気仙沼市本吉町馬籠地区の、角柄集落南側の沢筋に、耕作放棄田が七八枚連なっています。沢筋といっても、山谷の起伏が緩やかですから、浅い窪地のような地形になっていて、田んぼは広いのですが、水はけが悪いため機械化農業には向かないのでしょう。田んぼに踏み込むと、ミズゴケや下草の間からズブズブと水が湧いてきます。そんな湿地を好むのがサワオグルマで、何枚かの田んぼが黄色く彩られています。 . . . 本文を読む
木々が疎らな明るい尾根筋を春に歩くと、時々白い小さな花を見かけます。
直径1cmに満たない小さな花ですし、1花2花が点々と咲いている程度で、
絵にならないので通り過ぎていました。
一関市藤沢町大籠地区の東部で、なだらかな山の稜線を歩いていると小さな高みに至り、
一休みすべく辺りを見渡すと、例の小さな白花がたくさん咲いています。
小さな花でも幾つかまとまれば、撮ろうという気にもなります。
しゃがみ . . . 本文を読む
一関市藤沢町大籠地区の千松集落北東に位置する、標高300mほどの山から、南向きの尾根を下っていると、白いギンランの花があちこちに咲いています。一帯は伐採後20年ほどの雑木林で、殆どが樹高7~10mの小高木です。同じ仲間のキンランも自生していないかと探してみましたが、こちらは見つかりません。キンランはもう少し明るい森とか、林縁が好きなようです。まだツボミのように見えますが、ギンランの花は平開すること . . . 本文を読む
栗駒山系にある標高650mほどの山ですが、山頂東側が急崖になっていて、下には沼や湿地が点在しています。千年から二千年前、寄生火山の小噴火か山体崩落があり、その際にできた窪地に水が溜まったものと想像されます。トチやブナの木々に囲まれた小さな湿地の畔を歩いていると、小振りな濃緑色の葉が、地面を覆い隠すかのように茂っています。そこに足を踏み入れようとした瞬間、その植物名が閃きました。「あった ! ! フ . . . 本文を読む
一関市南西部の、荒れた林道を2kmほど上がっていくと、杉林越しに明るい広葉樹の森が見えてきました。ここからは林道を離れ、野草の花を求めて森の中を歩きます。全体的には西に上って行くなだらかな斜面ですが、幾つもの窪地があったり、数メートルの段丘が現れたりしますから、大規模な泥流によって形成された地形と思われます。このあたりの標高は約500m、樹齢40年ほどのブナやナラなどの広葉樹の森で、窪地には湿り気 . . . 本文を読む