
「明日は・・・何もしないで過ごそう・・・僕の好きなように」


干潟の向こうの方からおばぁが歩いて来る。手に何か持っている。僕の横を通り過ぎる時に、聞いてみる。
「何か穫れるんですか?」
真っ黒に日焼けしたおばぁは、ほんの小さなザルの中身を見せてくれた。「ほにゃらほにゃら」。・・・なんと言ったのかは聞き取れなかった。小さなザルの中に、二十匹ほどのほんの小さなエビ。
今夜の食卓には、小さなエビの佃煮かなんかが並ぶのかもしれない。おばぁとおじぃが食べる分だけ。
おばぁはチャリンコに乗って行ってしまった。あのおばぁは九十歳くらいかもしれないな。沖縄の女性は長生きだしな・・・。僕の横を通り過ぎる時、おばぁの背中がこう言っている気がした。
「簡単に手に入るものなんて、そうそうないよ」

大いなる魂・・・時々は従って、時々は逆らって、僕は生きる。だって、僕は自由だ。ただ、その声に耳を澄ますのは大切なことだ。僕は立ち上がって、歩き始める。帰って熱いシャワーを浴びよう。そして、まずはヘドロをキレイに落とそう。
「よし、明日は何もしないで過ごす」


未定のお知らせ。

2011-02-18 00:25:20 | Weblog
今週日曜日、2月20日は田町クォーターノートにてTRASH BOX JAM THE BANDのライブです。
チケットは2000円プラスドリンク。出番は7時頃の予定。

3/5(土)は西川口ハーツにてライブ。こちらもお見逃し無く。

3/5のライブ後の予定は未定。ストリートライブも含めて「未定」となってます。

二回のハコライブ。二回のストリート。ぜひ、お見逃し無く。

2010.9.13~月曜日のダイアリー(富良野)

2011-02-18 00:01:08 | Weblog
「超ウルトラスーパースローライフ」

世の中が便利になっていくのは、全て時間を節約するためだ。車、新幹線、飛行機、電化製品エトセトラ。なるほど・・・不便の中にいると痛感する。

水を汲む事から始まる。薪に火を点ける所から始まる。何をするにも時間がかかる。効率良く振る舞って、時間を短縮しようにも限度ってものがある。
だから、もうのんびりやればいいのである。ごはんに三時間かかってもいいのである。陽が暮れちゃってもいいのである。夜が更けちゃってもいいのである。風が気持ちいいのである。自然の中にいるのである。

超ウルトラスーパーなスローライフ。何でもゆっくりやっていく。焦らず気長にやっていく。それのどこに問題がある?

すべてがゆっくりと流れすぎる。
君はきっと、イライラしちゃうかもしれないね。僕も少し前まではそうだったんだよ。

慣れてしまえば、馴染んでしまえば、こんなにいいものはない。呼吸だってゆっくりになるさ。考えることは山ほどある。考える時間も山ほどある。

だって、生きるってそういうことだろ?
みんなどこへ向かっているんだい?

富良野デイズ

2011-02-17 23:42:23 | Weblog
沖縄・イリオモテの話から、いきなり北海道・富良野の話へと飛ぶ。いいの。細かい事は・・・いいの。

富良野の廃バス無料宿泊所に到着したのは、もう陽が暮れた頃だった。辺りは真っ暗。廃バスの扉を開けて、中からコンセントを引っ張りだし、表の電灯に繋ぐ。去年来た時とは少し、様変わりしている。屋根と薪ストーブの位置が変わっている。お気に入りだった椅子が消えている。ちょっと小綺麗になった感じだ。またまた快適に過ごせそうだ・・・。
陽が落ちてからの長時間のライディング、体が冷えきっている。まずは体を温めよう。風呂だ。五右衛門風呂だ。廃バスの裏側に設置された五右衛門風呂の釜。まずは掃除から。蛇口を捻る。あれ?水が出ない。・・・あっ、そうそう、元を開けないとね。元栓を開けに廃バスの横へ回る。クリクリクリッと栓をひねるが水は出ない。おっ?あっ?どうなってんだ?・・・まぁいいや、明日になればなんとかなるだろう。
風呂はあきらめ、薪を燃やす。ドラム管を縦に半分に切って横に寝かせたもの・・・焚き火台。風呂の代わりに炎で温まる。お腹が減ったぜ、ご飯を食べよう。
今日のオカズは魚の餌とオレの餌兼用の筋子と鮭の白子。白子と筋子。そう、オレの胃の中で鮭が生まれるかもしれない。白子に目がない。白子を見ると食べたくなる。小麦粉をまぶして、フライパンで焼いてみた。美味しくなくはないが・・・ちょっと気持ち悪かった。炭を七輪に移して、網で焼いてみた。白子の炭火焼き。・・・やっぱり、ちょっと気持ち悪かった。そして、いつものように思い出す。・・・あっ、オレ、白子嫌いだった。
その日の日記にはこう書いてある。「白子が嫌いなことを忘れないようにしよう」。あっ、フグの白子は好き。
筋子も塩っぱくて美味しくなかった。顔が酸っぱい顔になるくらい塩っぱい。塩分取り過ぎ殺人筋子・・・。川魚の餌はイクラ。兼用にしようとイクラを買おうと思ったが、イクラは高い。ケチって筋子。塩っぱくて食えない上に、筋子は釣り針に刺さらないということが翌日に発覚。・・・今日の鮭は外れだな・・・。
鮭は外れでも、白子が苦手だと気づいても、富良野の星空は素晴らしい。大好きな廃バスの暮らしが始まった。それだけで心がワクワクしてくる。


翌朝、8時に暑さで目が覚めた。廃バスは、外が寒ければ外と同じくらい寒い。外が暑ければ、外よりも暑くなる。
洗濯をしなければならないが、水が出ない。隣に立つ、大家さん?の家へと出向く。人の気配がしない。きっと仕事に行ってしまったのだろう。仕方がない。でも、せっかくの晴天だ、洗濯はしたい。水を汲める場所を探す。川はダメだ。降りたり登ったりが大変過ぎる。すぐそばにキャンプ場の水道があるが、水を運ぶには遠過ぎる。2リットルのペットボトルが二本と、4リットルの大五郎のペットボトル。一度に運べるのは8リットル。洗濯は、思いのほか水を使う。・・・道路の側溝に流れる水・・・比較的キレイそうだ。側溝・・・通称「ドブ」。何が悲しくて、洗濯の水をドブで汲まなければならないのか。シュール過ぎやしないか?ドブの横にしゃがみ込み、ペットボトルを突っ込んで、水を汲む。三本のペットがいっぱいになったら、道を渡って洗濯機に入れに行く。三回ほど往復したところで、洗濯機に貯まったのは洗濯槽の三分の一にも満たない水。たったこれっぽっちかとため息をつく。再びドブに腕を突っ込んでいると、目の前に軽トラックが止まった。「何してるん?」。まぁ、当然の質問だ。朝一でドブに腕を突っ込んでる奴を見たら、無視するか、こう聞く以外には思いつかない。「水道の水が出ないんすよ」。後で言っておいてやるよと言い残して軽トラは行ってしまう。後でか・・・。オレは今洗濯がしたい。再び水を汲んで運ぶ。すると、開け放しておいた蛇口から水が出て来た。おじさん、元栓を開けてくれたようだ。やった。
蛇口を全開にして、しばらく待つ。しかし、いつまで待っても水が茶色い。薄茶ではなく、完全に茶色い。土と葉っぱが混じった水。・・・何が悲しくて、泥水で洗濯をしなければならないのか。シュール過ぎるだろ?もうあれだよ、泥水とドブ水の選択だよ。どっちでもいい気がしないでもないが、見た目が綺麗な水の方が気持ちがいいだろ?結局、ドブに流れる綺麗な水を選択。六往復ほどしたところで、洗濯槽の半分くらいになった。もう十分だ。洗濯開始!
水汲みで往復している間に、泥水を風呂釜に貯めていた。そろそろ火を入れるかというぐらいのタイミングで、蛇口から流れる水が比較的透明になった。多少葉っぱが混じってはいるが、泥風呂よりはまし。貯まった水を入れ替える。水を入れ替えて、薪を燃やし風呂を沸かす。結局、風呂の準備だけで三時間かかった。大変なのである。

洗濯を終え、風呂に入って・・・全部終わったら午後一時。釣りの準備をして川へ。釣れなかった時のために本と椅子・・・必要なかった。六匹の川魚を釣って帰還。この時釣れたのがイワナかヤマメか小さいマスなのかは・・・未だに議論が続いている。

帰って来るともう夕暮れ。薪を燃やし、長い時間をかけて晩ご飯の準備。川魚の塩焼き、唐揚げ。茹でたジャガイモトウキビの炭火焼。アルミホイルに包んで火に突っ込んだジャガイモ。そして風呂。こうして一日が終わっていく。毛布をかけても寒い夜・・・空には満天の星空。

これが僕の富良野での一日。


真夜中色のプリンセス

2011-02-17 04:24:38 | Weblog
月のカケラの音色を響かせて
はしゃぐ真夜中色のプリンセス
「僕の話が尽きることはないよ」

世界を駆ける歌声を響かせて
眠る真夜中色のプリンセス
「きっと少し疲れちゃったんだね」

楽しいことはどこにあるの?って君が聞く。
全財産を盗まれちゃったんだぜ?って僕が答える。

きらめきが零れ落ちてしまわないように
君は手を握っていればいいんだよ
ざわめきに流されて消えてしまわないように
僕の手を握っていればいいんだよ

・・・空だって飛べる

月のカケラの音色を響かせて
口遊む真夜中色のプリンセス
「君はきっと・・・僕を助けに来てくれたんだね」