今回のライブは賑やかだった。賑やかで楽しかった。
ライブの一ヶ月半くらい前にかつてのバンド仲間のキョッツ君からメールが届いた。
「ドラムパッドを買ったから、打楽器が必要だったら手伝えるよ」的なメールね。
でも、ぶっつけ本番は嫌だから、候補の曲が決まったら教えてくれ。的なメールね。
キョッツ君と一緒にやるとしたら数十年ぶりになるのだから、まぁそれも致し方ない。
よし、候補曲を考えよう。
ライブの3週間前くらいにシッシーからメールが届いた。
「ライブ、行きます!何曲か一緒にやれたら嬉しいっす」的なメールね。
シッシーは前回の六月のライブにも来てくれて、二曲、一緒に演奏した。
まぁ、だいたい同じ感じになるのだろうけれど、せっかく早めに連絡があったのだから、たまには違う曲をやってもいいかなと思い・・・こう返す。
「やりたい曲ある?」
シッシーから「考えて連絡します!」と返信。
さてさて、それから、ライブの準備と畑とレザークラフトと陶芸と・・・日々の暮らしと・・・それはブログに散々と書いた。
ライブの二日前の昼間である。
キョッツ君に連絡をしなければ!とメールを打つ。
「カウボーイ」を一緒にやろう!
キョッツ君からの返信。
「えっ、やるの?」
つまり、連絡がないので、今回は一緒にはやらないのかと思った。ということである。言い方を変えれば、二日前に知らない曲をやろうとか言ってきてんじゃねーよバカ!ということなのだろうと思う!
そして、ライブの二日前の夜である。
シッシーからメールが来た。
「遅くなりました。こんな感じの曲をやりたいです!」
えっ?今頃?
もうすっかり、シッシーとはいつもの曲でやり過ごすつもりでセットリストも組んでいた。シッシーは第3部の途中から二曲の参加の予定である。
シッシーの送ってきた「やりたい曲リスト」は10曲もあるのである。愕然とするとはこのことである。
えっ、今?10曲?候補?ウソ?
そして、シッシーのメールにはこう書いてある。
「やっぱりいい曲ばかりですね。練習してたらやりたい曲たくさんになっちゃいました!」
はははははは。さすがです。シッシー。
シング心をくすぐります。
キョッツ君に送った僕と言い、僕に送ったシッシーと言い・・・みーんなギリギリなんです。ギリギリもギリギリ・・・そういうものなのですねぇ。と納得したりして。
シッシーが送ってくれてリストには、普段やらない曲もあってりして、なんか・・・やりたいなぁとか思ったりしちゃって。でも、もうセットリスト組んじゃってるしなぁ・・・とか思ったりもして。
でもなぁ・・・どうするっかなぁ?と考えたりして。
もうテーブルの上の歌詞カードも、心の中もグチャグチャなのです。
結局、考え抜いた末、シッシーには第3部の頭から五曲弾いてもらうことにした。
クライバード、アルカディア、エブリデイ、3グラムの奇跡、ジュークボックススター。
ジュークボックススターはエムケイも入って三人。
シッシーがはけて、キョッツ君のドラムが入り、三人でカウボーイ。
最後の曲は、みんながはけて、ひとりぼっちで、久しぶりに「入魂」のメッセージ。
いやはや、ワチャワチャして、バタバタして、ガヤガヤして、エブリデイなんて途中で止まってやり直したりして、てんやわんやだったりしたのだけれど、楽しかったなぁ。
一人でやっているの、一人じゃないことの素晴らしさに気づかせてもらえる。
キョッツ君が奏でてくれるリズムの心地良さを。
大学生の時に三年間くらい、一緒にバンドをやっていた仲間である。性格が良く、優しく、人間的に素晴らしき人である。当時から、僕のワガママに文句を言うこともなく、共に時間を過ごしてくれた。今回の急な要請に応えてくれたのも、キョッツ君が故、ということになるのだろうな。ありがとう、キョッツ君。
隣にシッシーがいることの心強さを。
シッシーは、新加入のイメージがあったりするが、もう15年くらい一緒にやってくれてるんじゃないか?いつからだったか忘れてしまうくらい長い間隣でギターを弾いてくれている。それは本当に凄いことだと思う。感謝しかない。ありがとう、シッシー。
そして、いつも隣でみんなを笑わせようとしてスベリまくっているエムケイがいることの面白さを。
まぁ、エムケイのことはいいか。
今回もスベってた?どうだった?ドンズベリしてなかった?
ドンズベリ芸人エムケイにも、この上ない感謝を。いつもありがとう、エムケイ。
僕は幸せである。と、ライブで何度も言った。
ひとりぼっちでも歌える幸せがある。
好きなうたをように好きなだけ歌えるという幸せがある。
仲間と共に音楽を奏でられるという幸せがある。
懐かしい唄を、笑いながら懐かしみながら歩いてきた道を辿るように奏でられるという幸せがある。
そして、そこには、その唄をキラキラとした目で見つめてくれる存在がある。何年も何年も変わらずにそこにいてくれる存在がある。
それがすべての源であり、それがあるから僕はずっと、僕らはずっとここにいられる。
そう、それがキミだ。キミたちだ。
いつもありがとう。
何度でも言うよ。
いつもありがとう。感謝です。