俳優座劇場での音楽劇「わが町」が、幕を開けました。
ソートン・ワイルダーの作品を音楽劇として2011年の初演から演じ続けられ、5年目の今回がファイナル公演となるそうです。
とってもシンプルな舞台ながら、心に残る作品です。
私が最初に観たのは、東日本大震災直後の2011年3月13日。
どこにでもありそうな町の、どこにでもいそうな人達。
とても身近な出来事のようなストーリーに思えるのですが、ホッとしながらも展開に引き込まれていきます。
ところが、三幕に入ると・・・。
エミリーとギブス夫人の会話が、直前に大震災で命を落とした多くに人々と重なり、涙が止めどなく溢れてきました。
私自身が観に行くこと、劇場やカンパニーの皆さんにとっても演じることを、とても考えさせられた時期だっただけに、今でも昨日の事のように映像が浮かんできます。
その後、再演の時にも観ましたが、三幕で記憶は蘇ってきますが素敵な作品です。
今回は残念ながら観に行くことはできませんが、数年後に再演をして欲しい作品です。
音楽劇「わが町」
作 ソートン・ワイルダー
翻訳 鳴海四郎
演出 西川信廣
音楽 上田 亨
作詞 宮原芽映
出演 土居裕子(エミリー)
原 康義(進行係)
粟野史浩(ジョージ)
瀬戸口 郁(ギブス医師)
麻乃佳世(ギブス夫人)
川井康弘(ウェブ医師)
花山佳子(ウェブ夫人)
保 可南(レベッカ・ギブス)
茜部真弓(ジョー・クローエル/ウォリー・ウェブ/サイ・クローエル)
岡 のりこ(ソームズ夫人)
金子由之(サイモン・スチムソン)
金 成均(ハウイ・ニューサム/ウィラード教授)
藤側宏大(ワレン巡査)
佐藤拓馬(ピアノ演奏)
俳優座劇場
2015年7月1日~7月5日
http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/