ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

さよならアナスターシャ

2009-07-29 12:56:11 | Weblog
亡命者のように彼女は歌った
嗄れてしまいそうな魂の声で歌った
どこにでもいる普通の女の子のように彼女は歌った
ラバーソールがよく似合う少女は時代を軽やかに蹴った
モスクワの空が泣いている
青い瞳の少女は遠くを見つめながら歌った
何かを失ってしまったかのようにさまよった
誰かに守られながら誰かを守りたいと思った

亡命者のように彼女は歌った
壊れてしまいそうな魂の声で彼女は歌った
彼女の名前はアナスターシャ
ラバーソールの爪先で軽やかに時代を蹴飛ばした

少年だった僕はポケットの中の手を強く握りしめた






川村かおりさんの冥福をお祈りします。


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