山の頂に雪が訪れた頃、冷え込んだ朝。
辺り一面、霜に覆われ、静かに朝の目覚めを待っている。
高い峰に遮られた朝陽がようやく差し込むと、凍り付いていた時が動き出す。
朝陽が当たった所から霜が融け、霧となって立ちのぼる。
その霧が、朝陽のまだ当たっていない木々に触れると、霧氷となって白さを取り戻す。
やがて、その霧氷も朝陽が融かし、やがて日常が戻ってくる。
わずか数分間の出来事だけど、とてもドラマティック。
年に数回の訪問者には、なかなか出会うことができないドラマです。
学生の頃からのお気に入りの場所の一つが、上高地周辺。
毎年、年に数回のペースで訪れる場所。
10月に入ると、急速に秋から冬に向かって季節が進む。
早い年には、10月10日にこの写真のように穂高に初雪が訪れる。
冬枯れになった湿地の草の色と、黄葉になる前の唐松。
雪の白さと、空の青さ。空気の冷たさが、心地よい。
長い長~い冬を前にした一時、冷たく白一色に埋め尽くされる前の束の間の秋を、一度はお試しを。