61歳女性が両側下腿の浮腫で内科小児科医院から紹介されてきた。一見して甲状腺機能低下症がという印象を受けたが、連れてきた叔父の話ではもともと精神遅滞があるという。甲状腺機能は正常域だった。心拡大はあるが、肺うっ血は目立たない。酸素飽和度は正常で、労作時の息切や動悸はない。高血圧で降圧剤を4種類処方されているが、それでもまだ血圧は高めだった。心電図はほぼ異常なし。高血圧症性心疾患としての心不全のようだ。利尿剤少量から開始して、循環器科に心エコーを依頼した。
80歳男性は以前C型肝硬変で入院したが、意外にも改善して退院した。その後内科医院(消化器内科出身)に戻したが、経過はよかった。食欲不振で内視鏡検査をすると胃粘膜の不整肥厚があり、当院にまた紹介されてきた。当院の消化器科で内視鏡検査をしてスキルスと診断された。手術は希望せず、経過をみていたが、今月になって食欲不振が悪化してきた。消化器科医が外来で点滴をしていたが、今日は内科に来た。付いてきた妹(元看護師)は、本人がもう少し自宅で過ごしたいと希望しているので、そうさせたいという。内科の方がいつ受診したも点滴の指示がすぐに出るので、点滴を希望する時に外来に来てもいいことにした。ステロイドを開始して、すこしでも食欲不振や倦怠感がすこしでもとれるといいが、何とも言えない。
脳梗塞後遺症で胃瘻造設した89歳女性が、近くの診療所から誤嚥性肺炎で紹介されてきた。前回退院後、案外肺炎もなく過ごせていた。久しぶりに診たが、前回退院時とそう変りなかった(もともと高齢なので)。肺炎はそれほどひどくないが、肝機能障害があり、腹部エコーやCTで胆道系の拡張はなかった。診療所で処方したクラビットのためかもしれないが、確定はできない。入院で経過を見ることにした。