ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

街外れの左の山の方が、僕の家。見えないけど。

2019-02-14 02:21:51 | Weblog


スーパーマーケットまで買い物へ行こうと思った。
我が町嵐山は田舎なのである。
スーパーマーケットへ行くには、車に乗って、何回も曲がって、ガソリンを使って、駐車場に停めて・・・。

歩いてスーパーマーケットへ行こうと思い立った。自力ってやつである。
スーパーマーケットまで・・・3.5キロくらいかな。一時間弱の道のりである。

「せっかくだから遠回りをしていくかな?」

と、僕は坂道を上り始める。

坂道をグングン上ると国道に出る。

「せっかくだから国道を渡っていくかな?」

ビリーブラウンよろしく国道を横切って、スーパーマーケットとは全然関係のない方へとズンズンと進むのである。

隣町の道の駅に出た。5キロ近くも歩いたのに、スーパーマーケットとはまるで関係のない方向へ進んでしまったため、目的はまったく果たせていないのである。

「せっかくだから・・・もっと遠くへ行ってみるかな?」

そこからさらにさらに関係のない方角へ。山を越え、蛇行する槻川沿いを歩く。右手には、珈琲の入ったタンブラーをプラプラとぶら下げている。

槻川沿いにグルーっと山を回って、目の前に聳えるのは、嵐山で一番標高の高い山、「大平山」である。急勾配の舗装路が眼前に迫る。

「うへー、これを越えなければ帰れないのか・・・いや、スーパーマーケットへ行けないのか・・・」

この時点で、たぶん、12キロくらい歩いているのである。
行くしかないのだから、行くしかない。僕は大平山の急勾配をテクテクと上る。
たまに、車がビューンと追い抜いていく。田舎だから、たまに車がビューンと。

やっとの思いで、大平山のてっぺんに上る。
すると、そこに看板が立っていた。

「大平山頂上、こちら。600メートル」

いかねぇよ。おれは、スーパーマーケットを目指しているんだよ。往復1.2キロの山道なんて登るか!

・・・

「ここまで歩いて来たのだから・・・せっかくだから、登って行くかな」

うへぇ!と後悔しながら、後悔しまくりながら、僕は大平山の頂上を制覇したのである。

山を降りて、膝をやられて、スーパーマーケットへたどり着いて。何を買ったかって?
いや、別に欲しいものがあったというわけでもないので何も買わず。むしろ寄らず。いや、むしろ財布にお金は入っていなく。いや、財布を持ってさえいなく。ポケットに100円玉が二枚入っているだけという。そこから3.5キロの道をトボトボと帰る。珈琲の入ったタンブラーをプラプラさせながら。

結局のところ、17キロも歩いてしまい、足の付け根が痛い。ははは。

なんの話かっていう・・・いやいや、お遍路さんに挑戦する日はまだ遠いなっていう。

それが、昨日の僕の出来事。