開幕1週間が過ぎた、春のめざめを観てきました。
新作と言うこともあり、四季の力の入り具合が広告などに見て取れます。
オープニングキャストを見ると、メインキャストは半分くらいが初めて?と思ってしまいました。
パッと見で顔と名前が一致したのは、キャッツで観ている、撫佐仁美さん、金平真弥さん。
シンバ役の柿沢勇人さん、三雲 肇さん。
大人役の中野さんと志村さんは、言うまでもありませんが、アンサンブルはWICKEDでボック役の伊藤綾祐さんくらいです。
今回は出ていませんでしたが、女性アンサンブルの浦壁多惠さんって、昨年10月のイル・ミュージカーレに出演されていた方ですね。
客席に入ると、舞台上のセットに目がいきます。
上手と下手に、長時間座るのは辛そうな椅子。
奥は煉瓦のような高い壁面があり、様々な絵やポートレートの額が掛かっています。
さらに、なぜか片方だけの、鮮やかなブルーの蝶の羽。
中央には、まるで柩を思わせるような横位置の額の中に、リボンを添えたような制服のようなものが。
一体何を意味しているのかと考えていましたが、登場する子供達の家庭環境をイメージさせているもののような気がしてきました。
下手側にはハシゴがかけられ、その脇の壁面にはステージ上と同じ椅子が1脚固定されています。
壁面上手側には黒板があり、何か書かれています。
何かと思いよく見ると、MUSIC NUMBERが書かれています。
ただ、そこに何やら記号のような文字と矢印が。
記号は、少年少女達の略のようです。
そんなことを考えているうちに、ステージシートに観客が案内され始めました。
案内された方々は、係員の指示に従い席に着きます。
が、かなり空席があり、こんなものなのか?と思っていたら、なんとそこは誘導していた係員や出演者達の席でした。
特にアンサンブルの4名は私服?のため、歌い出すまではわかりませんでした。
全体的な印象は、歌の上手い方ばかりですね。
特に、メルヒオール役の柿澤さん、モリッツ役の三雲さん、イルゼ役の金平さんの印象が強く残っています。
曲の印象も悪くなく、照明も印象的なもので、初見の舞台としては好印象でした。
たった2人で様々な役をを演じ分けた中野さんと志村さん、時にコミカルに、時にシリアスにと結構大変でしょうね。
少年少女達の行き場を持て余したかのようなエネルギーが、歌やダンスで表現されています。
時にはハシゴや、ステージシート後ろの肋木のようなものに駆け上がり、床を踏み鳴らします。
ただ、DV、妊娠、自殺、同性愛?等テーマが重いため、リピートする方が多いかどうか?
一和さんでしょうか?ドイツ人を思わせる顔立ちに、少々驚きました。
からだの声だったか、「ギャアギャア!」と歌いながら怒りの表情を見せた撫佐さんの目が、強くイメージに残っています。
客席も公演中は時々笑い声があがったりもしますが、概ね静かに見つめています。
幕間や終演後、聞こえてくるのは曲や歌声の良さとともに、テーマの重さを語るものが聞こえてきました。
私の斜め前に、両親と共に訪れた中学生くらいの女の子がいましたが、どんな感想を持ったのでしょうね?
メルヒオールとベンドラが結ばれるシーンを観ていたら、一瞬頭の中にエクウスの1シーンが浮かびました。
エクウスも、重いテーマを持つ作品という点でも似ていますね。
いずれにしても、評価は分かれるかも知れませんが、是非ご自身の目で確かめてください。
自由劇場 | 2009年5月9日 |
ベンドラ | 林 香純 |
マルタ | 撫佐仁美 |
イルゼ | 金平真弥 |
アンナ | 松田佑子 |
テーア | 有村弥希子 |
メルヒオール | 柿澤勇人 |
モリッツ | 三雲 肇 |
オットー | 加藤 迪 |
ハンシェン | 一和洋輔 |
エルンスト | 竹内一樹 |
ゲオルグ | 白瀬英典 |
大人の女性 | 中野今日子 |
大人の男性 | 志村 要 |
【男性アンサンブル】 | 伊藤綾祐 |
南 晶人 | |
【女性アンサンブル】 | 玉石まどか |
勝間千明 | |
ピアノ・コンダクター | 野口彰子 |
ギター・ | 松本光雄 |
ベース | 吉田聖也 |
ドラムス | 矢野顕太郎 |
ヴァイオリン | 赤星友子 |
ヴィオラ&ギター・ | 吉田篤貴 |
チェロ | 手塚春菜 |