ウォーキングの道中、そこら辺に生えている草を摘んで、片手に持ってブラブラとしながら帰ってくる。
ヘンテコな花瓶に挿してみる。
・・・悪くないな。
ジムニー号の話。
困った時の関口モータース。
関口さんに電話をしたのが午前10時。関口さんから指定された時間が午後1時半。我が家から関口モータースまで1時間かかるとしても、まだ少し時間がある。
・・・試しに走ってみるか。
僕は庭に出て、めぼしい容器を探す。
空になったラジエター液の容器が二つ。二つで4リッター。キャンプ用のウォーターバッグ。4リッター。合わせて8リッター。
・・・8リッターあれば足りるだろう?
容器に水を入れて、ジムニー号の荷台に積む。
水を入れた容器を積み込む前に、ジムニー号に載っている荷物・・・ガラクタ・・・ゴミ・・・ゴミのようなものたちは全て降ろした。荷物をすべて降ろして、普段は使うことのない取り外し可能な後部座席を積み込んだ。
そう。最悪の場合、ジムニー号とはさよならになる。さよならになるかもしれない。さよならになる可能性がなきにしもあらず。そうなって欲しいわけがあるはずもないが、そうなってしまった時の準備である。
走行距離23万キロ。25年間も走り続けている660ccの車。あちこちがイカレポンチになってしまっている。
ついこの前は、ギアが入らなくなって動かせなくなった。
車というのは、クラッチを踏んでギアを入れないと走らないんだよ。
仕方がないので、車の下は潜って、クラッチワイヤーの辺りを、スパナとラジオペンチでグリグリしてみた。全然ダメだった。調整用のナットが固着して動かない。
・・・あぁ、ダメかぁ。
と思って、エンジンをかけてギアを入れてみる。入らない。
・・・まぁ、何もしてないんだから、変わるはずもない。
ためしに、エンジンを切った状態でバックギアに入れてみた。バックギアに入れた状態のままクラッチを切らずにエンジンをかけてみた。
ガン!と音がして、車が後ろへ飛び出そうとする。
クラッチを切って、バックギアをニュートラルへ戻す。クラッチを切って、ギアをローへ入れてみる。
入る。・・・ん?入る。・・・ん?ギア、入ったじゃーん!
なぜかわからないが、ギア、直った。
それから、ギアが入らなくなることはない。入らなくなることはないが、直したわけではないので、いつだって一抹の不安とともにいる。
まぁそういったことは、常にある。それが23万キロの車に乗るということであるのだな。
8リッターの水を荷台に積み込んだ。
さぁ、走ってみよう。
ラジエター液は、どのくらいのペースで減るのか?
積み込む水は8リッターで足りるのか?
さぁ、予行練習だ!
つづく。